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「反グローバリズムの日本国民よ連結せよ!」(前半)三橋貴明 AJER2022.7.26
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高圧経済とは何なのか?日本の経済成長に必須なインフレギャップ[三橋TV第586回]三橋貴明・高家望愛
日本の22年4-6月期のGDP統計が発表になりました。新聞報道では、
「コロナ前を回復した」
などと報じられていますが、需要の規模である名目GDPは、実はコロナ前にすら戻っていません。
と言いますか、「コロナ前」というのは、2019年10月の消費税増税により、日本の経済成長率がマイナス化したのですが、その時期にすら戻っていないのです。
『4~6月GDP年率2.2%増、3期連続プラス コロナ前回復
内閣府が15日発表した4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.5%増、年率換算で2.2%増だった。新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置の解除で、個人消費が回復して全体を押し上げた。設備投資も伸びた。実質GDPの実額は542.1兆円と、コロナ前の2019年10~12月期(540.8兆円)を超えた。』
現在、日本はGDPデフレータベースのインフレ率がマイナス化しています。要するに、デフレが継続しているのです。
デフレータがマイナスの場合、名目GDPが増加しなくても、実質GDPは成長しているように「計算されてしまう」のです(実質GDPは、元々、計算で算出します)。
が、多くの国民はGDP統計に関する知識がないため、日経のような報道に軽くだまされるのでしょう。
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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。
http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/
第四十二回「皇統論 藤原純友の乱」「歴史時事 サラーフ・アッディーン」がリリースになりました。
ぜひ、ご入会下さい。
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というわけで、コロナ禍が始まって以降、わたくしが重視している名目GDPの四半期・年率換算のグラフを見てみましょう。
【日本の名目GDP(四半期・年率換算 兆円)】
http://mtdata.jp/data_80.html#meimoku
日本の総需要(名目GDPのこと)のピークは、2019年7-9月期(消費税増税前)の562兆円(四半期・年率換算)でした。
その後、消費税増税により縮小が始まり、そこにコロナ禍。
20年4-6月期(最初の緊急事態宣言が出た四半期)は、511兆円という信じがたい水準に落ち込みます。
その後、「少し戻して横ばい」が続いており、22年4-6月期は545兆円。
つまりは、実績ベースで見ても、現在の日本は19年増税前と比較し、20兆円近いデフレギャップ(総需要不足)を抱えていることになります。
それにも関わらず、さらにはGDPデフレータがマイナスというデフレ状態であるにも関わらず、岸田内閣は、
「すでにコロナ禍前を回復した。補正予算は不要。通常予算も抑制」
と、緊縮財政を推進してくるでしょう。それどころか、あれこれ理屈をつけて「増税」をしてくるに決まっています。
皆様、現在の日本は、
「物価(GDPデフレータ)がマイナスになっているため、実質GDPが成長しているように見える」
「名目GDP(需要の規模)は、未だにコロナ前を回復しておらず、ピークと比較すると20兆円弱の需要不足に陥っている」
という真実を拡散してくださいませ。
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