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「公共交通インフラの建設計画が必要だ!」(前半)三橋貴明 AJER2022.8.30
  

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売国の日経新聞 日銀が利上げしたら「誰」が儲かるの?[三橋TV第601回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/oQ49IiujUIE

 

 

 コストプッシュ型インフレが続いています。
 

 輸入物価指数(円ベース)が、8月は対前年比+42.5%。外国から輸入している食料、鉱物性燃料、工業原料が、相変わらず上昇を続けています。
 

 具体的には、
・石油・石炭・天然ガス 対前年比+109.1%
・木材・木製品・林産物 対前年比+38.1%
・飲食料品・食料用農水産物 対前年比+27.9%
・電気・電子機器 対前年比20.7%
 が目立っています。


 電気、電子機器はメインは「半導体」でしょうか。ご存じの方、コメントしてくださいませ。

8月の消費者物価指数 2.8%上昇 30年11か月ぶり水準
 家庭で消費するモノやサービスの値動きをみる8月の消費者物価指数は、天候による変動が大きい生鮮食品を除いた指数が、去年の同じ月を2.8%上回りました。
 2.8%の上昇率は7年10か月ぶり、消費税率引き上げの影響を除けば1991年9月以来、30年11か月ぶりの水準となります。
 総務省が20日発表した8月の消費者物価指数は生鮮食品を除いた指数が、2020年を100として、102.5となり、去年の同じ月を2.8%上回りました。
 上昇率が政府・日銀が目標としてきた2%を超えるのは5か月連続です。
 2.8%の上昇率は2014年10月以来、7年10か月ぶり、消費税率引き上げの影響を除けば1991年9月以来30年11か月ぶりの水準となります。(後略)』

 というわけで、2022年8月のインフレ率をグラフ化しました。

【日本のインフレ率(対前年比%)の推移】


http://mtdata.jp/data_81.html#CPI2208

 当たり前ですが、輸入物価上昇により物価が上がったところで、国民の所得は一円も増えません。


 同時に、わたくしが重視するコアコアCPI(食料・エネルギーを除く総合CPI)にしても、輸入食料・エネルギー価格上昇により上がります。


 わたくしの行きつけの美容院は、料金を10%値上げしました。理由はもちろん、電気代の高騰でしょう。


 わたくしの支出は増えるが、美容師さんの所得が増えるわけではない。電力会社に支払うお金が増えるだけ。


 だからと言って、電力マンの所得が増えるわけでもない。増えるのは、海の向こう側のエネルギー生産者の所得です。


 美容院は、もちろん「食料・エネルギー」ではありません。とはいえ、実際には「輸入物価上昇」の影響で、価格を引き上げざるを得ない。


 つまりは、間接的ではありますが、輸入物価上昇はコアコアCPIにも影響を与えるのです(当たり前です)。


 今後、輸入物価が下がれば、コアコアCPIを先頭に、インフレ率は一気にマイナスに突っ込むでしょう。

 

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 わたくし共が求めていたのは、「需要拡大」によるインフレです。何しろ、需要は「イコール所得」になるため、国民が豊かになる。


 そのためには、国民経済全体の需要不足「デフレギャップ」を埋めなければならない。さもなければ、国民は豊かになれない。

【日本の需給ギャップの推移(対GDP比%)】


http://mtdata.jp/data_80.html#GAP22Q2

 直近(4-6月期)に至っても、未だに日本の総需要不足は解消していません。


 需要不足と、コストプッシュ型インフレは両立します。本来、物価が上昇すれば、需要の名目金額は上がります。とはいえ、需要とは、
「民間最終消費支出+政府最終消費支出+民間住宅+民間企業設備+公的固定資本形成+純輸出(+在庫変動)」
 なのです。


 物価上昇により民間最終消費支出が増えても(増えました)、純輸出の減少(=輸入の増加。増えました)によりオフセットされてしまうのです。(オフセットされました)
 

 つまりは、コストプッシュ型インフレは、日本の需要不足解消には貢献しないのです。むしろ話は逆で、コストプッシュ型インフレは可処分所得を減らすため、デフレ化要因になります。


 つくづく理解できないのですが、我々は「国民の所得を増やす」ために、デマンドプル型インフレをもたらす積極財政を主張していたのです。何しろ、日本には「財政問題」など存在しないため、「できる」わけです。


 それにも関わらず、コストプッシュ型インフレを受けて、
「ほら見ろ~! インフレになった~っ!」
 と、積極財政を否定する連中がいる。恥を知れ!


 いや、別に積極財政をせずに、国民の所得が増えれば、わたくしはそれでいいですよ。自分が正しかった、否かとか、どうでも良い。


 とはいえ、
「国民の所得増をもたらすデマンドプル型インフレを引き起こすために、積極財政を」
 との主張に対し、コストプッシュ型インフレを受けて、
「はい、インフレになった~っ!」
 と、積極財政を否定する連中(代表は後藤田正純などの緊縮派政治家)、お前ら、恥ずかしくないのか? 
 

 国民が目の前の前でコストプッシュ型インフレに苦しんでいるにも関わらず、「ほら、インフレになった~(笑)」とか、政治家以前に人間として「クズ」としか呼びようがないわ。

 

 まあ、恥を知らないからこそ、適当な主張をしているのでしょうが、この手の緊縮派により「国民が貧しくなる日本」が続いてきたわけです。我々は、少なくとも「誰が悪かったのか」を、記憶し、記録しておくべきでしょう。
 

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