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国の富とは何なのか」(前半)三橋貴明 AJER2023.6.27

 

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自民党では「消費税減税」の議論はできないのか?中村裕之議員にぶっちゃけてもらった[三橋TV第723回]中村裕之・三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/qA3iEogIzEc

 

 昨日、またもや西日本で「記録的な大雨」「記録的豪雨」が発生。大きな被害が出ています。


 毎年、毎年、「記録的」「記録更新」でございますから、もはや「雨量が増え続けている」ことを否定する人はいないでしょう。日本は公共投資を抑制し、災害対策を疎かにし続けた状況で、災害凶悪化の時代を迎えることになりました、。
 

 雨量に加えて、地震。以前も書きましたが、今年の1月に40年以内の南海トラフ巨大地震の発生確率が「90%」に引き上げられました。もちろん、首都直下型地震の脅威もある。


 今、
「日本海側に第二の国土軸を作り、太平洋側の大震災に備える」
 という考え方に、反対する人、いるんですかね?
 

 西田昌司参議院議員がわたくしの「第二国土軸(日本海国土軸)」の話について取り上げてくれました。(第二国土軸や日本海国土軸は、別にわたくしの構想というわけではない。元々、ありますが、誰も取り上げなくなったので、改めて取り上げただけです)

 


 西田先生の話に出てこなかったのが、「港湾」の問題です。


 本日は、政治家を含めた日本の皆様に、残酷な真実をお伝えいたしましょう。


 二十一世紀に入って以降、世界の海運は「超大型コンテナ船」にシフトしました。当たり前ですが、1000TEUの船で運ぶよりも、20000TEUのコンテナ船で運んだ方が生産性が高い。要するに、海上トラックの大型化です
(※TEU:20フィートの海上コンテナに換算した荷物の量)

 

 日本は港湾について、超大型コンテナ船対応を怠ってきた(というか、なんもしなかった)。結果、超大型コンテナ船が入れる港が、横浜の本牧港のみ。

 

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江戸時代といえば、士農工商に「身分」が分かれ、閉鎖的な階級社会だったと教えられていませんか? 実際の江戸時代は、意外に流動性が高い開かれた社会でした。想像以上に面白い。江戸時代の真実について知ってください

https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

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 皮肉な話ですが、超大型コンテナ船自体は、日本で建造していたりします。

24,000TEU型コンテナ船“ONE INNOVATION”引渡
 ジャパン マリンユナイテッド株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:灘 信之)は、6月2日(金)、呉事業所(広島県呉市)にて建造していたSJ WATATSUMI CO., LTD. (エスジェー ワタツミ カンパニー リミテッド)向け、OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.(オーシャン ネットワーク エクスプレス プライベート リミテッド)により傭船される24,000TEU型コンテナ船“ONE INNOVATION”(ワン イノベーション)を引渡しました。(後略)』

 超大型コンテナ船は建造できますが、入港できる港が一港しかない。もちろん、国内ではなく、外国の国際海運向けに建造しているわけです。

横浜港本牧ふ頭に過去最大の15,000TEU型の超大型船が初入港しました!
 令和5年1月15日(日)、世界3位のコンテナ船運航船腹量(注1)を誇るCMA CGM社(フランス)の中南米航路「ACSA1」サービスに新たに日本へ就航したコンテナ船「CMA CGM ARGENTINA 」が、本牧ふ頭D4コンテナターミナルへ初入港しました。
 同船は、「ACSA1」に投入されている2隻の15,000TEU(注2)型船のうちの1隻として横浜港へ初めて入港したものであり、これまで本牧ふ頭に寄港したコンテナ船で過去最大の大型船となりました。』

 ちなみに、日本国内向けの「大型コンテナ船」がどんな規模かといえば・・・・・。

国内最大のコンテナ船が仙台港に初入港 コロナ後の貨物の増加に対応
 国内を運航するコンテナ船として最大の船が、仙台港に初めて入港しました。アフターコロナの貨物の増加に対応します。
 仙台港に入港したのは、神戸の海運会社が運航するコンテナ船、きそです。就航を記念して、歓迎セレモニーが行われました。
 きそは全長約142メートルで、20フィートコンテナを最大1096個積むことができる国内最大のコンテナ船です。(後略)』

 1096TEUが「国内最大」って、目を疑ったわ! もっとも、超大型コンテナ船を建造したところで、港に入れないわけで、仕方がありません。


 西田先生は動画で「北前船」等による「過去」の日本の国内海運の話をしていましたが、現在はこの惨状なのですよ。


 第二国土軸にせよ、日本全体の「再開発」にせよ、いの一番に手を付けないといけないのは「港湾」だと確信しています。港湾をハブとして、鉄道、高速道路のネットワークを伸ばしていくのです。


 日本に大型コンテナ船で荷を運ぶ場合、一度、韓国の釜山に立ち寄り、小分けにして日本列島に運び込んでいる。これが現実ですよ。さすがに、情けなくね?

 

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