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「財務省が掲載している決定的な証拠」(前半)三橋貴明 AJER2022.6.14
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実は日本国民に財政主権は無かった!財務省の詐欺行政の全てを明かそう[三橋TV第572回]三橋貴明・高家望愛
なぜか、岸田総理大臣の「原発を九基動かす」という発言が、エネルギー対策のように報道されていますが、元々、九基は稼働予定だったのでは?
別に、総理の政治判断で、原発を再稼働するわけではないでしょう。何をやりたいんだ?
って、日経が書いちゃっていますな。
『原発、冬に最大9基稼働 消費電力の1割
岸田文雄首相は14日、首相官邸で記者会見し原子力発電所を今冬に最大で9基稼働すると表明した。国内消費電力のおよそ1割に相当する電力を確保する。火力発電の供給能力も10基増やす。電気代負担を実質的に軽減する新枠組みも打ち出し、電力不足解消へ政策総動員で臨む。(中略)
首相は再稼働に向け「国が前面に立ち、立地自治体など関係者の理解と協力が得られるよう粘り強く取り組む」と意欲を示した。萩生田光一経済産業相に対応を指示したと明らかにした。
首相は最大9基の原発が再稼働した場合「ピーク時に余裕を持って安定供給を実現できる水準を目指す」と強調した。火力発電もあわせ「過去3年間と比べ最大限の供給力確保を実現できる」と指摘した。
関西電力や四国電力、九州電力では冬に原発9基を動かす体制をめざしていたものの、首相が明言することで実現の可能性を高める狙いがある。(後略)』
つまりは、各電力会社が冬までに原発九基を動かすことを目標に動いていたところに「乗っかって」、
「電力不足に対応するために、冬までに原発を九基動かします!」
と、やって、対策をした「フリ」をしたいという話なのでしょうか。
そうなのでしょうね・・・・。
しかも、動き出す原発には東京電力の柏崎が入っていない。
現在、動いている原発は、関西電力の大飯3、四国電力の伊方3、九州電力の川内1と2、玄海4ですが、玄海4は9月に停止予定となっています。つまりは、実質的に4原発。
そこに、現在は停止中の大飯4、高浜3、美浜3、高浜4(いずれも関西電力)、玄海3(九州電力)が稼働予定になっており、合計で原発9基。
いや、、、、、予定通りじゃないか。何を偉そうに「今冬に原発を最大9基稼働する!」とか表明しているの? あんたは何の政治判断もしていないじゃん。電力会社の計画の乗っかっただけじゃん。
まあ、「やっています」アピールなのでしょうが、柏崎を動かさない限り、東京圏の今冬の危機は逃れられないでしょう。
【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。
http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/
第四十一回「皇統論 平将門の乱-新皇ー」「歴史時事 神がそれを望んでおられる」がリリースになりました。
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その柏崎ですが、前進はしていますが、再稼働は微妙なところです。
『柏崎刈羽原発 テロ対策施設の計画を了承も再稼働は見通せず
東京電力が再稼働を目指す新潟県の柏崎刈羽原子力発電所に設置が義務づけられているテロ対策に必要な施設について、原子力規制委員会は、東京電力が提出した設置計画を了承しました。一方で、柏崎刈羽原発では、テロ対策上重大な不備を踏まえて規制委員会による検査が続いていて、再稼働の時期は見通せない状況です。(後略)』
前にも書きましたが、稼働させつつ検査するというのが、原発検査に関するグローバルスタンダードです。
原発を完全に停止し、検査するような「アホ」なことをやっているのは、日本だけです。
しかも、原発を停めたところで、使用済み核燃料はすでに「ある」のです。使用済み核燃料は、原発を動かしつつ、再処理して地層処分にする必要があります。
原発を動かし、電力危機を解消すると共に、電力会社の収支を改善し、廃炉や再処理、地層処分の技術を発展させる必要があるわけですが、反原発派が妨害する。いや、お前ら、日本のエネルギー安全保障や使用済み核燃料の処理について、どう考えているの?
以前、この問いに対し、
「使用済み核燃料はロシアが引き取ってくれる!」
と返されて引っくり返ったわけですが、あ、わかった。こいつら、真面目に考えていないわ。以外の感想は出てきませんわ。
リアルに、日本のエネルギー安全保障を議論しようよ。
「原発村が原発再稼働のために、FIT導入や発送電分離、電力自由化を推進して、日本をエネルギー危機に陥れたんだ!」
といった、陰謀論は、もういいから。
まじで、原発を動かすために、各種、日本のエネルギー安全保障を弱体化させる「改革」を推進した勢力や人物がいるなら、むしろ尊敬するわ。少なくとも「政治」をしている。
残念な話ですが、日本のエネルギー関連で「政治」はありませんでした。政治とは「日本国民のエネルギー安全保障を強化する」という意味ですが、現実には「将来の安全」など誰も考えず、ビジネスベースで改革が進み、日本は「明日の電気が分からない」発展途上国と化した。
原発が動かなかったのは、単に政治家が「反原発の空気」を恐れて、「政治」力を使わなかったためです。
そして、今、原発再稼働を求める声が高まり、岸田総理は、
「あれ? もしかして、原発再稼働的なことを言った方がウケが良いの? あ、今年の冬までに九基動く予定になっているから、それに便乗しよう」
というわけで、今回の記者会見になったのでしょ、どうせ。
岸田総理が本気で「日本国民のエネルギー安全保障」を考えているならば、
「原発は、とりあえず再稼働。再稼働しつつ、検査を続行」
と、日本人大好きな「グローバルスタンダード」なスタイルを選択するべきなのです。
でも、どうせ、やらないでしょ。結果、柏崎は間に合わず、今冬、東京圏は電力危機に突入することが、ほぼ確定しているのです。
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