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三橋TV第216回【安倍政権の「小さな政府」主義が我々を殺している
チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演しました。
1/2【Front Japan 桜】第二次世界恐慌 ~生き延びるための戦い~ / COVID-19の地政学論[桜R2/3/30]
2/2【Front Japan 桜・映画】延期が五輪選手に与える、おそるべき現実~映画『オーバー・ザ・リミット/新体操の女王マムーン』[桜R2/3/30]
2/2【Front Japan 桜・映画】延期が五輪選手に与える、おそるべき現実~映画『オーバー・ザ・リミット/新体操の女王マムーン』[桜R2/3/30]
桜の動画でも取り上げた「疫病恐慌曲線」ですが、同曲線を用い、緊縮財政至上主義、国家の店じまいを進める日本政府の「考え方」をシミュレートしてみましょう。今後、生き延びる上で極めて重要です。
【疫病恐慌曲線上の国民の選択】
感染症による国民の死と、経済的理由による国民の死が「トレードオフ」の関係にある。というわけで、疫病恐慌曲線は右肩下がりになるのですが、曲線上の「どこを選択するのか?」は、最終的には国民の判断になります。
経済的理由による死を恐れ、左上に登ると(自粛しない)、感染症による死が増える。逆に、感染症による死に怯え、自粛を強化し右下に下がると、経済的理由による死が増える。
政府がやるべきことは、経済的な大規模対策を打つことで、疫病恐慌曲線の傾きを「急」にすることだと、昨日、解説しました。
ところが、我が国は政府が店じまい作業中。疫病恐慌曲線の傾きが変わるほどの大規模経済対策は「絶対にやりたくない」となると、どうするでしょう。
民主制の日本において、疫病恐慌曲線上の国民の動きを「強制」することは困難ですが、情報コントロールによる「誘導」はできるのです。
それでは、政府は左上方向と右下方向、どちらに国民を誘導しようとするのか? もちろん、右下方向です。
理由は分かりますよね。疫病、感染症による「死」は目立つのです。特に、著名人が亡くなり、ワイドショーでひたすら特集が組まれると、国民には「感染症による死」を恐れる気持ちが醸成されていきます。
それに対し、経済的理由による死は、統計が出るのが遅れます。恐慌による自殺や餓死の増加は「後から」分かるのです。
別に、政府がマスコミを統制せずとも、国民は「経済的理由による死」よりも「感染症による死」を恐れるようになります。恐怖プロパガンダが展開されます。(恐怖に訴える論証(appeal to fear))
やがて、別に政府が何もしなくても、自粛要請に従わない国民、あるいは、
「過剰な自粛による経済的理由による死の増加」
に警鐘を鳴らす国民を、同じ国民が攻撃を始めるのです。
「過剰な自粛による経済的理由による死の増加」
に警鐘を鳴らす国民を、同じ国民が攻撃を始めるのです。
しかも、笑ってしまうのですが、上記の「国民分断政策」に乗っかって、同じ国民を攻撃する人々は、やたら「愛国性」を帯びます。
「自分の利益のことばかり考え、自粛に協力しない奴らは、同じ日本国民として許せない!」
といった空気が広まっていき、やがて自粛要請は「自粛強制」になるのです。
その段階で、政府の「ある政治家」が、
「国民を守るために、日本全土の封鎖と経済活動の停止を決断しました。苦渋の決断でした!」
などと、歯を食いしばって叫べば、国民は「喝采」を送り、自ら疫病恐慌曲線の「右下」へと降りていくことになります。そして、経済的理由による死が激増しますが、それは「後」にならなければ判明しない。
「国民を守るために、日本全土の封鎖と経済活動の停止を決断しました。苦渋の決断でした!」
などと、歯を食いしばって叫べば、国民は「喝采」を送り、自ら疫病恐慌曲線の「右下」へと降りていくことになります。そして、経済的理由による死が激増しますが、それは「後」にならなければ判明しない。
しかも、国民は疫病恐慌曲線の右下に降りることを「自ら選択した」ことになり、政府や政治家が責任を問われることはありません。
