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「反グローバリズムの日本国民よ連結せよ!」(前半)三橋貴明 AJER2022.7.26
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公共事業予算繰り越しの真実 「国家権力は悪」という狂った認識[三橋TV第581回]三橋貴明・高家望愛
改めて振り返ると、再生可能エネルギー固定価格買取制度(以下、FIT)はもちろん、電力小売り自由化も結果的には単なるレント・シーキングに過ぎなかったと断定せざるを得ません。
無論、発電部門への新規参入は(FITを除き)日本の電力安定供給に寄与するわけですが(特に、現在のように電力需給がひっ迫している時期はそうです)、現実にはJEPX(日本卸電力取引所)から電力をスポットで調達し、顧客に「安く売る」ことで、既存の電力会社の需要のパイ(要は市場)を奪っていくに過ぎないビジネスモデルが膨張した。
確かに、2021年中盤までは、JEPXの価格は安定していました。
ところが、その後、LNG価格高騰やロシア・ウクライナ戦争勃発により、とんでもない水準にまで暴騰し、乱高下するようになってしまった。
【JEPX(日本卸電力取引所)スポット市場システムプライス】
http://mtdata.jp/data_80.html#JEPX
途端に、「発電所を持たない新電力」の事業は崩壊した。
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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。
http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/
第四十一回「皇統論 平将門の乱-新皇ー」「歴史時事 神がそれを望んでおられる」がリリースになりました。
ぜひ、ご入会下さい。
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『電源なき新電力 誤算 市場変化、崩れた価格競争
自前の発電設備を持たない新電力事業者が壁にぶつかっている。九州・沖縄でも多くの企業が参入、成長してきたが、度々の電力逼迫で調達市場は不安定になり、世界的な燃料高も電気の価格を押し上げている。電力小売りの全面自由化から6年。価格競争を可能にしていた前提は崩れ、電源の確保が事業の明暗を分ける状況となっている。
「リスクを予見できれば事業自体やらなかった」。ホープの時津孝康社長は3月の臨時株主総会で新電力子会社、ホープエナジー(福岡市)の破産についてこう弁明した。(後略)』
ホープエナジーも、ご多分に漏れず、「少ない人員で事業を回して経費を抑え、安く電気を売る」ことで顧客を獲得していきました。
確かに、大量の電気を使う企業にとって、「安い電気」を提供する新電力はありがたい存在だったのでしょう。
他の様々な分野と同様に、「カネ、カネ、カネ」と、とにかくコストを引き下げることに重点を置いた企業が新電力に飛びついた。
もちろん、企業経営として「カネ(費用)」にこだわる姿勢は、分からないでもありません。
とはいえ、日本には、
「安かろう悪かろう」
という言葉があることを思い出すべきだった。それは、ホープエナジーのような新電力もそうですが、顧客側もです。
新電力が次々に破綻、撤退し、最低保証供給に依存せざるを得ない企業が激増した。(本来「最低保証供給」とは、この種の問題に対処するための制度ではないのですが)
新電力は、
「安いLNGに依存し、安定供給と引き換えに、電力を安値販売して儲ける」
顧客側は、
「安定供給と引き換えに、新電力が提供する安い電力に依存し、費用を削減する」
と、まさにデフレ期のモデルとしか表現できないビジネスモデルに依存し、破綻しつつあるわけです。
猛暑が続きます。
電力供給の「不足」が明らかになった以上、原発再稼働は当然ですが、「安いLNGコスト」に依存しきった「発電所を持たない小売事業者」という新電力モデルの見直しも必要です。
そもそも、電力サービスに「価格競争」を導入したのは、電気代を引き下げることが目的だったのでは?
結果は?
この種の「過去の間違った改革」の転換ができないことこそが、日本をここまで凋落させらのです。安倍政権期の電力改革は、「電力の安定供給」を目的に「再改革」する必要があるのです。
「電力サービスの再改革が必要だ!」に、ご賛同下さる方は、