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日本国民の可処分所得と実質賃金を引き上げるには」(前半)三橋貴明 AJER2023.5.30

 

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人手不足の正しい解消法 現場の働き手が儲かる日本に戻そうぜ![三橋TV第714回]なるせゆうせい・三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/EJooeyjlTwU
 

 フェリックス・マーティンの「21世紀の貨幣論」やMMTが整理した、
「銀行預金とは、企業などがおカネを借り入れた際に、銀行の負債として発行される」
「銀行はまた貸しをしているわけではない」
「政府の財政赤字は、民間の黒字になる」
「政府は国債を発行し、民間の銀行預金を増やしている。国債発行残高は政府の貨幣発行の履歴である」
 といった事実は、これはもう誰にも否定できない。 


 2013年頃は、貨幣についてモノ・マネー論(単一貨幣論)が蔓延っており、
「日本銀行が国債を買い取り、日銀当座預金を発行すれば、インフレになる」
 という、バカ不思議な言説が蔓延っていました。わたくしたちが、何度、
「我々民間は日銀当座預金口座を持っていないため、日銀当座預金がどれだけ発行されても、民間に借りられることはないし、財やサービスの購入にも使えない」
 と、説明しても、多くの論者が納得せず、反発してきました。今でも、
「量的緩和で発行された日銀当座預金が中国に「流れて」いる」
 といった、奇妙奇天烈な主張をしている人がいます。いや、それ、無理だから。というか、中国の民間が資金を必要としているのだったら、銀行から借りれば済む話です。


 モノ・マネー論にして、貨幣のプール論。我々が借りるおカネは「どこかにある」という勘違いが、全ての認識を狂わせる
 

 おカネとは、借りる際に「貸借関係」が成立することで創出されるのです。これは単なる現実であるため、誰にも逆らい難い。


 というわけで、単純な財政破綻論者たちは相当に弱体化はしたのですが、すると、彼らは必ず、
「政府は必要なところに支出するべきだ」
 と、神様のようなことを言い出します。


 彼の矢野康治ですら、
「本当に困っている人に支出する」
 ことは認めていました(矢野論文で)。ただし、「本当に困っている人」の定義は絶対にしない。
 

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お待たせいたしました!三橋 貴明×茂木 誠氏『特別対談』世界を最も変えてしまった男 ジャン・ジャック・ルソーの真実 (後編)が公開になりました!

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民間主導の経済成長につながる財政運営を 財政健全化推進本部が岸田総理に提言
 財政健全化推進本部(本部長・額賀福志郎衆院議員)は民間主導の経済成長につながる財政運営の実現に向けた提言を取りまとめ、6月2日に岸田文雄総理に申し入れました。
 提言では「経済成長なくして財政健全化なし」との方針がアベノミクス以来の各政権の基本姿勢であり、この姿勢の堅持を求め、経済成長の主役である企業・個人の活力を引き出す政策対応や、成果につながる賢い財政支出(ワイズ・スペンディング)の徹底を促しました。
 また、引き続き市場からの信用を得るために「隙を見せない財政運営」が重要と指摘し、我が国が長い年月をかけて獲得してきたマーケットにおける信用を、リスクに晒すべきではない。このためにも、財政健全化や歳出改革への取組姿勢を後退させてはならない」として、バランスがとれた経済財政運営により、民間主導の経済成長と、持続可能で秩序ある財政を実現することを求めました。』

 

 面白いのは、緊縮財政派は政府の役割を限定しようとする割に、「民間主導の経済成長につながる財政運営」とやらができると断定するのでございます。お前ら、政府を神様か何かと勘違いしていないか? ただの、お前らと同じ愚かな人間の集まりだぞ。

 財政健全化推進本部は、提言内で、
「また、需要の変化が激しい時代には、政府主導で変化に対応することは難しくなっている。政府の役割は、変化に対応して新たな行動を起こそうとする企業・個人を後押しし、適切な環境を整備することである。強い経済を作り出すため、イノベーション創出の環境整備、産業・企業の新陳代謝の促進、円滑な労働移動の実現、規制・制度改革の一層の推進などの重要性が指摘されている。」
 と、語っています。


 イノベーションとやらが、「どこ」で創出されるのか、分かっているんですね財政健全化推進本部の方々は。それでは、是非ともその分やに全財産を投じて下さいませ。


 イノベーションにせよ、成長にせよ、生産性向上にせよ、「どこ」で起きるのか、事前に理解しているのは神様だけです。


 民間は脆弱であるため、「どこ」で起きるか分からない状況では、投資の拡大に逡巡せざるを得ません。もちろん、話はゼロ一ではないので、
「民間はリスクゼロでなければ投資しない」
 という話では必ずしもありません。それにしても、国債を発行するだけで民間の銀行預金を増やせる政府は、我々民間と比べたらはるかにリスクを許容することができるのです。


 だから、やれよ。という話なのですが、緊縮財政派は、
「そんなこと言っても、どこに支出すれば一番適切なのか、考える必要があるだろ」
 という議論に持ち込み、財政拡大を妨害しようとします。


 いや、全部やれよ。国民の預金が増えるのだから、何が問題なんだ。お前ら、自分の預金口座が増えるの、そんなに嫌なの?


 事前に「適切な支出先」など、分かるわけがない。それにも関わらず「適切な分野に支出」という議論に持ち込もうとする連中は、結局のところ、緊縮財政派なんだよ。
 

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