「だって、お前たちが自粛強化や都市封鎖を望んだんじゃないか」
というわけでございますね。
果敢な態度を見せた政治家は支持率が急上昇。国民を犠牲にし、彼(または彼女)の政治力は強化される。めでたし、めでたし。
【歴史音声コンテンツ 経世史論】
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※ノンフィクション作家「河添恵子」先生との対談「歴史から学ぶ中国と中国人の本質」が視聴可能となりました。
【疫病恐慌曲線】
本来、政府は国民を救うために、疫病恐慌曲線を「A」から「B」に動かさなければならない。そのためには、大規模財政政策のコミットメントが必要です。
ところが、財務省という「壁」を破れない政治家は、緊縮財政の下で「自らの政治権力を維持する」ことを考える。となると、前半の手法により、国民に自ら疫病恐慌曲線の右下に降りてもらう以外に、自らの権力維持・強化の方法がないということになってしまうのです。
現在の日本が、洒落にならない状況になっていることが分かると思います。今後、我々は「緊縮財政路線を転換しない政府」に、経済的理由による死を「自ら選択する」ことを迫られるのです。自殺強制国家。
というわけで、何とかしなければなりません。
『自民若手議員ら 消費税減税求め緊急声明
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済対策をめぐって、自民党の若手議員らは記者会見を開き、消費税の減税を求める緊急声明を発表しました。
声明では「景気の致命的な下降を食い止めるには、消費税の減税が欠かせない」として、5%への引き下げか、消費税をゼロにするよう求めています。
声明をまとめた安藤裕衆議院議員は「『コロナショック』が強大な影響を及ぼしており、思い切って消費減税をして、経済を立て直すべきだ。希望の持てるメッセージを出さないといけない」と述べました。
また青山繁晴参議院議員は「『減税勢力』は自民党の衆参両院の国会議員100人以上に上る。安倍総理大臣の背中を押していきたい」と述べました。』
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済対策をめぐって、自民党の若手議員らは記者会見を開き、消費税の減税を求める緊急声明を発表しました。
声明では「景気の致命的な下降を食い止めるには、消費税の減税が欠かせない」として、5%への引き下げか、消費税をゼロにするよう求めています。
声明をまとめた安藤裕衆議院議員は「『コロナショック』が強大な影響を及ぼしており、思い切って消費減税をして、経済を立て直すべきだ。希望の持てるメッセージを出さないといけない」と述べました。
また青山繁晴参議院議員は「『減税勢力』は自民党の衆参両院の国会議員100人以上に上る。安倍総理大臣の背中を押していきたい」と述べました。』
ちなみに、「減税勢力」の政治家の方々は、声明を出すのみならず、直接、内閣や党の「上層」と直談判し、懸命に「国民を救うための財政拡大」を求めています。というわけで、彼らを「ガス抜き要因」などと、斜に構えて切り捨てるのは、筋違いです。そんなことをしたところで、国民を「死」から救うことはできません。
責められるべき、批判されるべきは、財務省及び財務省に唯々諾々と従っている安倍総理大臣、官邸、閣僚、そして自民党の上層部です。
現在の日本国民は、緊縮財政という呪縛から逃れられない政府により、自殺を強制されている。
この事実を早期に国民が共有し、「国民同士でいがみ合う」ことをやめ、連携し、政府に「正しい政策」を求めなければなりません。さもなければ、感染症による死を抑えることができたとしても、「同じ国民」が経済的理由により自殺、餓死していく地獄を防ぐことはできません。
不安の1月、狂乱の2月、悪夢の3月が終わり、明日から地獄の4月が始まります。
「国民同士で連携し、政府に正しい政策を求める」に、ご賛同下さる方は、
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