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「コストプッシュ型インフレの真実」(前半)三橋貴明 AJER2022.9.27
  

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つなぎ国債は増税だ!財務省のおぞましき防衛増税を許すな![三橋TV第607回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/w2G-J9WrPic

 

 

 ちなみに、わたくしは為替レートについてあまり言及しませんが、所詮は為替など「市場の思惑」で決まるためです。「市場の思惑」は推測は出来ますが、断言はできません(できるなら、その人はFXで億万長者になっているはず)


 2012年末に、第二次安倍政権が発足し、安倍総理(当時)が「インフレにする(デフレ脱却する)」と宣言しました。


 結果、市場は、
「これから日本円が安くなり、外貨が高くなるのでは」
 と「思惑」し、実際に円安ドル高になりました。とはいえ、その時点では安倍政権はデフレ脱却を果たしておらず、インフレ(財サービスに対する通貨価値の下落)も起きていなかったのでございますよ。それでも、円安になった。


 円安は、日本の輸出企業にとっては恩恵です。とはいえ、輸入企業や輸入される財を消費する我々にとっては痛手。
 逆に、円高は輸出企業にとっては災厄で、輸入企業や輸入される財を消費する我々にとっては恩恵。ただ、それだけの話です。


 円安になろうとも、輸入される財の価格が下落していれば、輸入物価は上昇しません。つまりは、我々が困りません。


 現在のコストプッシュ型インフレは、輸入財の価格上昇に円安が乗っかってきているため、国民を困窮させている。ならば、政府が財政支出で国民の可処分所得減少を補えば良い。
 

 繰り返しますが、ただ、それだけの話です。


 ところが、メディアは「財政支出を拡大すると、さらなる円安が~」と煽る。いや、財政支出を拡大すると通貨安になるならば、今のアメリカこそ超ドル安になっていなければおかしいだろ?
 

 さらには、円安は「日本の製造業の国内回帰」を促進するのは確かです。まあ、こんなにエネルギーの安定供給が崩れてしまうと、ダメかも知れませんが。


 それはともかく、日本ではあらゆる現象が「緊縮財政」のために活用されます。先日も解説しましたが、現在の為替は「ドル高」であり、円安ではありません。ユーロも円並みに対ドルで値を下げていますし、ポンドに至ってはそれどころではない。


 という現実が知れると、
「あ、ごめん。円安ではなく、ドル高だったわ」
 と、反省するのではなく、今度は他国の通貨安までをも「緊縮財政」のために活用してくる。

ポンド急落「日本に警鐘」=財政悪化を懸念―同友会桜田氏
 経済同友会の桜田謙悟代表幹事は4日の記者会見で、「財政規律に対する姿勢がぶれると為替は(投機筋に)狙われる。今回の英国の件では日本にも警鐘が鳴らされた」との見解を示した。先月下旬、英政府の大型減税案が財政の悪化を招くとの見方が広がり、通貨ポンドは急落。桜田氏はこれを踏まえ、日本も財政赤字を放置すれば、円が売り込まれる恐れがあるとの懸念を表明した。
 日本の財政については、コロナ対策などで補正予算規模の膨張が常態化していると指摘。その上で、「財政に負荷がかかることをどんどん先に決めて、財源の議論をしないという状態が続くと、円安に対処できなくなる」と強調した。』

 あ、ごめん、桜田君。すでに、英国ポンドは「ポンド高」になり、「ポンド急落」の局面は終わっているんだわ。

 

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【日本円、ユーロ、英国ポンドの対アメリカドル相場(グラフ上が円・ユーロ・ポンド安)】


http://mtdata.jp/data_81.html#USD02

 すでにして、過去五か月間で見ると、ポンドの下落率は日本円を下回っています。
 

 どうせ、自分でチャートなど見たこともなく、財務省の操り人形として、
「英政府の大型減税案が財政の悪化を招く」
 と、日本の財政危機を煽れと「指示」されたんでしょうけど。


 ちなみに、英国政府は減税案の一部を撤回しましたが、それは「累進課税の緩和」であり、その他の減税はそのまま推進されますよ(法人税減税も含みますが)。


 累進課税の緩和は、個人的には嬉しいですが、いやそれ、完全に潮流あるいは「歴史の流れ」に逆行しているでしょう。


 というか、桜田君の言う通り、今回のイギリス政府の政策(及び政策変更)により為替が動いたというならば(動いていないとは言わない。所詮は思惑だから)、日本は円安対策として「累進課税の強化」をしたらいかが?


 所詮は自分の発言に責任を持つ気などないのでしょうが、桜田君の発言は、要するに「何であっても」緊縮に利用するという財務省の魂が後ろにあるわけです。


 桜田君が、今回の急激なポンド高について、いかに説明するのか、楽しみにしています。どうせ、無責任に沈黙するんだろうけど。というか、そもそも「何が起きているのか?」すら、理解できないんだろうけど。

 

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