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日本国民の可処分所得と実質賃金を引き上げるには」(前半)三橋貴明 AJER2023.5.30

 

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日本の国菌「麹菌」食料安全保障強化の切り札はこれだ!先人の叡智「発酵」に学ぼうぜ![三橋TV第720回]浅野久美・三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/pRCGxU3jAjA

 

 大東亜戦争敗北後、日本はアメリカの余剰穀物(当初は小麦)の「市場」とされました。
 

 小麦を食べる習慣がなかった日本を市場化するために、様々なマーケティングが「国家的」に推進された。
 

 子供たちの給食に、小麦と脱脂粉乳が「援助」され、小麦料理を教えるキッチンカーが全国を走り回り、慶応大学の林髞教授が、
「コメを食べるとバカになる」
 と主張する「頭脳―才能をひきだす処方箋 (1958年)」を書き、30万部も売れるベストセラーになった。


 結果的に、日本の食料自給率はひたすら低下していくことになりますが、国民は真剣に「危機」としてとらえようとしなかった。
 

 もちろん、農水省は食料自給率引き上げを目標として掲げていますが、何しろ「予算」が付かない。
 

 そこに、「コロナ禍の物流停滞」「中国の食料輸入の激増(爆買い)」「異常気象の通常気象化による不作の頻発」「ウクライナ紛争」というクアトロ・ショックが襲い掛かってきた。


 というわけで、食料・農業・農村基本法が改正されるこのタイミングで、「具体的」に国民の食を守る政策が推進されるのかと思えば・・・。

【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】今、基本法見直しをする意味を考える
 基本法の見直しを今やるということは、世界的な食料需給情勢の悪化を踏まえ、不測の事態にも国民の命を守れるように普段から食料自給率を高める抜本的な政策を打ち出すためだ、と誰もが考えたのではないだろうか。
◆食料自給率は「国内生産と消費に関する目標の1つ」?
 「クワトロ・ショック」(コロナ禍の物流停滞、中国の食料輸入の激増(爆買い)、異常気象の通常気象化による不作の頻発、ウクライナ紛争)が襲いかかり、食料やその生産資材の海外からの調達への不安は深刻の度合いを強めている。
 基本法の見直しを今やるということは、この情勢を踏まえ、食料自給率を高める抜本的な政策を打ち出すためだ、と誰もが(少なくとも筆者は)考えたが、違っていた。
 驚くべきことに、現行基本法検証の「中間とりまとめ」においては、世界的な食料需給情勢の悪化については認識・分析されているにもかかわらず、食料自給率は、「国内生産と消費に関する目標の1つ」と、位置づけはむしろ低下し、食料自給率向上の抜本的な対策の強化などは言及されていない。何のための見直しなのか? が大きく問われる。(後略)』

 

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江戸時代といえば、士農工商に「身分」が分かれ、閉鎖的な階級社会だったと教えられていませんか? 実際の江戸時代は、意外に流動性が高い開かれた社会でした。想像以上に面白い。江戸時代の真実について知ってください

https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

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 鈴木教授が書かれていますが、そもそも「有事の安全保障」と「平時の安全保障」を分ける意味が分からない。
 

 例えば、将来の「戦争」に備えるならば、平時から防衛力を強化しなければなりません。戦争が勃発した後に、
「さあ、防衛力を強化しよう」
 としたところで、手遅れです。
 

 防災も同じ。


 将来の自然災害に備えるならば、今、防災に支出をしなければならない。


 今回の基本法改定では、「有事」において、農家に増産命令を発する法整備をする方向性が示されています。
 いや、どう考えても手遅れでしょう。
 

 あれかな? 実際に食料「有事」になったとして、失われた農業の供給能力が一瞬で回復すると信じているのでしょうか? ありえない。


 有事に農家に「増産命令」を出すとして、その農家が存続していると、誰が保証してくれるのでしょうか。
 

 結局のところ、問題の根っこは緊縮財政です。農林水産省の予算は、全く増えていない。増やさない。


 それでも、一応、食料安全保障を「考えているフリ」をしなければならないため、「増産命令の法整備をする」とやっているに過ぎないのです。

『(引用)今こそ、財務省により枠をはめられ、減らされ続けてきた農水予算の異常さを認識しつつ、事態を抜本的に変えるには、基本法とは別に、「食料安全保障推進法」(仮称)を超党派の議員立法で早急に制定し、財務省の農水予算枠の縛りを打破して、数兆円規模の予算措置を農林水産業に発動すべきではないか。』

 その通り。今こそ、財務省の予算枠という呪縛を打破し、「国民を上から守る」ために、真剣に食料安全保障を強化しなければならない。


 財務省の呪縛を打ち払わなければならない分野は、農業に限らないのは、いまさら言うまでもありません。

 

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