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『政府、貨幣発行残高で破綻する(笑)(前半)』三橋貴明 AJER2019.8.20
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 はい、というわけで、本日はランダル・レイ教授の「MMT現代貨幣理論入門」が発売となります。
 
 
 さらに、昨日もお知らせいたしましたが、レイ教授をお招きしたMMT国際シンポジウム第二弾が開催されます。
 
 いよいよ「本命の黒船」襲来という感じです。

 レイ教授のご招待とシンポジウム開催に際しましては、ステファニー・ケルトン教授をお招きした際に頂いた皆様の寄付金を有効活用させて頂きます。ご寄付頂いた皆様に、改めて御礼申し上げます。

 「MMT現代貨幣理論入門」は
「「現実」対「虚構」 MMTの歴史的意義」
 という、何となく中野さんぽいサブ・タイトルで始まるのですが、本当に中野さんだった。
 
MMTが「就職氷河期世代」に支持される深い理由 新理論による「現実」対「虚構」の歴史的転換点
◆意外に長いMMTの歴史
「現代貨幣理論(Modern Monetary TheoryもしくはModern Money Theory)」。通称「MMT」。
 200年に及ぶ経済学の歴史においても、これほどまでに革命的であり、そしてスキャンダラスな経済理論が脚光を浴びることは、そうめったにはない。
 もっとも、最近になって現れたかに見えるMMTであるが、実は、20世紀初頭のゲオルク・F・クナップ、ジョン・M・ケインズ、ヨーゼフ・A・シュンペーターらの理論を原型とし、アバ・ラーナー、ハイマン・ミンスキーなどの業績も取り込んで、1990年代に、本書の著者L・ランダル・レイ、ステファニー・ケルトン、ビル・ミッチェルといった経済学者、あるいは投資家のウォーレン・モズラーらによって成立したという系譜をもっている。
 MMTの歴史は、その原型も含めて考えるならば、意外と長いのである。
 それにもかかわらず、MMTの登場は、やはり、革命的で、スキャンダラスな事件だと言わざるをえない。
 それは、世界中の経済学者や政策担当者が受け入れている主流派経済学が大きな間違いを犯していることを、MMTが暴いてしまったからである。
 しかも、単なる間違いではない。貨幣の理解からして間違っているというのである。
 経済学とは、貨幣を使った活動についての理論だと考えられている。しかし、その「貨幣」について、主流派経済学は正しく理解していなかったというのだ。もし、そうだとしたら、主流派経済学の理論はその基盤から崩れ去り、その権威は地に堕ちるだろう。これ以上スキャンダラスなこともないではないか。(後略)』
 
【歴史音声コンテンツ 経世史論】
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※特別コンテンツ「邪馬台国はどこにあったのか?(長浜浩明先生」)が、リリースになりました! 超絶的に面白いです。是非、ご入会下さい。
 
 人間は、簡単に変われません、特に「自分が決定的に間違っていた」事実を突きつけられたとき、人間は、

◆ 認●知的不協和に陥り、懸命に自分が正しいことを証明しようとする
◆ 正しい事実を突きつけた相手に、怒りをぶつける(センメルヴェイス反射
◆ 自分が間違えていることを予期し、正しい事実に向き合わない(耳を塞ぐ)
 
 といった行動に出ます。

 中野さんが書いている通り、何しろ「貨幣」という経済活動の根幹を間違えていたのが、主流派経済学なのです。これは、認知的不協和もセンメルヴェイス反射も、洒落にならないパワーになるでしょう(というか、なっています)。

 それでも、正しいことは正しく、間違っていることは間違っているのです。

 しかも、経済学の間違いは、人類を災厄に導きます。

 特に、間違った経済学により、間違った経済政策が続けられた我が国の落ちぶれよう、衰退ぶりときたら、目を覆いたくなる有様です。
 
 とはいえ、逆に「だからこそ」彼ら(官僚、政治家、学者、評論家など)は、MMTに抵抗を続けるでしょう。

 自分たちの間違った考え方が、どれほどすさまじい災害を日本国民にもたらしてしまったのか。その現実と向き合うことができず、彼らは懸命に目をそらし、MMTを否定し、我々を攻撃し続けることでしょう。まさに、センメルヴェイス反射です。

 センメルヴェイス反射は、恐らく終わりません。間違えた政策に関わった連中は、死ぬまで認知●的不協和から脱せず、MMTや正しい政策を主張する勢力を攻撃します。そうしなければ、自分を保てないためです。
 
 この悪夢のような状況をどうするべきなのか。再び、中野さんの寄稿から引用します。
 
『(前略)シュンペーターによれば、科学の在り方は「世代」の問題と深く関係しているという。
 1990年代に成立したMMTが、それから一世代後の今になって注目を浴びていること。
 また、MMTが、日本の「就職氷河期世代」など、停滞や格差の時代を経験した比較的若い世代によって支持されていること。
 こうした現象は、MMTによる経済学の「科学革命」が世代交代に伴って起き始めたことを示しているのかもしれない。
 もし、そうだとしたら、われわれは、経済学の歴史的転換点に立ち会っているということになろう。(後略)』
 
 結局のところ、センメルヴェイス反射同様に、解決策は「世代交代」しかないのかも知れません。となると、今後、何十年もセンメルヴェイス反射派とMMT派の争いが続くことになります。

 ともあれ、やれることをやるだけです。
 
 何しろ、こちらは「正しいこと」を繰り返すだけなので、自分が間違っていることを疑いつつ、懸命に嘘をこねくり回さなければならない連中よりも楽なのでございますよ。そして、貨幣を初めとする「正しい考え方」が広まり、国民に共有されない限り、我が国の繁栄はないのです。
 間違いなく。
 
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