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「ガソリン税の「トリガー条項」の凍結を解除せよ!」(前半)三橋貴明 AJER2020.12.7
    

 

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日銀の国債買取への誤解 既発債のインフレ効果は完了している [三橋TV第482回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/aZUS4GZLO28

 

 


 財政破綻派にとって、土居丈朗教授が自民党の財政政策検討本部という「公式の場」で、
「日本円建ての国債の債務不履行はない」
 と、認めざるを得なかったことは痛恨事でしょう。


 昨日も書きましたが、日本政府の債務不履行がない、となると、
「国の借金は将来世代へのツケの先送り」
 レトリックが効力を失います。


 となると、次のレトリックが必要になるわけですが、「日本政府が借金返済不能になることはない」となると、なかなか難解です。
 とりあえずは、
「財政拡大はアニマル・スピリットを削ぐ!」
 で、やってみますか。

財政拡大がそぐ経済の活力
 財政支出の拡大をめぐり、自民党ではMMT(現代貨幣理論)を背景に積極的な「財政政策検討本部」と慎重な「財政健全化推進本部」の対立が注目されている。岸田文雄総理は所信表明演説で、「危機に対する必要な財政支出は躊躇(ちゅうちょ)なく」行うと述べた。財政制度等審議会は建議でケインズのアニマルスピリットを引き合いに、過度な財政支出は民間企業の活力をそぐとの見解を表明している。(後略)』

 興味深いのは、日経が自民党の財政政策検討本部について「MMTを背景に」と認識している点です。
 わたくしの知る限り、財政政策検討本部で「MMT」という言葉が使われたことはありません。

 

【歴史に魅せられて、myが聞いてみた〜皇統論編〜(後編)】

現在、三橋貴明とmyによる特別コンテンツ「歴史に魅せられて、myが聞いてみる 皇統論編 (後編)」がご視聴頂けます。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

 それはともかく、相変わらず財務省や財政制度等審議会、それに自民党税調や日経新聞は「アニマルスピリット」という言葉を悪用しています。


 ケインズの考え方の基本は、需要不足(デフレギャップ)は政府の有効需要(GDP)創出で埋めなければならない、というものです。需要不足が解消した状況ならば、企業の投資「も」経済成長を牽引します。


 その際の企業経営者の「根性」を、ケインズはアニマルスピリットと表現したのです。


 話はオールオアナッシングではありません。需要不足が解消したからといって、政府がインフラ整備、科学技術投資等をさぼって良いわけではない。もちろん、民間の投資が不要なわけでもない。


 まずは、政府が需要不足を埋める。
 

 その上で、インフレギャップが継続するように、政府や企業が投資をしていく。この「投資」自体が需要であり、さらに生産性向上は実質賃金上昇をもたらします。
 投資と消費が拡大し、インフレギャップが継続する。ギャップを生産性向上の投資で埋めると、またまたインフレギャップになる。


 これが、いわゆる高圧経済。経済成長の黄金循環です。

【日本の需給ギャップの推移(対GDP比%)】


http://mtdata.jp/data_77.html#GAP

 当たり前ですが、ケインズは「需要不足をアニマルスピリットで埋めろ」などとは言っていません。需要不足は、政府の有効需要創出で埋めるのです(他に方法が無い)。


 内閣府の「小さめに出る」統計ですら、現在の日本は30兆円近い需要不足になっています。
 

 それにも関わらず、有効需要創出の財政出動を否定するために、アニマルスピリットを持ち出す。
 

 もはや、何でもありですね。
 

 我々経営者がアニマルスピリットを発揮するのは、需要が十分にある時です。市場が拡大している時です。顧客が増えている時です。


 こんな当たり前の事実すら無視し、緊縮財政推進のためにアニマルスピリットを持ち出す連中は、心底「人間の屑」としか表現のしようが無いのです。
 

「政府がやるべきは財政出動による有効需要創出だ!」に、ご賛同下さる方は、

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