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『MMTとハイパーインフレ論者(その2)(前半)』三橋貴明 AJER2019.7.9
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<字幕版>MMTと日本経済の謎+三橋・高家の感想戦
三橋TV第119回【ケルトン教授の経済のシンク(水槽)】
 本日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
 
 自民党の「日本の未来を考える勉強会」のホームページができました!
 
 ちなみに、「ごあいさつ」に載っている四名の国会議員(安藤裕先生、青山周平先生、石川昭政先生、中村裕之先生)は、「ガチ」な皆様方です。

 正直、日本の未来を考える勉強会には、「総理と写真を撮る」ことが目的としか思えない人も確かにいますが、この四名の国会議員は本当の意味で「正しい財政拡大派」です。
 
 参議院議員にも、西田昌司先生を始め、財政拡大派はいますが、そちらはおいおい。
 
 さて、消費税。
 
『安倍首相「リーマン級発生せず」=消費税増税、予定通り
 安倍晋三首相は1日、浜田宏一内閣官房参与と首相官邸で会談し、10月の消費税率10%への引き上げをめぐり意見交換した。浜田氏によると、首相は「リーマン・ショック級のことは起こらないだろう」との見通しを示し、予定通り増税する考えを説明した。
 首相は増税に伴う消費落ち込み防止のため、自動車や住宅の購入者への税負担軽減策を講じたことに言及し、「(現時点で)駆け込み需要がないということは、落ち込みも少ないのではないか」とも発言したという。 』
 
 というわけで、10月1日の消費税増税は、もはや延期も凍結もありません。財務省の勝利です。
 
 そして、日本国民あるいは日本経済の敗北です。

 総理が言っている駆け込み消費云々は、最近、エコノミストの間で流行っている、
「10月の消費税率引き上げの影響は5年前の増税時ほど深刻にはならない。増税前の駆け込み需要が小規模にとどまっているから」
 というレトリックを踏襲したものでしょう。
 
 いや、ちょっと待て! なぜ、駆け込み消費「すら」起きないのは、少しは足りない頭で考えろ!
 
 と、突っ込みたくなったでしょうし、気持ちはよく分かります。

 いずれにせよ、消費税増税が強行され、2020年にかけて景気が落ち込むのは確実で、しかも「五輪不況」と重なってしまいます。
 
 五輪の年は、いずれの国もほぼ例外なく不況になります。まあ、五輪の準備のインフラ投資が「前年」に終わるため、景気が落ち込んで当たり前なのですが。

 前回の東京五輪(1964年)の年も、見事に五輪不況になりまして、戦後初めて補正予算で「赤字国債」が発行されました。
 
【歴史音声コンテンツ 経世史論 始動!】
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※8月15日まで、中野剛志氏との特別対談コンテンツ【歴史とナショナリズム】をご視聴頂けます。是非、ご入会下さい。
 
 消費税増税、五輪不況に加え、米中覇権戦争による外需の停滞。2020年は、三重苦の日本経済になることが確実なのですが、話はそこに留まりません。
 
【日本のプライマリーバランス(対GDP比%)】
 日本政府は骨太の方針で、2025年までのPB黒字化目標を掲げています。PB黒字化目標は、もはや財務省や日本政府の「前提条件」であるため、図のオレンジの線に沿い、容赦なき赤字削減、つまりは「民間黒字削減」が続くことになります。

 問題は、財務省がPB黒字化達成の前提条件として「外需が2006年水準で拡大し、貿易黒字(海外の赤字)が増えること」を前提としている点です。

 米中覇権戦争が本格化しつつある現在、アメリカのサブプライムバブルの時期と同様に、外需が伸びるなどということはあり得るでしょうか。

 もちろん、あり得ませんが、財務省は外需(日本の貿易黒字=海外の赤字)拡大という前提条件が崩れても、容赦なくPBの赤字を削減していきます。

 となると、法律で支払うことが決まっている社会保障支出を除く各予算について「これまで以上に削減」か、もしくは「消費税の再増税」しかあり得ないのです。
 
 19年10月の消費税増税、五輪不況、外需停滞に加え、財務省の「PB目標達成のための超緊縮財政」が加わるとなると、我が国はリーマンショック級の超不況に突入する可能性が高いのです。

 そして、歴史を振り返ると、自民党が倒れるのは決まって「超不況の後」なのでございます。バブル崩壊後の細川内閣、リーマンショック後の鳩山内閣が、それに該当します。

 問題は、過去の日本では超不況で自民党から政権交代が起きても、新政権が結局、それまでと同じようにグローバリズム路線を突っ走り、緊縮財政は続いてきたことです。

 いい加減に、この不毛なパターンをやめましょう。

 というわけで、冒頭に自民系のホームページを紹介しておきながら何ですが、わたくしは「自民党の先」を見据えて動こうと思っています。

 わたくしの政局予想は外れることで有名ですが、とりあえずやれることはやりたいのです。今度こそ、反グローバリズム、反緊縮財政、反構造改革を「正しく貫ける政権」を実現する必要があります。
 
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