株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER更新しました。

「財政破綻のプロセス」(前半)三橋貴明 AJER2022.1.4
    

 

令和の政策ピボット呼びかけ人に「株式会社マネネCEO・経済アナリスト 森永康平様」が加わって下さいました。

また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を!

 

 

【一般参加可能な講演会のお知らせ】

三橋貴明先生×藤井聡先生 オンライン記念対談 「コロナ禍でいかに中小企業は生き残るべきか」
【有料】記念対談+グループ討論

【無料】記念対談のみ

 

これは凄い! 大学入学共通テストで「完璧」な信用創造の問題が出た![三橋TV第500回]三橋貴明・saya


https://youtu.be/6SoDdkA4_Us

ご要望が多かった、「シンガーsayaの3分間エコノミクス」の再生リストを作りました。


 さて、話題の今年の大学入学共通テスト。二つの意味で、驚愕致しましたよ。


 一つ目は、「政治経済」の貨幣観の完璧さ。
 そして、二つ目が「現代社会」のどうしようもない貨幣のプール論、モノ・マネー論(単一貨幣論)。
 

 早速、いきましょう。
 まずは、政治経済の問4。

【令和四年 大学入学共通テスト「政治経済」 第2問 問4】


http://mtdata.jp/data_78.html#seijikeizai

 凄い・・・。日銀が買いオペレーションをしたところで、増えるのは市中銀行の「日銀当座預金」であり、我々が使う通貨量、○○は増えないことを説明している。(もちろん○○が何か、分かりますよね)
 

 ちなみに、2013年に思考停止的に「いわゆるリフレ派」政策を妄信した信者の皆様はともかく、岩田規久男先生たちは、別に「貨幣(※マネタリーベース)を増やせば、デフレ脱却」などという単純な説明はしていません。


「日銀がインフレ目標(2%)を設定し、目標達成まで量的緩和を継続するとコミットすれば、期待インフレ率が上がり、実質金利が下がり、民間(企業、家計)が借り入れを増やし、消費や投資という需要が拡大するからデフレ脱却できる」
 と、一応、デフレについて「総需要の不足である」という正しい前提に基づき、政策を提言していたわけです。もっとも、何度も繰り返している通り、「風が吹けば桶屋が儲かる」でございましたよ。


 わたくしは、日銀当座預金と○○は「違う世界のお金」であるため、日銀が量的緩和するだけでデフレ脱却できるはずがないと主張。すると、
「三橋は日銀が100兆円カネを発行しても、デフレ脱却できないというのか!」
 と、凄まれたので、そりゃあ「財やサービスの購入」が増えなければ、脱却できんだろうと反論してました。


 実際は、日銀がマネタリーベースを500兆円以上も増やしたにも関わらず、インフレ率(コアコアCPI)はマイナス1.3%。さあ、誰が正しかった?


 要するに、いわゆるリフレ信者の皆様は、「モノ・マネー論」だったわけです。当時、わたくしを攻撃した皆さん。別に謝罪しろとは言わんけど、反省くらいしようね。そうしないと、進歩できないよ。
 

【再掲 三橋貴明×佐藤健志 フランス革命とMMT(現代貨幣理論)】

現在、三橋貴明と佐藤健志による特別コンテンツ「信じがたい歴史的真実!フランス革命とMMT(現代貨幣理論)」がご視聴頂けます。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

【令和四年 大学入学共通テスト「政治経済」 第2問 問5】


http://mtdata.jp/data_78.html#seijikeizai

 問5の方は、問4を上回る凄さ。何と、完璧にマネークリエーション(信用創造)について説明している。
 特に、「メモ」が凄い。


『メモ 個人や一般企業が銀行から借り入れると、市中銀行は「新規の貸出」に対応した「新規の預金」を設定し、借り手の預金が増加する。他方で、借り手が銀行に返済すると、市中銀行の貸出と借り手の預金が同時に減少する。』


 貨幣とは、「借入」によりゼロから創出され、「返済」によって消滅することを正しく解説しているわけです。


 まさに、これが信用創造です。


 というわけで、実に癒された「政治経済 第2問」だったのですが、逆方向に愕然としてしまったのが、現代社会第3問の問3。

【令和四年 大学入学共通テスト「現代社会」 第3問 問3】

http://mtdata.jp/data_78.html#genedaisyakai

 え・・・・。意味が分からない。
 預金を銀行に持っていくって、何? 現金紙幣なら、まだ分かるのですが、
 しかも、銀行は持ち込まれた預金の一部を、日銀に献上しているの? 銀行預金と日銀当座預金の違いすら区別していないの?


 E社がA銀行から融資を受けたら、預金はA銀行にできるのでは? なぜ、B銀行にワープしているの?
 というか、この理屈だと、銀行が融資をすればするほど、使える預金が減ってしまうのでは? というか、全く意味が分からな~いっ!!!


 要するに、モノ・マネー論で貨幣のプール論なのです。ここまで盛大に間違えてくれると、もはや人類の愚かさの金字塔として、未来永劫、保存し受け継いでいきたいレベルですわ。


 それにしても、同じ年の大学入学共通テストで、ここまで真逆の「信用創造」に関する問題がでるとは。


 過渡期と言えば、過渡期なのかも知れませんが、いずれにせよ子供たちが「間違った信用創造」を覚えてしまうのは、深刻な問題です。是非とも、政治に動いて頂きたいと思います。(動くようですが)

 

「信用創造を正しく学び、教えよう!」にご賛同下さる方は↓このリンクをクリックを!

本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。
㈱日本富民安全研究所のブログ絶望の先にはこちらです。
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」はこちらです。