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「財務省は温めていた増税メニューを全てこなそうとしている」(前半)三橋貴明 AJER2023.8.1
 

 

令和の政策ピボット呼びかけ人に「やまと経営者連盟 代表理事 古賀真氏」が加わって下さいました。

 

 

もはや洒落にならん!原子力発電の技術者がいなくなる!?[三橋TV第739回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/ad9xMTZVz7s

 結局のところ、1990年代後半の橋本龍太郎内閣の行政改革により誕生した「独立行政法人(以下、独法)」は、緊縮財政の一環だったわけですよ。何しろ、推進したのが、橋本内閣。


 独法の法的な定義は、
「国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、国が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体に委ねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるものを効果的かつ効率的に行わせるため、中期目標管理法人、国立研究開発法人又は行政執行法人として、この法律及び個別法の定めるところにより設立される法人」
 となっています。


 独法化の目的には、「廃止・民営化を含めた業務・組織全般の定期的な見直し」「企業的経営手法による業務・財務運営」「民間人登用を含めた適材適所の役員人事」が含まれている。要するに、
「一気に民営化すると、さすがにマズい公共サービスについて、将来的な完全民営化を視野に入れた半・民営化路線」
 が、独法化なのです。


 それにしても、「企業的経営手法による業務・財務運営」となると、独立行政法人は「利益」を追求するという話になるんですかね? そもそも、公共サービスで利益を追求する方向にもっていくという発想が、わたくしには分かりません


 利益にならないとはいえ、継続しなければならないからこそ「国」がやるべきで、「民営化」の方向に進む時点で「頭おかしいんじゃない?」という感想しか出てきません。


 90年代後半以降、「効率」だの「民間活力の導入を」といったスローガンに基づき、公共サービスが次々に独法化されていきます。


 結果、政府は各公共サービスについて「責任」を採らずに済むようになっていった。要するに、「小さな政府路線」の一環です。(そもそも、独法化のモデルがサッチャー時代のイギリス) 責任を採らないとは、緊急事態になっても「カネは出さん」という話です。


 政府の独法に対する関与を減らした(これも目的の一つ)結果、「いざ」という時に、助けなくても良い、というロジックが成立します。


 国立科学博物館(以下、科博)は、実は「独立行政法人国立科学博物館法」に基づく独法で、「国立」ではありません(名前に「国立」と入ってはいますが)。
 

 光熱費の高騰を受け、資金難に陥った科博が、何とクラウドファンディングに追い込まれるという情けない事態に陥りました。
 

◆◆◆一般参加可能な講演会のお知らせ◆◆◆

第100回AT-1 / 大経連お披露目祭り 9月23日(土) 13:30(開場12:45) ※懇親会18:30〜20:30

会場:東京プリンスホテル / 2階 鳳凰の間

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

お待たせいたしました。【眠れなくなるほど面白い江戸日本(後編)】がリリースになりました。


https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

国立科学博物館 資金危機的 1億円クラウドファンディングへ
 動植物や化石など、国内外のさまざまな標本を収集し、国内最大規模のコレクションがある国立科学博物館は、光熱費の高騰などを受けて標本を収集・管理する資金が危機的な状況にあるとして、クラウドファンディングで1億円の資金を募ると発表しました。(後略)』

 なぜ「国立」科学博物館が、資金難をクラウドファンディングで解決しようとしたのかといえば、科博は独法であり、「国立ではない」ためです。


 それにしても、常識的に政府が支援するべきとしか思えませんが、例により日本政府は緊縮財政。


 科博のクラウドファンディングは、数時間で目標を達成しましたが、正直、達成してほしくなかった。今回の事例を受け、
「独法が資金難に陥ったら、クラファンをすればいい」
 と、悪い認識が広まってしまうのではないかと。


 いや、そもそも公共サービスの独法化が間違っていたんだよ。科博にクラファンなんてさせているんじゃないよ。
 

 政府が責任をもって、科博を守れ。具体的には、文化庁の予算を増やせばいいだけです。
 

 科博のような「日本国の文化の中心」である施設を、国の予算で守ろうとしない。そんな政府、「いらない」としか言いようがないんだよ。

 

「国立科学博物館は「国立」に戻せ!」に、ご賛同下さる方は、

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