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『MMTとハイパーインフレ論者(その2)(前半)』三橋貴明 AJER2019.7.9
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三橋TV第118回【財政拡大でハイパーインフレになった国は無い】
 
 吃驚するほど連日、MMT関連の記事が出ています。

 昨日の上杉素直は、内容を見る限り明らかに6月16日のシンポジウムに出ていたか、もしくはパブリックビューイングに参加していました。
 さもなければ、シンク(水槽)の比喩は使いません。また、上杉は明らかにインフレ率が国債発行の限界であることを理解しています。

 その上で、
「呪文」
「政府の借金が膨らむのに無頓着なMMT」
「湯水のごとく財政出動を膨らませる」
「国債を無限に発行できるわけはない」
 と、印象操作しまくるわけですから、悪質極まりないのです。

 ケルトン教授の招聘は、少なくとも資金的には「ケルトン教授招聘プロジェクト」に寄付して下さった2500名以上の支援者、支援企業のおかげで実現したのです。

 寄付して下さった方々は、自分のビジネスも名誉も関係なく、ただ単に「日本を良くしたい」「将来のために緊縮財政をやめさせたい」という善意に基いて行動した皆さんです。

 招聘プロジェクトの一般人の寄付で実現したシンポジウムに参加し、講演を耳にし、その上で印象操作をしまくっているからこそ、上杉素直は最低なのです。というか、実に邪(よこしま)です。

 もっとも、シンポジウムに参加していたのは、上杉のような邪な人間だけではなく、まともな「ジャーナリスト」も含まれていたようです
 
『MMT(現代貨幣理論)が、日本経済を「大復活」させるかもしれない
MMT提唱者・ケルトン氏が明かした  小川 匡則 週刊現代記者
 アメリカの次期大統領選で民主党の最有力候補と目されているバーニー・サンダース上院議員は、進歩的な経済政策で若者を中心に支持を拡大したことは記憶に新しい。そんなサンダースの経済政策の支柱となっているのがMMT(現代貨幣理論)。いまこの新しい経済政策が世界的な大注目を集めている。
 そんなMMT論者で、サンダースの経済政策顧問を務める経済学者のステファニー・ケルトン氏がこのほど来日。経済に対する価値観を180度転換させるこの理論は、「日本経済を救う可能性に満ちている」と語るのだ。
 MMT理論について語るステファニー・ケルトン氏
 「経済の見方」がガラリと変わる。(後略)』
 
【歴史音声コンテンツ 経世史論 始動!】
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※6月16日(日)から、中野剛志氏との特別対談コンテンツ【歴史とナショナリズム】をご視聴頂けます。是非、ご入会下さい。
 
 というわけで、ウォーレン・モズラー氏の逸話(わたくしも最近使いまくっている)から始める小川氏の記事は、実に素晴らしい。何しろ、事実しか書いていない。

 スペンディング・ファースト(支出が先)、インフレが制約、経済のシンク、目標を間違えている日本政府、政府の赤字が民間の黒字であること、ユーロ加盟国とMMTは無関係。

 MMTのエッセンスを網羅し、その上で小川氏は、
『MMTは言説のブームではない。出口の見えない不況。希望の見えない日本経済に大きなヒントを与えてくれていると捉え、最重要テーマとして国会で議論を始めるべきではないだろうか。』
 という言葉で記事を結んでいますが、まさにその通り。

 日本の国会が議論するべきは、
「MMTという現代の貨幣の理論に基づき、財政拡大をするとして、消費税減税(あるいは廃止)に加え、どの分野から優先的に支出をするべきか
 なのです。

 ところが、現実には我々の消費能力を奪い取る消費税増税が強行され、緊縮財政を継続し、
「国民赤字化目標(PB黒字化目標)」
 を叫ぶ自民党が政権を握り続けています。

 もっとも、状況は結構洒落にならず、消費税増税、五輪不況、そして米中覇権戦争による外需停滞と、連続で嵐が襲い掛かってきます。我が国がリーマンショック級の打撃を受けるのは、これは避けられないでしょう。

 問題は、その後、です。

 その後、小川氏の言う通り「MMTを最重要テーマとして国会で議論」し、日本経済の緊縮路線・デフレ化路線からの脱却を目指す。

 そのためには、正しい知識をできるだけ多くの国民が共有するしかありません。

 というわけで、今後も次々に報じられるであろうMMTの記事について、批判系(ほとんどがそうでしょうが)は容赦なく糾弾し(どうせ、内容がまともじゃない)、事実を報じている記事は評価する。

 無論、簡単に状況は好転しないでしょう。それでも、負けない。絶望に浸ることもなく、泥の沼を足掻く。

 一人一人の根性が求められているのだと思います。そして、その根性は「相手方」にはないのです。彼らは信念もなければ、良心もない、ただ邪な声を出し、人々を苦しめる妖怪に過ぎないのです。
 
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