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改訂版「インボイス制度導入は消費税増税に向けた基盤整備である」(前半)三橋貴明 AJER2023.3.7

    

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二重のコストプッシュ型インフレ 現時点の最低賃金引き上げが間違っている理由[三橋TV第684回]三橋貴明・saya


https://youtu.be/GrgWCKzuh9s

 3月30日に小学館から刊行になった「日本経済 失敗の本質: 誤った貨幣観が国を滅ぼす」でも取り上げているのですが、日本語は非常に抽象性が高い言語です。


 それ自体が悪いこととは全く思いません。というか、日本語の抽象性の高さ故に、日本文化は恐ろしく幅広い表現が可能になっています。「邪王炎殺黒龍波!」のごとき、中二病全開かつ超格好いい表現ができるのは、日本語しかないでしょ。


 とはいえ、抽象性が高い言語は、問題解決の際に困るのですよ。何しろ、あやふやな表現であっても、相手を納得させることができる。


 というよりも、数百人規模の「村」で暮らしてきた我々は、互いにできるだけ衝突しないような形で言語を進化させた。基本的に、コミュニケーションをとる相手は「同胞」で、言語も同じ。


 しかも、今後、長期間お付き合いしなければならない。
 

 となれば、「定義明確」「具体的」な言語でガシガシコミュニケーションするのは、正直、疲れる。厳密には正しくないのかも知れないが、何となく、互いに納得できればいいじゃん、という形で進化したのが日本語です。

 

「まあ、まあ」

 ですね。


 結果、日本国民は抽象表現によるプロパガンダに実に弱い。


 定義もデータも本質も理解していないにも関わらず、表現により何となく「納得」してしまうのです。


「国の借金で破綻する!」
 のキャンペーンが95年頃に始まり、多くの国民は、
「ああ! 政府がムダ遣いばかりしていたせいで、国の借金が増えて破綻するのか」
 と、自然に思い込んでしまいました。その際に「政府のムダ遣い」「国の借金」とは何なのか? 定義は何なのか? 誰も、問題視しなかった。


 自慢ですが、いわゆる「戦後」、この手の抽象的な破綻論の嘘を「定義は?」という形で解き明かしていった先駆者は、わたくしです。


 国の借金ではない。政府の負債。何しろ、日銀の統計でそうなっている。政府の負債ということは、反対側に資産がある。「誰かの負債は誰かの資産」。国債は、誰の資産?


 デフレーションとは、Deflate(しぼむ)から来ている。つまりは、物価の下落ではない。需要(GDP)が「萎む」こと。総需要の不足。つまりは輸入物価上昇や消費税増税により、デフレーションと物価上昇は同時に発生しうる(というか、今、発生している)。(はい、どこかのイギリス人をはじめとするアンチさんたち、頑張ってツイッターにアンチコメントを書き込んで!


 先人は意外に(失礼?)賢く、実に適切に言葉を使っている。経済って何? 経世済民、から二文字とって経済。じゃあ、経世済民って何? おカネ儲けではない。国民が豊かに、安全に暮らせるようにするための政治、だよね。


 先人は、なぜかMoney Creationについて「信用創造」と訳した。理由は、MoneyとはI owe you(私は貴方に借りがある)、すなわち貸借関係(=信用)であることを理解していたから。


 貨幣とは、信用。ただし、ここで言う信用とは「貴方を信用する」「国の信用」といった話ではなく、「貸借関係」です。


 意外に知らない人がいますが、実は「信用」という言葉には、「当事者間に設定される債務と債権の関係」という意味もあるのです。すなわち、貸借関係です(ウソだと思うならば、辞書で調べてみてください。驚くから)。

 

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政府の借金はむしろ増やすべきだ…「財政赤字を減らすべき」と考える人が理解していない資本主義の仕組み そこに「日本経済が成長しない理由」がある 中野 剛志
◆民間銀行はどこから貨幣を創造しているか
 資本主義経済における貨幣循環の過程では、はじめに企業の資金需要があります。
 次に、民間銀行がその需要に応じて貸出しを行なう、つまり「無から」貨幣を創造して供給します。
 そして、企業は、借り入れた預金(貨幣)を支出して、経済の中に供給します。
 貨幣は、経済の中を巡っていきます。
 そして、企業は、収入を得ることで貨幣を回収し、銀行に対する債務を返済します。これにより、貨幣は破壊され、消滅します。
 この一連の貨幣循環の過程(図表1)から、次の4つが確認できました。(後略)』

 最近、少子化や農業問題について、データに基づき事実を正確に認識し、「正しい解決策」を主張する人が増えてきた。とはいえ、その多くが諦めモードのように思えます。(あえて、名前は出さない。ここで、学んでほしいから)
 

 理由はもちろん、貨幣観を間違えているため、
「正しい解決策は明らかだが、どうせ政府は財政的な余力がないため、できない」
 と思い込んでいるんでしょ?


 そんなことはない。政府に貨幣的な制約はない。
 

 そうではない、と思われたならば、一度、「銀行預金はどのように生まれるのか?」を真剣に考えてみればいい。貴方の銀行預金口座の数字は、どのように生まれたのか。


 つまりは、信用創造の仕組みを理解すれば、「貨幣的な制約」から解き放たれ、新しい世界に転生する。


 日本国の諸問題は、「まだ」解決が可能なのですよ。そうでないと思っていたとしたら、それは誤った貨幣観に縛られているため。


 貨幣観を正そう。日本の問題は、解決できる。

 

「貨幣観を正そう!」に、ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

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