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「竹中平蔵は何故反緊縮に転じたのか(前半)」三橋貴明 AJER2020.12.8

    

 

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国家観も貨幣観も狂ってる おぞましき自民党の緊縮派議員たち [三橋TV第324回] 三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/V4EqmWvNjzA
 

 時局 2012年1月号に連載「三橋貴明の経世論 第45回 銀行預金の真実」が掲載されました。

 さて、第三次補正予算による経済対策が発表になりました。
 酷い・・・・・、の一言です。

政府 新たな経済対策決定 規模73兆円超 コロナ対策など3つの柱
 政府は8日の臨時閣議で、事業規模が総額73兆6000億円程度となる新たな経済対策を決定しました。新型コロナウイルス対策として「地方創生臨時交付金」を1兆5000億円拡充するほか、グリーン分野の研究開発を支援する2兆円の基金の創設などを盛り込んでいます。
 政府は8日夜、臨時閣議を開き、新型コロナウイルスの感染拡大防止策と、ポストコロナに向けた経済構造の転換、国土強じん化の3つを柱とした、新たな経済対策を正式に決定しました。(後略)』

 今さら「73兆円規模!」に騙される人は少ないでしょうが、これは事業規模であり、政府の支出ではありません。
 要するに、天ぷらの衣です。


 重要なのは、国会で審議される補正予算額になります。
 第三次補正予算の規模は19兆円程度になりそうです。

※今回の経済対策の詳細は、こちら→「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策(令和2年12月8日)」

 額の小ささも問題ですが、それ以上に「配分」に衝撃を受けました。(以下、国・地方の支出)

1.新型コロナウイルス感染症の拡大防止策 4.5兆円
2.ポストコロナに向けた経済構造の転換 13.4兆円
3.国土強靭化 4.4兆円

 何と、中小企業潰しを含む「2」の構造改革が、コロナ対策や国土強靭化の三倍規模の予算になっているのです。


 さらに、新たな一律の特別定額給付金はなし。持続化給付金と家賃支援給付金は、21年1月で終了。


 そして、もちろん粗利補償なし。


 逆に、GoToトラベルとGoToイートは、21年6月末まで延長。
 

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http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

 結局のところ、疫病と恐慌という二つのショックに苦しめられる国民を尻目に、
「可能な限り、財政規模を抑え込みたい財務省」
「中小企業再編など、自分たちのビジネスを拡大したいレント・シーカー」
 たちの意向が凄まじく色濃く反映された予算になりそうです。


 何でこんな有様になるのかといえば、議会のパワーが弱まっているためです。

 

 実は、イギリス名誉革命以降、議会は、
「国民のための政治を実現する」
 ではなく、
「特定の誰かのための政治を防ぐ」
 という意味で、大きな役割を果たしてきました。「何も決められない政治」というのは、ある意味で正しい。少なくとも「特定の誰かのための政策」も決められないのですから。


 現在の日本は、90年代後半以降の「政治改革」により、議会という「防波堤」の力を弱体化されていきました。決められる政治ならぬ、「特定の誰かのための政策を決められる政治」へと構造を改革されてしまったのです。


 特に、自民党の国会議員は、公認権や政党助成金分配権により、党中央や官邸に逆らえない状況になっています。となれば、官邸や党中央に「民間議員」として入り込めば、自分のための政治をやりたい放題。


 議会や政党が機能していない何よりの証拠に、今回の補正予算は、自民党の政調を経ずに勝手に上層部から提出されたものをベースにしています(書いたのは官僚でしょうけれども)。

https://www.jimin.jp/activity/?day=2020.12.4&info=2020.12.4-8:00-1

 上記の通り、今回の経済対策(案)について、自民党の政調会議が開かれたのは、12月4日


 それに対し、自民党の下村博文政調会長が菅総理と会い、第3次補正予算案編成に向けた党の提言を提出したのが11月30日


 我が国の民主制、あるいは議会政治は、ここまで壊れているのです。「話し合い」をしないのであれば、議会も政党も不要です。


 が、諦めてはなりません。年末から年始にかけ、地元に帰ってきた国会議員(特に自民党)に、徒党を組み、圧力をかけて下さい
 

 特に、政調会議の「前」に政調会長が提言を提出した事実は「決定的」です。言い逃れ不可能というか、我々が舐められまくっています。


お前(国会議員)も、俺たちも舐められてるぞ! このままでは次は落とす
 と、怒りの声をぶつけてるのです。


 結局のところ、議会政治を立て直すことは、日本国の主権者である我々にしかできないのです。
 

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