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「防衛費をめぐり日本の財政議論が始まった」(前半)三橋貴明 AJER2022.12.21

   

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貨幣観を間違えた結果、亡びる国 日本国[三橋TV第651回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/6uRxroxs4Bs

 さて、何度も繰り返していますが、少なくとも日本のような供給能力が(まだ)それなりにある変動為替相場制の国、つまりは主権通貨国において、為替レートは「市場の思惑」で決まります。市場の思惑が何かと聞かれれば、金利、インフレ率、政策、政治家や官僚の発言、経常収支等々、諸々ありまして、少なくともわたくしには「事前」に特定することはできません。できるならば、FXで億万長者になっています。
 

 というわけで、わたくしは為替についてほとんど言及しないわけですが、昨年の、
「財政支出を拡大しすぎたせいで、円安ドル高が進んでいる!」
 といった論調には、さすがにあきれ返ってしまいました。ならば、日本とは桁が違う財政拡大をしたアメリカは、なぜドル高になっとる?
 

 まあ、財政破綻を煽れれば何でも良かったのでしょうが、現在は円高が進んでおります。昨日の終値は、1ドル=127.88円。

円、一時128円台後半 7カ月ぶり円高水準
 13日の外国為替市場で円が対ドルで上昇し、円相場は一時1ドル=128円台後半を付けた。2022年6月以来、約7カ月ぶりの円高水準となる。12日に発表した22年12月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が前月から鈍化し、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの観測が強まった。13日には日本の長期金利が日銀の上限を超え、日銀が金融引き締め方向の政策修正に動くとの思惑も円買いを促している。(後略)』

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 他国の通貨も見てみると、実際には円高ではなくドル安であることが分かります。

【日本円・英国ポンド・ユーロの対ドル為替レートの推移】


http://mtdata.jp/data_82.html#USD20230115

 日銀が珍しく「経済」について正しいことを書いていますが、まさに「思惑」が為替レートを動かしているわけです。


 そもそも、「財政拡大すると通貨安」論は、狂った貨幣論に基づく「誤解的」レトリックです。


 財政支出の拡大は、政府による貨幣量の拡大になります。
 具体的には、
「政府が日銀当座預金を国債発行により借り入れ、民間の銀行預金を増やす」
 というオペレーションになります。


 財政支出により民間の銀行預金が増えれば、なぜか「日本円から外貨への両替が増え、為替レートが下がる」という話なのです。よくわからない。


 まあ、
「銀行預金が増えれば、インフレ率が上がる(日本円の価値が下がる)」
「銀行預金が増えれば、金利が下がり、日本円が売られる」
 といった、何となく「それっぽい」レトリックを経由した「連想」なのでしょうけれども、為替レートは結局のところ「思惑」で決まる。


 思惑で決まる為替レートに振り回され、財政政策が変わってしまう、などということは主権国家としては「あってはならない」わけですが、自民党の緊縮派は、昨年、
「財政を拡大すると円安になる~」
 のレトリックを財務省に吹き込まれ、自らも吹聴していたわけです。恥を知れ!


 何が悲しくて、財政政策という「政策の根幹」が金融市場の思惑に左右されなければならないのか? 金融市場の思惑で財政政策が決まるなら、お前ら、いらないじゃん。


 「財政拡大は円安が~」と積極財政に反対した政治家は、
「自分たちは不要な政治家です」
 と、自ら主張しながら、それに気が付いていない連中なのですよ。

 

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