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「財務省は温めていた増税メニューを全てこなそうとしている」(前半)三橋貴明 AJER2023.8.1
 

令和の政策ピボット呼びかけ人に「やまと経営者連盟 代表理事 古賀真氏」が加わって下さいました。

◆◆◆一般参加可能な講演会のお知らせ◆◆◆

第100回AT-1 / 大経連お披露目祭り 9月23日(土) 13:30(開場12:45) ※懇親会18:30〜20:30

会場:東京プリンスホテル / 2階 鳳凰の間

 

NTT売却問題から分かる 自民党は決して「保守政党」ではない [三橋TV第748回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/SzyfDjCCzr8

 さて、行政府とは「予算を獲得し、国民・国家のために支出する」組織になります。


 当たり前ですが、行政が生産するサービスは、おカネを支出しなければ提供されません。だからこそ、各省庁は概算要求などで、予算獲得のために頑張る。


 国土交通省は、
「国民を守り、利便性を高めるためにインフラを整備する。
 厚生労働省は、
「医療パンデミックが起きた際に国民を守るために、感染症対策の専門機関、専門家を育成する」 
 農林水産省は、
「農業の生産能力を維持し、自給率を引き上げるために、農家の所得を保障する」
 経済産業省は、
「エネルギー自給率を引き上げるために、技術投資を拡大する」
 などなど、各省庁には「国民のための事業=支出」があるわけで、そのために予算を獲得する必要があるわけです。(まあ、碌にやっていないけど)


 各省庁が予算を獲得し、支出をすると、国民のための財やサービスが生産され、同時に国民の所得が増える。というわけで、わたくしは政府の事業拡大そのものを批判したことはありません。


 パソナ等による中抜きの横行は断固、潰すべきですが、政府の事業そのものは悪ではありません。必ず得をしている、あるいは救われている国民がいるのです。


 もっとも、日本国には唯一、「予算獲得が国民のためになるどころか、国民を困窮させる」ことになる省庁があります。


 すなわち、財務省です。
 

 財務省には、本来は「事業」はありません。何しろ、単なる「会計」なのですから。(会計の事業ってなんだ?)


 というわけで、彼らは「プライマリバランス黒字化」という事業を思いつき、そのために汗をかき、「予算」を獲得する。もちろん、財務省の概算要求を査定するのも、財務省なのでしょう(他にやるところがない)。

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縄文文明の象徴である「土偶」とは何だったのでしょうか? 竹倉史人先生をお招きし、ワクワクするという表現がぴたりとはまる「土偶論」についてお話を伺いました。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
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国債費、1割増の28.1兆円 財務省の24年度予算要求
 財務省は28日、自民党の財務金融部会に2024年度予算の概算要求案を提示した。国債の元利払いにあてる国債費を28兆1424億円とした。過去最大となった23年度当初予算から11.5%、金額で2兆8921億円増やした。利払い費を計算するための想定金利は1.5%と0.4%引き上げた。
 国債費を含む財務省全体の概算要求額は23年度当初予算比で10.7%増の29兆9971億円。世銀グループの国際復興開発銀行(IBRD)などを通じたウクライナ支援は金額を示さない「事項要求」とした。
 想定金利は長期金利の動向をふまえて算出する。概算要求段階での引き上げは2年連続となる。日銀が7月に長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)を修正して以来、長期金利は0.5%を上回る水準にある。(後略)』

 財務省は国債60年償還ルールを維持し、債務償還費を毎年引き上げる(というか、引き上がる)。想定金利も増やし、利払い費を膨らませる。もちろん、日本国債はすでに53%は日本銀行が保有しているため、利払い負担は無いわけですが、それは無視する。粗で載せとく。

 そうすることで、国債費が大幅に増加し、一般歳出に載せられるため、全体が増えて見える。

 となれば、御用マスコミが「概算要求、史上最大!」とか煽ってくれますので、念願の緊縮が可能である。

 ちなみに、PBは国債関連費は除いた財政収支であるため、財務省がいくら国債費を膨らませても、PBには関係ありません。

 PBに関係ない国債費を膨張させ、全体の予算を膨らませることで、緊縮財政を煽り、PB黒字化を推進できるわけです。

 それにしても、財務省の概算要求、国債費2.9兆円増は凄い。それだけあれば、日本の食料自給率100%を達成できますよ。

 概算要求の査定をする財務省が、PBとは無関係な国債費をできるだけ膨張させ、全体の概算要求額を膨らませ、「概算要求額、史上最大!」とメディアを使って煽り、他の省庁の予算を容赦なく削減していく。そうすることで、自分たち(が設定した)の事業であるPB黒字化のために「汗をかく」。

 この構造を「狂っている」と思わない人がいたら、その方が狂っていると思います。
 

「確かに狂ってる!」と、思われた方は、↓このリンクをクリックを!

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