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「落選させるべき自民党議員(前半)」三橋貴明 AJER2020.8.4

    

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稲田朋美衆議院議員に質問 「理念なきバラマキ」って何? [三橋TV第272回]

https://youtu.be/tGn9rDSF3Dw

 

 本田悦郎氏や安藤裕衆議院議員の「消費税減税」提言に対し、早速、政権中枢から牽制が来ております

『消費税率、簡単に切り下げる話には与しない=麻生財務相
https://jp.reuters.com/article/japan-ctax-aso-idJPKCN2530C6
 麻生太郎財務相は7日の閣議後会見で、一部与党議員らが提唱している消費税率の引き下げに関して、「簡単に切り下げる話には与(くみ)しない」と述べた。
 麻生財務相は「公債依存率が56.3%と、リーマン・ショック時を上回り財政は厳しくなっているのは間違いない事実」と指摘。その上で「財政を放漫なものにおくわけにはいかない。財政の持続性確保は重要な問題で、一概に消費税を簡単に切り下げる話に与しているわけではない」と語った。(後略)』

 ちなみに、安藤裕衆議院議員は麻生派だったりします。
 というわけで、すっかり財務省の飼い犬と化した麻生財務大臣に質問。「わんわんっ!」と答えて下さいね。


「放漫財政って、何?」
「財政の持続性って、何?」


 この種の抽象用語で財政を語る者は、嘘つきか、バカか、バカな嘘つきの何れかです。麻生財相は、どれ?


 わたくしが定義するならば、

◆ 放漫財政:インフレ率が適切な水準を超えているにも関わらず、財政支出を拡大しようとすること
◆ 財政の持続性:国債金利やインフレ率が適正水準で推移し、国民経済の供給能力が拡大していくか否か

 になります。

 今のレバノンを見ていれば分かるでしょうが、財政が債務不履行等なしで継続するか否かは、供給能力で決まります。レバノンが財政破綻に陥ったのは、供給能力が乏しすぎるためです(何と、食料の八割が輸入でした)。


 自分の頭で真剣に考えたならば、反論は不可能ですよ、麻生財務大臣。


 ちなみに、「適正なインフレ率の水準」について、わたくしは、
「GDPデフレータベースで2%」
 と、答えていますが、以前にも書いた通り、これは1980年以降のフィリップス曲線が基になっています。80年以降の日本は、インフレ率がGDPデフレータベースで2%になると完全雇用となり、それ以上、インフレ率が上昇しても失業率は改善していません。


 というわけで、過去のデータに基づいて「2%」と言っているだけで、実際にインフレ率2%を達成した時点で「充分か、不充分か」は分かりませんからね。経済は常に不確実なのです。


 不確実である以上、経済政策は常に機動的でなければならない。
 恐慌期であるにも関わらず、抽象論を振りかざして緊縮路線を推し進めようとする政治家は、間違いなく「国民殺し」です。
 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

※特別コンテンツ、近現代史研究家・林千勝先生【大東亜戦争の真実~近衛文麿の野望~】が視聴可能となりました。

 

 2019年度のデータが揃って参りましたので、中央政府の純負債と長期金利(新発十年物国債金利)、インフレ率のグラフをアップデートしました。

【日本の中央政府の純負債(左軸)と長期金利・インフレ率(右軸)】


http://mtdata.jp/data_71.html#junfusai

 2019年度末時点で、プライマリーバランスの赤字、つまりは「政府の新規貨幣発行」の蓄積である「中央政府の純負債」額は872兆円


 対して、長期金利とインフレ率は共に(ほぼ)ゼロ。


 恐ろしいことに、2018年度から19年度にかけ、政府の純負債は(わずか!)7兆円しか増えていません。いや、冗談抜きに、安倍政権はガチでPB黒字化を目指し、国民を殺しにかかっていました。


 お分かりでしょうが、
「誰かの純負債=誰かの純資産」
 です。政府が純負債を増やすということは、反対側で民間の純資産が増えます。


 PB黒字化とは、政府の純負債を減らすことそのものなので、
「お前たち国民の、財産(純資産)を減らしてやるっ! 貧困で苦しめ!」
 という目標なのでございます。


 麻生財務大臣は、8月4日の閣議後記者会見で、
「(PB)黒字化は7年度との(政府)目標を直ちに作り変える必要はない」
 と語っています。国民殺します宣言でございますね。


 ところで、長期金利とインフレ率が共にゼロということは、日本は放漫財政どころか「緊縮財政」であることを示しています。(放漫の対義語は緊縮)。


 緊縮財政で国民経済の供給能力を破壊し、将来的な財政の持続性を危うくしている政権が、
「放漫財政で財政の持続性に問題がある」
 とかやっているわけです。


 まさに、喜劇の国


 というわけで、麻生財務大臣にもう一度、問います。
 あなたの定義する「放漫財政」とは、何なんですか?

 

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