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「竹中平蔵は何故反緊縮に転じたのか(前半)」三橋貴明 AJER2020.12.8

    

 

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鬼滅の刃はなぜ大ヒットした 日本国民は共同体を求めているのか? [三橋TV第327回] 
https://youtu.be/MR6wozHHVhw


 ビッグ・ニュースが立て続けに報じられ、事態がバタバタと動き始めたため、一気にまとめて取り上げます。

GoToトラベル全国で一時停止 12月28日~1月11日 東京・名古屋・札幌・大阪は先行
 政府は14日の新型コロナウイルス対策本部で、観光需要喚起策「Go To トラベル」を全国一斉に一時停止すると決めた。期間は12月28日から2021年1月11日まで。新型コロナの感染が広がっているため人の往来を抑える。感染者数が多い東京、大阪、名古屋、札幌の4都市は先行して止める。個人の自由な移動は制限しないものの、年末年始の旅行の自粛が広がりそうだ。(後略)』

 ややこしいのですが、東京、大阪、名古屋、札幌を目的地とする旅行は先行停止(札幌と大阪はすでに停止中)。四都市を出発地とする旅行も、新規予約停止。予約済みでも、22日以降の出発は停止。
 加えて、28日からは全国で停止ということになります。


 と言いますか、これ、旅行仲介サイトやシステム会社が対応できるのでしょうか。


 三橋は散々に、
本来は「コロナ収束後」の予定だったGoToを、旅行仲介サイト運営会社(※楽天など)の政治力ゆえに見切り発車し、停止しなかったのではないか?
 という疑念に基づき、批判を続けてきましたが、さすがに混乱、混迷がひどすぎます。


 例えば、全国的なGoToトラベル停止は、なぜ28日からなのでしょう? 27日まで、逆に「駆け込み旅行」が激増したりしないのでしょうか。

コロナ対応の医師・看護師の処遇向上 首相が方針
 菅義偉首相は14日、新型コロナウイルスの感染拡大で仕事量が増えた病院などの医療機関への支援を拡充する考えを示した。国立国際医療研究センター(東京都新宿区)の視察後、記者団の取材に答えた。
 首相は、日本医師会や日本看護協会などから看護師や医師らが応援に入り、多忙な医療現場が支えられている点を指摘した。その上で「そうした医師や看護師、派遣された方の処遇は倍増したい」と語った。(後略)』

 ようやく、日本政府が現場で戦う医師や看護師の処遇改善に動き始めました。


 日本医療労働組合連合会の調査によると、医療機関の「冬のボーナス」について、前年と比較可能な289組合の内、128組合が「引き下げ」という異様な状況になっています。
 

 特に、新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れている病院は、専門病棟を設けねばならず、一般の入院を抑制。結果的に収入が減る。悲惨極まりない。


 遅すぎた感はありますが、総理が医療機関への支援拡大を表明したことは評価します。


 とはいえ、「そもそも、そのための「予備費」だろ! さっさと支出しろ!」とだけは、言っておきます。
 

 政府がGoToトラベルの停止に動いたのは、医療サービスの供給能力が「様々な理由、歪み」により限界に近付いているためです。そして、「様々な理由、歪み」の殆どは、政府の緊縮財政に端を発しています。


 そもそも、政府が今年の春頃から「(コロナ感染を恐れた)医療控え)により生じた、医師や看護師の「余剰人材」やICU病床の転用を進めていれば、こんな事態にはならなかった。


 短期の「カネ」が理由で、中長期の対応を怠り、却って「カネ」が必要になる、典型的な負けパターンです。
 

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コロナ分科会経済専門家・小林慶一郎氏「個人や企業に財政支援を出した上で、ストレート・ゴーホーム」
 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会のメンバーで、経済が専門の東京財団政策研究所・小林慶一郎研究主幹が14日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。国内で13日に新たに2388人の新型コロナウイルス感染者が確認され、厚生労働省が発表した重症者は5人増えて、過去最多の583人となったことについて言及した。(後略)』

