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「イールドカーブコントロールと日銀の金融政策に対するチャレンジャー」(前半)三橋貴明 AJER2022.8.23
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国家や貨幣はなぜ生まれたのか?ムギタローさんにお越し頂いたよ[三橋TV第590回]ムギタロー・三橋貴明・高家望愛
貨幣とは、モノではありません。貸借関係という情報です。
銀行預金は、我々がおカネを借りる際に「書く(打つ)」ことで創出されています。信用創造(マネークリエーション)の「信用」とは、貸借関係を意味しています。
おカネを借りると貨幣が創出されるということは、おカネを返すと消滅する。これが貨幣です。
国家の貨幣を創出する者は、基本的には二人しかおらず、民間と政府です。
民間が銀行からおカネを借りるのはもちろん、政府の借り(国債発行)もまた、銀行預金という貨幣を生み出します。
政府は基本的に、支出するために、
「どこかから資金を調達する」
必要はなく、実際にしてません。税金は、政府が支出した「後」に徴収されています。
上記はただの現実なのですが、未だに政治家の多くは、
「政府が支出するには、どこかからおカネを持ってこなければならない」
という貨幣のプール論の呪縛から逃れられていません。
財務省にとっては、今回の防衛予算や各種安全保障予算の拡大はむしろ好機で、
「支出増が必要ならば、これを機に財政破綻論を煽らせて、増税しよう。新税の導入は、なかなかできないが、絶好のチャンスが来た」
と、やってくるに決まっています。
東日本大震災という悲劇ですら、新税導入(復興税)に活用されてしまった。今回のコロナ禍や防衛安全保障上の脅威拡大は、
「増税のチャンスだ!」
というだけの話に過ぎません、彼らにとって。
財務省のやり方としては、まずは有識者会議を開き、
「自分たちではなく、民間の立派な先生方が増税が必要と仰っているので、増税」
と、政治家を説得し、増税に対する反発は政治家に受けさえる、というプロセスをたどるでしょう(今までもがそうだったから)。
実際、防衛費増額に向けて「財源」をめぐる有識者会議が9月に新設されることになっています。ほぼというか100%、緊縮派の学者で占めることになるのでしょう。
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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。
http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/
第四十二回「皇統論 藤原純友の乱」「歴史時事 サラーフ・アッディーン」がリリースになりました。
ぜひ、ご入会下さい。
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『自民国防部会、財源を議論 「防衛納税」や「防衛国債」も
自民党の宮沢博行・国防部会長は25日、同日開かれた同部会幹部会で、防衛費増額の財源として「防衛納税」や「防衛国債」の発行などが提案されたと記者団に説明した。
2023年度以降の防衛費増額に備え、政府が設置を検討している財源に関する有識者委員会については、出席議員から「財務省に牛耳られてしまうとの懸念の声と、財源は重要なので防衛省も参画すべきと設置を評価する声の双方があった」という。
岸田文雄首相は10日の記者会見で、「必要な防衛力、予算規模、財源の確保を一体的に進める」と述べており、防衛費増額と財源確保が焦点となっている。』
防衛国債は、単なる信用創造。つまりは、民間の貨幣が増える。
防衛納税は、単なる貨幣削減。我々の貨幣が奪われ、国債と相殺でジュッと消滅する。
1.防衛力が強化され、貨幣創出でデフレから脱却する道
2.防衛力が強化され、貨幣消滅でさらなるデフレに突っ込む道
結局は、上記の1か2のいずれを選ぶかという話です。
2の場合、GDPが成長しないため、結局は防衛力強化も実現されないことになるでしょう。
当たり前ですが、防衛力とは総合的な「生産力」とイコールになりますので(いわゆる「総力戦」の考え方)、企業の生産能力強化の投資も防衛力の強化につながります。そして、企業はデフレで市場が不足している状況では、投資を拡大しないのですよ。
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