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「貨幣の源は需要である」(前半)三橋貴明 AJER2023.1.31

   

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この日本美しいですか?衝撃!歌舞伎町デマンドプル型インフレの真実[三橋TV第668回]桜井あき人・三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/6vc9FJrjxs8

 消費税を理解する上で、格好の事件がありましたので、本日取り上げます。


 まず、ご理解いただきたいのは、皆さんがコンビニで「1100円」の商品を買い、レシートに「1100円(内消費税100円)」と書かれていたとしても、消費税額は100円「ではない」という点です。皆さんが1100円の商品を買った瞬間の消費税額は、誰にも分かりません。理由は、日本は帳簿方式を採っているためです。


 帳簿方式とは、決算年度が終わった「後」に、課税仕入を計算し、課税売上から差し引き、11で割って消費税を計算する手法です。

【消費税の仕組み】



 例えば、上記のコンビニの売り上げが年に1100円しかなかったと仮定します。決算年度が終わり、課税仕入が800円だった。
 というわけで、1100円から800円を引き、÷11*1の27円が消費税納税額となります。100円ではないのですよ。


 レシートに記載された「(内消費税100円)」には、何の意味もない。「1100円(内消費税100円)」とは、単に1100円の販売単価の商品、というのに過ぎないのです。


 また、「1100円(税込み)」という表現もおかしい。というか、税込み云々でいうならば、1100円の中には消費税はもちろん、法人税、所得税、固定資産税など、各種の税金が含まれている。何しろ、企業は売上から税金を支払っていくのです。


「消費税は消費者が負担している税金だ!」
 うん。まあ、そうなんだけど、そんなこと言ったら、法人税や所得税、固定資産税なども「消費者が負担している税金」だからね。当たり前でしょ。ちったあ、頭を使おうね。


 ところで、日本には消費税の免税制度というものがあります。課税売上1千万円以下の事業者の話ではなく、訪日客に販売した場合、あるいは輸出した場合です。
 

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「免税販売許可」10店一斉取り消し、消費税を不正還付…追徴課税20億円超に
 不正に消費税の還付を受けようとしたなどとして、国税当局が東京都内などにある免税店10店舗の免税販売許可を一斉に取り消したことが関係者の話でわかった。不正な還付申告による追徴税額も二十数億円に上った。免税店に対する一斉処分が明らかになるのは全国で初めて。
 関係者によると、許可を取り消されたのは、「東京マテリアル通商」(東京都港区)など10社が都内などで運営する免税店10店。国税当局が1月下旬、各社に処分を通知した。
 消費税は国内での消費にかかるため、訪日客らが買った商品を国外に持ち出す場合は原則免税となる。免税店は税務署に申告し、仕入れ時にかかった消費税の還付を受けられる。(後略)』

 これは輸出事業者の場合も同じなのですが(というか、訪日客への販売も輸出ですが)、課税売上にかかる消費税を0として計算した還付金を受けられます。


 免税事業者が課税仕入800円の商品を、1100円で訪日客に売った。その場合、消費税額は、
◆1100÷11*0-800÷11*1=-72
 と計算され、72円が還付されることになるのです。


 何で、こんなややこしいことをやっているのかといえば、消費税について輸出や訪日客相手の販売の際には、価格に転嫁できていないという「設定」になっているためです。


 バカバカしい。全ての価格は取引が成立した時点で「適正」なのです。そうでなければ、取引が成立しない。
 消費税の転嫁云々と関係なく、企業は値上げをするし、値下げをするのです。
 

 今回の事件の場合、商品が金の加工品。こんなものの「適正価格」など、売り手も買い手も判断できません。取引が成立したならば、それが適正価格です。
 

 ところが、外国人に販売すると、「消費税分を転嫁できていない」という設定に基づき、還付金を払ってもらえる「仕組み」になっている。しかも、今回はそれを悪用して、不正に還付金を手に入れたという話。
 

 日本の輸出企業も同じ「仕組み」であるため、莫大な還付金(数千億円規模)を得ており、これもまた、消費税減税や廃止の議論が、与党で盛り上がらない理由の一つなのかも知れません。


 ちなみに、そもそも付加価値税(日本の消費税)は、フランス政府が輸出企業のルノーに堂々と補助金(還付金)を出すために編み出されたのでございます。
 

 輸出企業などは「販売価格に消費税を転嫁できない」と、還付金を払っているわけですが、ならば国内取引で転嫁できなかった事業者にも、還付金を支払うべきでしょ? なぜ、国内取引の事業者は無視する?

 

 いずれにせよ、こんな歪んだ仕組みの消費税は、廃止、あるのみです。
 

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