 何でしょう? 小林慶一郎は、前から薄々思っていましたが、単に頭が弱いだけで、「悪い奴」ではないのかも知れません。

『経済も結構ぎりぎりのところまで来ている。春はお金の面で企業も個人もある程度、余裕があったんですが、この半年以上頑張っていて、景気も良くなかった。資金繰りもひどくなってきている。そうすると余裕のないところでもう1回、頑張れと言われるとなかなか頑張り切れない』
『そこは財政支援を個人や企業に対し、届け切れていないのがあると思う。個人や企業に財政支援を出した上で、ストレート・ゴーホーム。』

 まさに、全面的に政府が「補償」をした上で、「全員動くな!」をやらない限り、コロナは収束しないと思います。小林の意見に賛同する日が来るとは思わなかった。


 ところで、悪い奴といえば、こいつ。

コロナ第3波、財政は「医療崩壊」を救えるか(土居 丈朗 :慶應義塾大学 経済学部教授)
 新型コロナウイルスの感染拡大「第3波」が止まらない。感染者数が過去最多を更新する都道府県が続出し、「医療崩壊」と表現される事態に陥る地域も出ている。
 こうした事態に、政府はお金を出し渋っているのだろうか。また、医療機関にお金が行き届いていないがゆえに、医療崩壊を引き起こしているのだろうか。(後略)』

 もちろん、土居は、
『コロナの第3波に直面して、お金が足りないからもっと出せという医療関係者の声はあまりない。』
『財政支援が足りないから、医療従事者を確保できないのだろうか。必ずしもそうではない。』
『患者の転院や医療従事者の新型コロナ向け派遣に手厚く財政支援しても、医療崩壊を防ぐのに役立たないかもしれない。』
 と、政府の医療サービスに対する貧弱な財政支援を庇っています


 いや、そもそもこんな事態になったのは、お前ら財務省の犬どもが、散々に財政破綻を煽り、病床を減らし、医療サービス強化を妨害してきたためだろが!
 

 加えて、医療機関のコロナ対応が「経営」的に困難というならば、政府が補償をすれば済む話だ。自分たちの「罪」を自覚せず、この期に及んで財政支出を抑制するための財務省ヨイショ記事を書くとは・・・・。
 

 こいつ、本当に「人間」なのか・・・?
 

 財務省といえば、信じがたい報道。

『膨らむ経済対策にご用心 財政支出「40.0兆円」の衝撃 取材の舞台裏
(前略)◆「出口は描けた」けれど…
 対策決定後、財務当局は「悔しさもいくつかあるが、めいっぱい闘った。給付金はほぼ排除できたし、雇用調整助成金も持続化給付金もGoToキャンペーンも、春にやったバラマキはすべて出口を描けた」と胸を張った。(後略)』

 ・・・・・・。お前何を言っているんだ?


「給付金を排除」
「雇用調整助成金、持続化給付金、GoToキャンペーンの出口を描いた」
 ことについて「胸を張る」。


 繰り返しますが、こいつら本当に「人間」なのか? 
 

 緊縮財政を続け、デフレから脱却しない状況で襲い掛かってきた疫病、そして恐慌。混乱、混迷、混沌状態の我が祖国。


 「人間」とは思えない緊縮勢力により、出口の見えない状況に追い込まれた、我が祖国。
 

 国民が動き出さなければなりません。政治を動かさなければなりません。


 GoTo停止は当然として、打撃を受ける観光業、さらにはそこに連なるバリューチェーンの企業で働く「同じ国民」を守るためにも、いよいよ「粗利補償」が必至の状況になりました。
 

 観光や医療のみならず、一切の例外なく、全ての業界、事業者に「粗利補償」を。皆様、是非とも「粗利補償」を求める声を政治家に届けて下さい。真っ当な政治家は、むしろ皆様の叫びを必要としているのです。
 

「政府は粗利補償を決断せよ!」に、ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

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