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改訂版「インボイス制度導入は消費税増税に向けた基盤整備である」(前半)三橋貴明 AJER2023.3.7

   

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少子化の真実 低収入男性は結婚相手として選ばれない さあ、どうする?[三橋TV第679回]三橋貴明・高家望愛

https://youtu.be/jZyAlArBDrs

 

 最近、複数人から立て続けに気になる話を聞いたので(偶然ですが、意外と、こういうことあります)、本日は「もう一つの自虐史観」の話を。


 自虐史観とは、戦前の皇国史観を全否定し、
「日本は悪い国だった」
 ことを教育で国民に教え込むことを目的とした、戦後の左翼を中心とした歴史観になります。
 

 日本の歴史学者は、事績があまり書かれていない(とはいえ、誰と結婚し、どこに都し、誰が生まれたかは書いてある。というか、神武天皇は滅茶苦茶に事績がある)ことなどを理由に、神武天皇から九代の開化天皇まで、「実在しなかった」ということにしてしまっています


 例えば、1957年生まれの歴史学者である山本博文は、自著「天皇125代と日本の歴史」において、いきなり、
初代・神武天皇から九代・開化天皇までは、まったく神話の世界の話で、実在を信じる説はない。
 と書いています。
 

 しかも、根拠は書いていません。単に「実在を信じる説はない」と、何ら説明もないままに断定し、「天皇の歴史」について、崇神天皇(すじんてんのう)から話を始めるのです。


 山本博文の書き方は、戦後の歴史学者たちのスタンダードです。
 

 戦後の自虐史観が史書(古事記、日本書紀など)を無視し、しかも都合が良いときには記紀からピックアップするという最低の行為をしているのですが、彼らを批判する「いわゆる保守派」も、これまた酷い。
 

 例えば、神武天皇の東征とは、「稲作」を中心とする文明を東に伝えることが目的だった、とか(笑)。マニフェスト・デスティニーかよ。


 神武天皇は、あくまで「東の美し土」を目的に、東に向かったのです。というか、そう古事記や日本書紀に書いてある。
 

 神武東征の頃、すでに奈良は水田稲作が行われていました。
 

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弥生前期で最大規模か 奈良・中西遺跡に新たな水田跡
 弥生時代前期後半(約2500~2400年前)の水田跡が確認されていた奈良県御所(ごせ)市の中西遺跡で、新たに約3500平方メートルの水田跡がみつかった。県立橿原(かしはら)考古学研究所(橿考研)が20日発表した。水田跡は延べ約4万3千平方メートルに及び、これまでに確認された弥生前期の水田跡では全国最大規模とみられる。弥生時代初めに稲作が朝鮮半島から日本列島に伝わったとされるころからまもなく、奈良盆地で灌漑(かんがい)施設をそなえた大規模な稲作が営まれていたことが明らかになった。(後略)』

 奈良盆地に水田稲作を伝えたのが神武天皇となると、東征が紀元前五世紀、六世紀になってしまう。ある意味で、皇国史観に合っていることになりますが、人間は127歳まで生きられませんから。


 というわけで、「神武天皇が大和に稲作を伝えた」等々を主張する人も、ある意味で自虐史観だと思うのですよ。なぜなら、日本の歴史を美化するために、嘘を平気で言っている。史書を無視してまで。
 

 いや、別に我々は世界最古の国に住んでいるんですから、先祖をそこまで美化する必要はないでしょ。アニメ版ヴィンランド・サーガでクヌートが活躍してますが、彼は「世界で二番目に古い国」の始祖で、神武天皇より千年も後の人物ですよ。
 

 水田稲作は、紀元前十世紀(今のところ)唐津市の菜畑遺跡が最古です。そこから600年位かけて、奈良に伝わったのでしょう。


 そして、神武天皇は「東に豊かな土地がある」との情報を得て、東征を決意したのです。それで、良いじゃん、普通に(そう、史書に書いてある)。というか、神武天皇にせよ天照大神にせよ、我々日本人の祖先。つまりは、日本人なのですよ。記紀に残る日本人、天皇、神々の姿は、今の日本人と同じです。


 それで、良いのではないでしょうか。ことさらに先祖を美化しようとする反・自虐史観にしても、わたくしに言わせれば「もう一つの自虐史観」なのですよ。


 日本人として生きることにコンプレックスがあるから、ことさらに先祖を美化しようとしているように見える。自虐史観も、もう一つの自虐史観も、共にわたくしからは哀れに見えます。


 なぜ、古代の天皇の寿命が長く「記録」されているのか。神武東征は「いつ」だったのか。邪馬台国はどこにあったのか。その後の、邪馬台国の運命は。等々については、経世史論で(史書、考古学等に基づき)パーフェクトに説明しました。


 自虐史観も、もう一つの自虐史観も要らない。普通に、我々のルーツを知り、それを誇ろう。
 というわけで、わたくしは経世史論(皇統論)を始め、かつ今回「歴史教科書が教えてくれない 古代日本「帝国」の誕生」 を刊行したのでございます。

 

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