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「財政破綻のプロセス」(前半)三橋貴明 AJER2022.1.4
    

 

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財務省の目的は財政赤字を削減することではない 財政赤字を続けることだ! [三橋TV第499回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/K89tZCtvb2E

 

ご要望が多かった、「シンガーsayaの3分間エコノミクス」の再生リストを作りました。

 

 礎(いしづえ)とは、「基礎となる大事な物事」でございます。


 例えば、共同体を守るためには防衛安全保障サービスの供給能力が必要です。供給能力とは、この場合は訓練された兵士であり、充実した兵器であり、兵站を支える物流ネットワークであり、消費される武器弾薬を生産可能な工場であり、そこで働く生産者であり、さらには兵器や消耗品を生産するための資源です。(まだまだありますが、この辺で)


 つまりは、防衛面の国家の礎はモノであり、インフラであり、ネットワークであり、ヒトなのです。さらには、兵器や消耗品を生産するための「技術」も含まれます。


 決して「カネ」じゃないんですよ。カネなど、国家が国債を発行すればいくらでも調達できますが、キーボードを打ち込んで創出したデジタルデータで「敵軍」を駆逐できますか?


 防衛面に限らず、他の全ての財、サービスの生産も同様です。国家の礎とは、供給能力であり、カネでも財政でもありません。
 

 資本主義のモデルにおいて、財やサービスの生産のために必要な三要素は、「モノ(資本)」「ヒト(労働)」「技術」の三つです。それはまあ、企業単体の経営にとってみれば、モノ、ヒト、カネが三要素になるのですが、国民経済というマクロな視点では違うのですよ。


 何しろ、カネなど政府が国債を発行すれば話が済んでしまうのです。それに対し、資本、労働、技術の三つは、長期の投資なしでは絶対に強化されません。

財政は国の礎、市場や国際社会の評価に耐える政策必要=岸田首相
 岸田文雄首相は25日午後の衆院予算委員会で、財政は国の礎と指摘し、市場や国際社会の評価に耐える財政政策が必要と述べた。「首相は現代貨幣理論(MMT)を信じるか」との前原誠司委員(国民)の質問に答えた。
 前原氏は、自民党内に首相直轄の財政再建重視のグループと、MMT信奉者を含む高市早苗政調会長のグループが並立する状況を疑問視した。
<PB黒字化目標、達成具体策ないと前原氏批判>
 前原氏は2025年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化を達成する財政健全化目標を実現するには、足もとの実績を大幅に上回る高成長が必要で、具体策がないと批判した。
 首相は「おっしゃるように、近年の経済政策のまま進めて、(目標実現の前提となる成長率の)数字を実現するのは、間違いなく難しい」とし、成長率底上げのため取り組んでいると説明した。
 株主資本主義からの転換は、重要な課題のひとつと強調し、「民間や市場にすべて任せるのでなく、官民共同で仕組みを作っていく」と述べ、賃上げを進めていると話した。』

 財政は国の礎って・・・・。
 ならば、官僚がキーボードを打ち込むだけで発行できるデジタルデータで、尖閣諸島を中国から守ってくれ。
 

 無論、日本の領土領空領海は、政府が予算を執行しなければ防衛できません。とはいえ、別に予算を可決すれば守れるわけではない。
 

 その後の投資、訓練、生産等の蓄積により、日本国を守る陸海空軍による防衛安全保障サービスの供給能力強化することにより、ようやく領土領空領海を守ることができるのですよ。


 まあ、どうせ官僚の作文を読んでいるだけなのでしょうけれども、この手の総理の認識に誰からも「突っ込み」が入らない国は、さすがに絶望的だと思うので、突っ込んでおきます。

 

【再掲 三橋貴明×佐藤健志 フランス革命とMMT(現代貨幣理論)】

現在、三橋貴明と佐藤健志による特別コンテンツ「信じがたい歴史的真実!フランス革命とMMT(現代貨幣理論)」がご視聴頂けます。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

 ちなみに、国民民主の前原議員の、
「2025年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化を達成する財政健全化目標を実現するには、足もとの実績を大幅に上回る高成長が必要
 という質問は、例の内閣府のシミュレーションに沿っています。

【内閣府試算 日本のGPD・GDPデフレータの推移(成長実現ケース、%)】


http://mtdata.jp/data_78.html#gdpshisan


 そもそも、PB黒字化など目指す必要はない、というか、目指してはならないという正論は置いておいて、内閣府の妄想シミュレーションは、日本の名目GDPが4%近い成長率を「続ける」ことが前提になっています。


 PB黒字化を目指すためには、政府支出削減と増税が必要。すると、デフレが深刻化し、名目GDPが成長しなくなり、「前提」が崩れる。
 

 現在の日本政府が、バカバカしい状況になっていることが分かります。
 

 そもそも、有害無益な目標を掲げ、その目標達成に固執することで、目標達成の前提を壊しているわけです。


 もはや、どこから突っ込んで良いのか分かりませんが、とりあえず我々は「国家の礎は財政でもカネでもない。供給能力だ」という「事実」を早急に供給する必要があります。


 その上で、何としても6月にPB黒字化目標を(最低でも)凍結するのです。

 

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