株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER更新しました。

改訂版「インボイス制度導入は消費税増税に向けた基盤整備である」(前半)三橋貴明 AJER2023.3.7

 

令和の政策ピボット呼びかけ人に「呼びかけ人」に慶應義塾大学商学部准教授 岩尾俊兵先生が加わって下さいました。

また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を!

 

 

日本経済 失敗の本質 誤った貨幣観が国を滅ぼす[三橋TV第686回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/9W1vbrl71Go
 

 先日は「正しい回顧」をされていた岩田規久男・元日銀副総裁ですが、財政破綻の回避については、へんてこ(としか言いようがない)なことを仰っています。

1000兆円も借金がある日本は、破綻寸前なの?元日銀副総裁がわかりやすく解説
 私は経済学者として国内外の大学で教鞭をとったりした後、’13~’18年には日本銀行副総裁として金融政策の立案にも携わりました。そこで、感じたのは「経済を知れば、生活はもっと豊かになる」ということ。そのお手伝いができればと思い、『週刊SPA!』で経済のカラクリをわかりやすく発信していきたいと考えました。
◆1000兆円も借金がある日本は、破綻寸前なの?
「日本の借金は1000兆円で破綻寸前!」と年中警告を発している人がいます。しかし、結論を言えば、日本が財政破綻することはありません。
 財政破綻とは、政府が借金の一部または全額を返済できなくなったり、返済時期を繰り延べしたりする事態、すなわち「債務不履行」が起きることを意味します。
 破綻リスクが高まったと判断すると、国債を持っている人は償還されない可能性を危惧して売りに走り、国債価格は暴落して国債金利は暴騰します。(後略)』

 ここまでは良いです。
 本来であれば、国債の金利が急騰した際の対処法は、
「日本銀行が日本国債を買い取ればいい。終わり」
 なのですが、なぜか岩田先生は、
1.日本政府が国債を日銀に引き受けさせ、利払いや償還をする
2.課税権を行使する
3.外貨準備を初めとする政府の金融資産を充てる
 と、若干、貨幣のプール論が入り込んだ珍妙なことを言い出す


 なぜ、こんな奇妙なことを言い出したのかと言えば、後略部にありますが、
『この超低金利は日銀の金融政策が寄与していますが、そもそもの原因は、日本の家計と企業の貯蓄が大きく、その貯蓄が金融機関を通じて国債で運用されているからです。』
 と、方向を完全に間違えた認識をしているためです。


 つまりは、家計と企業の貯蓄で、銀行が国債を買っていると勘違いしている。
 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

三橋 貴明×茂木 誠氏『特別対談』世界を最も変えてしまった男 ジャン・ジャック・ルソーの真実 (前編)公開中!

https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 この勘違いは、経済学者に特有なもので、

【日本の各経済主体の資金過不足(億円)】


http://mtdata.jp/data_84.html#kabusoku

 この資金過不足という「現実」を、
「政府が赤字(資金不足)を出せるのは、民間の貯蓄(資金過剰)があるから」
 と、因果関係をさかさまに読み取ってしまうのです。


 現実には、
「政府が赤字を出す(=国債を発行し、支出する)と、民間の貯蓄(資金過剰)が増える」
 なのですが、なぜか経済学者たちは頑なに「さかさま」に因果関係を説明しようとする。結果、全てが狂う。


 岩田先生、落ち着いて考えてみてくださいよ。2020年に、安倍政権下で特別定額給付金が支給されたでしょ。
 

 あのとき、政府は12兆円強の新規国債を発行し、資金不足が同額増えた。
 反対側で、我々の銀行預金が12兆円強、増えた。つまりは、資金過剰が同額増えた。


 因果関係は? 我々の預金が増えたから、政府は国債を発行できたの? 違いますよね。


 政府が国債を発行した結果、我々の銀行預金が増えた。これは、誰にも否定できないでしょう。


 経済学者たちの因果関係をさかさまにした資金過不足に対する理解は、財務省の、
「今は民間の貯蓄が過剰だから、国債を発行できる。やがて、貯蓄を取り崩し始めると破綻する」
 という頭のおかしいレトリックに繋がることになります。


 それにしても、結局のところ貨幣について「さかさま」に理解していた学者が「いわゆるリフレ派」を引っ張っていたことになります。そりゃあ、政策を間違えますよ。


 岩田先生には、是非とも「ご自身の頭」で考え、国債発行と民間の貯蓄について「正しい因果関係」を学んで頂きたいと思います。
 正直、誰でも理解できる話だと思うのですが、いかがですか?
 

「確かに、誰でも理解できる話だ」と思われた方は↓このリンクをクリックを!

本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。

◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。

㈱日本富民安全研究所のブログ絶望の先にはこちらです。
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」はこちらです。