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「財務省は温めていた増税メニューを全てこなそうとしている」(前半)三橋貴明 AJER2023.8.1
 

令和の政策ピボット呼びかけ人に「やまと経営者連盟 代表理事 古賀真氏」が加わって下さいました。

◆◆◆一般参加可能な講演会のお知らせ◆◆◆

第100回AT-1 / 大経連お披露目祭り 9月23日(土) 13:30(開場12:45) ※懇親会18:30〜20:30

会場:東京プリンスホテル / 2階 鳳凰の間

 

サプライロス型インフレ どうなる?24年問題と大阪万博[三橋TV第742回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/GnHoc4dimB0

時局2023年9月号に連載「三橋貴明の経世論 第77回 「アダムの罪」に汚染された日本」が掲載されました。

 GDP(支出面)は、抽象化すると、
(1) 国内需要+海外需要
 になります。
 国内需要とは、具体化すると、
(2) 民間最終消費支出+政府最終消費支出+民間企業設備+民間住宅+公的固定資本形成+在庫変動
 海外需要は、
(3) 輸出-輸入
 となります。


 (2)の内、民間最終消費支出と政府最終消費支出が「消費」。残りが「投資」となります。
 

 つまりは、GDPとは「消費+投資+海外需要」というわけですね。
 

 さて、(3)の内、輸入は控除項目です。変に思えるかも知れませんが、輸入が減ればGDPは増えるのです。

4-6月のGDP 実質の伸び率 年率換算で+6.0% 3期連続プラスに
 ことし4月から6月までのGDP=国内総生産は、前の3か月と比べた伸び率が実質の年率換算でプラス6.0%と3期連続のプラスとなりました。
 自動車の輸出や外国人旅行者によるインバウンド消費が伸びたことが主な要因です。
 項目別の増減率、専門家は日本経済の今後をどう見ているか、海外各国のGDPとの比較など、詳しくお伝えします。』
 

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縄文文明の象徴である「土偶」とは何だったのでしょうか? 竹倉史人先生をお招きし、ワクワクするという表現がぴたりとはまる「土偶論」についてお話を伺いました。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
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 年率換算で見ると、よくわからないので、対前期比だと1.5%増。1.5%増が一年続くと、年率換算の6%というわけですね(単純に四倍にするわけではないですが)

 それでは、GDPの各需要項目の寄与度をみてみましょう。寄与度とは、1.5%増が「何」によって達成されたのか、構成値になります。
 
◆ 国内需要 ▲0.3%
 国内需要の中身は、民間最終消費支出が▲0.3%。政府最終消費支出0%。民間企業設備0%。民間住宅+0.1%。公的固定資本形成+0.1%。在庫変動▲0.2%。

 つまりは、国内需要はマイナス成長。特に、民間最終消費支出の落ち込みが大きい。
 
 それに対し、海外需要。
◆ 海外需要 +1.8%。
 海外需要の中身は、輸出が+0.7%。そして、輸入(の減少)が+1.1%。
 
 何のことはない。今回のGDPの成長に最も貢献したのは、「輸入の減少」なのでございます。何しろ、対前期比で4.3%も減った(これは、すごい減少率)。結果、「控除項目」である輸入の減少により、実質GDPが増えて「見える」というわけですね。(そういう統計なのです)

 要するに、内需が冷え込み、輸入が大幅に減った(まあ、輸出は増えましたが)結果、GDPが成長しているという話です。何しろ、個人消費(民間最終消費支出)は減っているわけです。
 
 それにも関わらず、
「4-6月期の経済成長率は、年率換算でプラス6%となった! 好景気だ!」
 と、国民を平気で騙してくるのが、日本政府でございます。

 皆様、是非ともこれを機に、GDP統計等について正しい知識を身に着けてくださいませ。さもなければ、騙されます。
 

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