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「反グローバリズムの日本国民よ連結せよ!」(前半)三橋貴明 AJER2022.7.26
  

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率直な懸念 日本は大規模プロジェクトを推進できる国なのか?[三橋TV第580回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/VaA5AnbdpA8

 

 

 何ですかね、日本の経済学者のお仕事というのは、わたくしにお笑いネタを提供することなんですかね。


 ザイセイハタンを煽っても煽っても、PB赤字が増えても増えても、金利は上がらず、はいぱ~何とかにもならず、
「いや、お前、間違えてね?」
 と、疑いの眼差しを向けられるケースが増えたのか、ついに黒ひげ危機一髪が、
財務省が国債を円滑に発行するから、積極財政派が勢いづいた!
 と、さすがに「頭大丈夫か?」と心配したくなることを言い出しました。

積極財政派を増長させた財務省の巨大なジレンマ 国債の円滑消化が財政のコスト意識を希薄化
土居 丈朗 : 慶應義塾大学 経済学部教授
 7月29日に、岸田文雄内閣は2023年度予算の概算要求基準を閣議了解した。これを皮切りに、来年度予算をめぐる駆け引きが展開されてゆく。今秋にも佳境を迎えることになる予算編成をにらんだ動きは、すでに始まっている。
◆財政拡張圧力が目白押し
 特に、6月7日に閣議決定された「骨太方針2021」には、基礎的財政収支黒字化の達成年度である「2025年度」は明記されなかった一方、予算規模の拡大の予兆となる文言が多数盛り込まれた。(後略)』

 とりあえず土居教授、骨太の方針2022と2021を間違えてね? という突っ込みをしておきますが、内容的には「骨太の方針2022」のようです。


 今回の土居教授のレトリックの骨子は、
『(引用)ところが、国債の円滑消化という財務省理財局の政策努力が、目下政界であらぬ方向に作用してしまっている。 
 それは、国債発行コストが半永久的にゼロであるとの認識を、積極財政派に植え付けたことである。相当に苦労した国債の円滑消化という政策努力を払っているにもかかわらず、それがあたかも当然視され、国債増発のコスト意識の麻痺という帰結をもたらしたとは、何とも皮肉である。』
 の部分ですが、凄いのは↑この少し前に、「政府が直面するのは発行市場である。」と「市場」のパワーを煽っておきながら、そのすぐ後に理財局の「政策努力」について語っている点です。


 いや、本当に本当に、理財局が「発行市場」で政策努力により国債を円滑消化しているならば、そもそも「国の借金が~」をやる必要がないのでは? 発行市場をすら支配する、万能なる理財局様がいる限り、日本のザイセイハタンはあり得ないという話になってしまうではないか!
 

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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。

http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

第四十一回「皇統論 平将門の乱-新皇ー」「歴史時事 神がそれを望んでおられる」がリリースになりました。
ぜひ、ご入会下さい。

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 土居教授は、「理財局が円滑に国債を発行しているから、積極財政派が図に乗った。財務省はサボタージュしろ」的なことを語っていますが、いや、子供が理財局長をやっていたところで、日本国債は円滑に発行されてしまうよ。何しろ、銀行のBSには「金利が付かない日銀当座預金」が溢れかえっている。

【日銀預け金と政府預金の推移(兆円)】


http://mtdata.jp/data_80.html#nitiginntouza

 民間銀行(等)の日銀当座預金(日銀預け金)は、2021年末時点で563兆円!を超えている。日銀当座預金は、銀行間決済や政府-銀行間決済以外には、国債を買う以外に使い道がない貨幣です。しかも、原則、金利が付かない。


 金利が付かない500兆円を超す貨幣を持っている以上、国債が発行されたら銀行が買うに決まっている。何しろ、国債は金利が付く。


 さらに、政府の予算執行の後は、日銀当座預金が(マクロ的に)銀行側に戻ってくる。政府が日銀当座預金を借り、支出しても、この世から日銀当座預金という貨幣が消えるわけではないのです。


 日銀当座預金の額を減らすには、日銀が国債を売り、回収するしかない。


 つまりは、理財局長を小学一年生にやらせても、国債は発行市場で円滑に発行されてしまうのですよ。


 さすがの土居教授も、もはや「我々の預金で国債を買う~」系の出鱈目のレトリックは用いなくなったようですが、いい加減に日銀当座預金について理解して欲しいと思います。


 未だにモノ・マネー論(単一貨幣論)の教授に教わる生徒たちが、かわいそうだよ。

 

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