株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER更新しました。

「食団連発足とコストプッシュ型インフレの正体」(前半)三橋貴明 AJER2022.5.3
  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「HAL YAMASHITA東京 エグゼクティブシェフ 社団法人日本飲食団体連合会 副会長 山下春幸」様が加わって下さいました。

また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を!

 

 

6月17日公開!「君たちはまだ長いトンネルの中」なるせ監督登場![三橋TV第551回]なるせゆうせい・三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/9jGwBat80jA


シンガーsayaの3分間エコノミクス【第36回 労働分配率】

 

 昨日、講演で興味深い質問を受けました。


Q1:岸田内閣の海外援助は、日本の対外純資産を増やし、「有事」の際に役立ちませんか?


 「有事」が何かといえば、戦争だそうです。
 うん。ロシア・ウクライナ戦争勃発を受け、ロシアの外貨準備は容赦なく「凍結」されました。カネ、貨幣なんて、その程度のものです。


 実際に「有事」の際に役立つのは、外国に持つ資産ではなく、「資源」と「供給能力」です。武器・弾薬が無ければ、外国にどれだけ莫大な資産を持っていたところで、国民は殺されます。


 外国に持つ資産(日本の対外資産)が「有事」に有効と考える。結局、戦争について理解していないんだなあ、と、思わざるを得ないわけです。


Q2:日本のデフレは、中小企業の過当競争が原因なのではないか? 過当競争だから、値段を下げざるを得ない。


 はい、因果関係が逆です。デフレで市場(需要)が縮小している以上、過当競争にならざるを得ない。


 というか、デフレという総需要不足を抱える以上、過当競争にならない方がおかしいです。


 ところが、日本では「デフレの原因は過当競争。中小企業が多すぎる」といったレトリックに騙され、
「ゾンビ企業は退場させるべきだ。新陳代謝が必要だ」
 と、M&Aを初めとする「ビジネス」を後押しする経営者が少なくないわけです。


 落ち着いて、考えてみてください。デフレではなく、適切なインフレ率の下で市場が拡大している国で、過当競争が起きますか? 無論、ある程度の競争はあるのでしょうが、相対的に「質」の競争に移行します。


 価格競争ではなく、質の競争を「過当」にしたところで、別に問題はないでしょ?

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。

http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

第四十回「皇統論 平将門の乱-坂東燃ゆー」「歴史時事 ウクライナ国民共和国」がリリースになりました。

ぜひ、ご入会下さい。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 さて、防衛費。

安倍元首相、防衛予算「6兆円台後半に」
 自民党の安倍晋三元首相は23日、防衛費について6兆円台後半が必要との認識を示した。同日の日米首脳会談に触れ「岸田文雄首相は抜本的な増額を約束した。おそらく6兆円台後半という意味ではないか」と述べた。
 2023年度の予算規模を指すとみられる。当初予算と補正予算を合算した数字の可能性もある。22年度当初予算は防衛費を5・4兆円計上した。安倍氏は「今年度の補正予算を合わせて5・7兆円をぐんと超えていくと思う」と言及した。
 都内で開いた憲法改正を目指す会合で発言した。財源に関して「国債で対応していけばいい。防衛費は次の世代に祖国を残していくための予算だ」と語った。』

 「国債で対応していけばいい」は、もちろん正しいですが、なぜ安倍・元総理がこのタイミングで「6兆円台後半」という「数字」を口にしたのか?


 岸田・バイデン会談の前、
「防衛費をNATO並みのGDP比2%に」
 という「数字」が大々的に報じられました。いわゆる、既成事実化を狙ったリークがあったのではないかと。


 ところが、岸田総理は結局「数字」については口にしなかった(財務省の「成果」でしょう)。というわけで、安倍・元総理が数字を持ち出し、再度の既成事実化が図られているのではないか。


 安倍・元総理の発言からは、日本に防衛費を拡大させようと図る(別に、反対はしませんが)「宗主国」様の影響を感じてしまうのは、わたくしだけでしょうか。


 ちなみに、わたくしは宗主国様の「外圧」により緊縮財政を転換する方が、転換しないよりはマシだ、という立場です。屈辱であるのは確かですが、現状、どうしようもないですので。
 

「緊縮財政を転換しよう!」に、ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。
㈱日本富民安全研究所のブログ絶望の先にはこちらです。
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」はこちらです。