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『MMTと令和の政策ピボット(前半)』三橋貴明 AJER2019.4.30
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一般参加可能な講演会のお知らせ。
【令和元年7月5日(金)三橋TV公開収録&懇親会】
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三橋TV第95回 【MMTで弱者救済、国防強化、ILC建設を!】
「財務官僚に聞いてみてください。政府が国債を発行すると、家計の預金は減るのですか? それとも増えるのですか?」
というわけで、聞いてもらいました。
最も重要な論点「政府の国債発行で家計の預金は増えるのか、減るのか」、新聞には絶対に載らないような気がいたしますので、書き起こし。
西田「財政問題で言われているのですが、財務省が言っている財政の問題は、基本的に事実認定が異なっているんです。そこで今日はそこを明らかにしたいと思うのですが(中略)銀行はですね、皆さんから集めたおカネを出しているわけじゃないんですね。ここに信用創造というのが出てきます。
サラ金と民間銀行、同じように借りているように見えますけれども、仕組みが違うんですが、そこのところ副総裁、説明して頂けますか?」
サラ金と民間銀行、同じように借りているように見えますけれども、仕組みが違うんですが、そこのところ副総裁、説明して頂けますか?」
雨宮日銀副総裁「(前略)決済性預金口座というものを提供している銀行だけがですね、その与信行動により、自ら貸し出しと預金を同時に作り出すことができるのであります。
わたくしがノンバンクに行きカネを借りるときには、ノンバンクはどちらかで調達して、そのカネをわたくしに貸してくれるわけでございますが、銀行はわたくしにカネを貸すときには、銀行口座に記帳する、と、そして後から預金が発生するという格好になります。これを信用創造と言っているわけであります。(後略)」
西田「中央銀行に決済口座を持っていると、信用創造ができるというわけでありますが、それで、国債の新規発行もですね、実は中央銀行を通してやっていきますから、同じように国債を新規発行して銀行が引き受けると、その調達したおカネを政府が財政出動するとやった場合、政府の負債は増えます、国債として。ところが当然のこととして民間貯蓄がですね、政府の予算が執行されて、政府が出した政府小切手が銀行から取り立てられて日銀に回ってくるわけですけれども、当然、民間貯蓄が増えると、こういう理解で良いですね?」
雨宮「国債の発行による財政支出が預金通貨の創造につながるかどうかは、国債の発行形態によって変わってくるわけでありまして、国債が個人や投資家に消化されれば、それは預金の創造には繋がらないわけですけれども、銀行が保有している分について申し上げますと、それは信用創造を通じて預金が増加するという格好になります」
西田「財務省がずっと言ってきたのは、国債をどんどん出せばですね、借金がどんどん増えちゃって大変だというんですけれども、政府の負債は増えていますが、民間貯蓄がどんどん増えていくんですから、財務省の説明はおかしいんですよ。
財務省の説明が正しいとするとですね、個人向け国債、わずかですけれども出ています。個人向け国債は、個人の預貯金が国債に振り替わるわけですから、いわゆる信用創造的にはならないわけですね、貯蓄が債券に変わってしまうわけです。その場合は、限度額は個人の貯蓄の額ということになりますけれども、いわゆる銀行が引き受けている新規国債にはですね、民間貯蓄が発行の限度額にはならないと思うのですが、いかがですか?」
雨宮「銀行のバランスシート、マクロ経済のバランスシートを見ますと、投資には貯蓄が対応し、負債には何らかの資産が対応するという、事後的な関係、恒等関係は必ずあるわけであります。従ってご指摘の通り、金融機関が国債を保有し財政支出が行われれば、それに対する預金通貨は事後的には同額発生しているわけでありますが、これはあくまで事後的な対応関係でありまして、そのプロセスで政府の財政の持続性あるいはインフレ懸念、金利や資金の流れがどう変わるかとは別の問題と考える必要があると考えております。」
西田「事後的にと仰いますが、政府が予算化したら、それは当然消費や投資になったりして、結果的には誰かの貯蓄が増えるわけですよね。そうでしょ?
だから事後的にとはタイムラグの話でありまして、結果的に政府の負債と同額の民間の貯蓄が増えるということ、そうでしょ?」
【歴史音声コンテンツ 経世史論 始動!】
※6月15日(土)まで、特別コンテンツ【MMTポリティクス~現代貨幣理論~第一回】をご視聴頂けます。是非、ご入会下さい。
雨宮「ご指摘の通り、投資が発生すれば、それと同額の貯蓄が発生するわけでありますが、問題は銀行であれ、個人、投資家であれ、発生した貯蓄をどういう金融資産に割り当てるか、何で運用するかがポイントになるわけであります。その際に例えば財政の持続可能性への信頼ですとか、あるいは将来の経済や物価の変動への懸念といったことを背景に、国債に対する需要がどうなるかといったことによって、様々な変動が生じるということだと理解しております」
西田「答弁かなり誤魔化してしまうんですね、そこで。単純に、政府が財政出動すれば民間貯蓄が増えるというのは、これはどこまでも否定できない事実ですよ(後略)」
というわけで、ついに(ウダウダ言ってはいますが)、日銀は、
「政府の新規国債発行が、民間貯蓄(家計の銀行預金)を増やす」
ということを認めました。
「政府の新規国債発行が、民間貯蓄(家計の銀行預金)を増やす」
ということを認めました。
さらに、国民民主党の玉木雄一郎党首。
『玉木雄一郎さんがliberalistをリツイートしました
従来からの持論ですが、財政法を変えて、公債発行対象経費を見直し、「こども国債」「社会資本整備国債」または「未来投資国債」の発行を検討していきたいと考えています。』
従来からの持論ですが、財政法を変えて、公債発行対象経費を見直し、「こども国債」「社会資本整備国債」または「未来投資国債」の発行を検討していきたいと考えています。』
まあ、玉木党首は公共投資について「絞り込む」と言っているため、単純な財政拡大論ではないのですが、教育や科学技術振興を「投資」として認識し、「国債」でやると明言したことは評価できます。
国民民主党の政策がどうなるか分かりませんが、与野党共に「投資で成長する」「財源に問題はない」という認識を共有しなければ、我が国に繁栄の未来はありません。
というか、現代進行形で衰退しているわけで、この流れを押しとどめることができるならば、何でもやりますよ。
日本国が繁栄するか、衰退するか。我が国の未来は「財政」が決めるのです。
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