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「コストプッシュ型インフレの真実」(前半)三橋貴明 AJER2022.9.27
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ODD FUTUREの長田竜介氏登場!日本の食料危機を救うのはコオロギだ![三橋TV第605回]長田竜介・三橋貴明・高家望愛
久しぶりにこの図(とはいえ、皆さんにとっては見慣れた図)を出しますが、
【インフレギャップとデフレギャップ】
http://mtdata.jp/data_46.html#Gap
共同体として維持しなければならない「安全保障」関連の供給能力は、図の右側、すなわち「デフレギャップ」でなければなりません。
すなわち、平時の供給能力の「余裕」こそが、非常時に我々を救うのです。
散々に批判されている「赤字の公立病院」が典型です。赤字ということは、供給能力に対し、需要(患者)が少ないわけです。もちろん、民間病院の場合、デフレギャップでは潰れてしまいますが、公立病院ならば赤字を垂れ流し続けながら存続させればいいのです。
非常時に、「赤字の公立病院」の供給能力の「余裕」が、我々を救うことになる。
この程度の話すら理解できず、「いや、どっちにしても赤字はだめだ!」と主張したい人には、
「コロナ禍から何も学んでいないんだね。幼稚園からやり直そ」
という言葉を贈りたいと思います。
土木・建設業の供給能力にしてもそうです。震災、水害、土砂災害等が起きた時、土木・建設業の「供給能力の余裕」こそが、我々を助けてくれる。
もっとも、公立病院とは異なり、土木・建設業は民間企業です。民間企業は「デフレギャップ」では倒産、廃業してしまう。
だからこそ、平時には公共事業で土木・建設業の仕事を確保し、供給能力を維持・改善すると同時に、防災、交通インフラを整備すればいいんですよ。
ついでに、「赤字の公共事業はだめだ!」とか、頭がおかしいことをいう子は、家の前の一般道路を使わないでね。一般道は、交通料を取っていないため、100%赤字だよ。
この程度の話すら理解できず、「いや、どっちにしても赤字はだめだ!」と主張したい人には、繰り返しますが、
「幼稚園からやり直そ」
という言葉を贈りたいと思います。
そして、防衛産業も同じなのですよ。
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特別コンテンツ「三橋貴明×大石久和氏 『特別対談』災害死史観の日本は生き残れるのか?(前編)」が掲載されました。
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『韓国の武器輸出3倍、8位に 相手国を徹底調査し営業、米頼みの危機感が背中押す
(前略)日本も防衛産業から撤退する企業が増え始めたのを受け、14年に防衛装備移転三原則を定めて輸出に取り組み始めた。成約はいまだ1件。このまま輸出が増えずに産業が衰退すれば、生産や修繕を自国で完結できなくなる恐れがある。
伊藤氏は「日本は部品生産などに強みがある。韓国のように相手国を調査して提案する姿勢への転換が必要だ」と話す。韓国から日本が学ぶことは多い。』
まさか、韓国に学ばなければならない日が来るとは思っていませんでしたが、こと防衛産業については韓国の方がまともです。兵器の輸出を増やすことで、自国の防衛産業の供給能力(の余裕)を維持しようとしている。
無論、考え方は色々とあり、輸出した兵器で人が死ぬのがどうしても嫌、というならば、政府が余剰兵器を買い上げて、溶かして、リサイクルしてしまえばいい。
もっとも、兵器の性能というのは「使ってみなければ、分からない」わけで、ガチで自国の防衛安全保障を真剣に考えるならば、
「兵器を生産し、他国の戦争で使ってもらう」
というのが、最も理想的なわけです。
欧州に輸出された韓国の兵器は、実際に紛争で使用され、評価される可能性があります。評価を受けて、ダメなところは改善していけばいい。
もちろん、その過程で「人が死ぬ」ことになりますが、人類の文明は、所詮はこの程度のものなのですよ。
日本の防衛力強化の議論が始まっていますが、結局のところ、非常事態(戦争など)に我々を救ってくれるのは、防衛産業含めた「防衛安全保障サービス」の供給能力の余剰なのです。この「誰もが否定できない真実」から目を背けている限り、防衛力強化と口で言ったところで、絵に描いた餅で終わるでしょう。
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