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「欧州の農業はなぜ発展したのか。欧州の顛末」(前半)三橋貴明 AJER2024.2.6<br>
令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。
財務省「全然税収が足りない…」思いついた新たな手口…〜東大卒エリート集団が新たに企む…悪魔のPB黒字化目標とは?[三橋TV第827回] 三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/yQOtxV3K6OQ
三橋TVで解説しましたが、財務省は今年の骨太の方針の議論の際に、
「25年度までのプライマリーバランス黒字化」
という目標が実現できないだろうことを受け(実現されたら国民経済は地獄に突き落とされますが)、新たな財政目標として、
「国債利払費を含む財政収支の黒字化」
をぶち込んでくると考えています。強化されたPB黒字化目標です。
そもそも、PBは国債関係費を除く政府の財政収支を均衡させる(べき)という考え方です。
なぜ、国債関係費を除くのかといえば、既発債はどうせ借り換えなので、放置して置けばいい。利払い費も、名目GDPが増えて(税収弾性値によりますが)税収が増えれば賄えるから、それ以外の歳出(政策的経費)を重視するべき、という発想になっているのです。
もっとも、財務省にしてみれば、これは面白くない。しかも、予算案における国債利払費の想定金利は、財務省が決めている。
となれば、想定金利を高めて、
「国債利払費も税収・税外収入でカバーするべき」
という壮絶的な緊縮目標を立てたいところでございますね。日本のGDPが、それだけで2%マイナス成長になる。おしっ!
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皇統論第六十一回「祇園精舎の鐘の声」、歴史時事第六十一回「三帝会戦」が配信になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
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『自民、積極財政本部が再始動 財政の新指標提言へ
自民党の財政政策検討本部(西田昌司本部長)は28日、新たな役員体制を決めた。国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)に代わる財政指標の導入を探る。政府の2024年の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)へ反映をめざす。
西田氏は「PBに代わる新たな指標を考えて提案していかなければならない」と指摘した。「防衛費や子育て支援など財政で支えなければならない政策が目白押しだ」とも述べ、積極的な財政出動策に意欲を示した。(後略)』
責任ある積極財政を推進する議員連盟の共同代表でもある中村裕之衆議院議員が、事務局長に就任したのはともかく、「あの」宮沢洋一が顧問に入っているのには驚きました。宮沢って、以前から顧問に入っていましたっけ? 故・安倍元総理が最高顧問で、高市早苗政調会長(当時)が顧問だった記憶しかないのですが。
ちょっと(というかかなり)読めないのが、政局の行方です。
2月20日に公表された毎日新聞の世論調査によると、内閣支持率14%。政党支持率16%。そして、内閣不支持率が82%(!)と、凄まじい状況になっています。
政権に対する信頼は地に堕ち、「派閥解散!」のパフォーマンスの効果も剥がれ落ちた。
これほど低支持率(というか高不支持率)の状況で、骨太の方針の議論が始まるのは初めてです。
もちろん、本来は岸田総理大臣は予算を通した上で、衆議院を解散するのが筋ですが、恐らくダラダラと「ゾンビ内閣」として継続し、支持率が超低迷した状況で、今後の財政目標の議論に突入するのだと思います。
財政政策検討本部の皆様には、まずは永濱利廣先生をお招きし、
「海外の主流派経済学者や米財務省が財政健全性を図る指標の重要性を『政府債務残高/GDP』から『政府純利払い費/GDP』にシフトしつつある」
という現実を学んでいただきたい。さもなければ、政治不在の中で強引に「強化したPB黒字化目標」を押し付けてくる財務省に対抗できない。
「強化されたPB黒字化目標を阻止せよ!」に、ご賛同下さる方は、