『MMTと令和の政策ピボット(前半)』三橋貴明 AJER2019.4.30
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一般参加可能な講演会のお知らせ。
【令和元年7月5日(金)三橋TV公開収録&懇親会】
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令和の政策ピボットの「資料室」がようやくオープンになりました。
とりあえず、最近の重要資料を載せてみました。今後は、担当者(さすがに、三橋がやり続けるわけではない)が継続的に、頻繁に、様々な資料を掲載していくことになります。
ちなみに、コミットメントボードの承認やメルマガ配信も、わたくしがやっているわけではありません(マネジメントはしていますが)。きちんと、皆で分担しているのですよ。
というわけで、資料室と同じタイミングでメルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。
皆様、是非とも、メルマガ登録を!
https://a18.hm-f.jp/index.php?action=R1&a=44&g=1&f=1
さて、本日、19年1-3月期のGDP統計が発表になりました。
驚くべきことに、プラス成長。対前期比+0.5%。(数字は全て対前期比)
もっとも、中身を見ると、民間最終消費支出が▲0.1%。設備投資も▲0.3%。外需(輸出)も予想通り▲2.4%。
ところが、輸入が大きく落ち込み▲4.6%となり、GDPを押し上げてしまっています(輸入はGDPの控除項目)。
輸入の落ち込みによるGDP拡大、つまりは、内需縮小型の経済成長。
この結果を受け、10月に予定されている消費税増税は、強行されるのか、延期されるのか、凍結されるのか。
最悪か、最悪より少しマシな悪か、最悪より少しマシな悪よりマシな悪か。緊縮病に冒された我が国が、致死毒を飲むか、意識不明になる毒を飲むか、体調悪化が継続する毒を飲むか。
ところで、昨日の超人大陸の動画、
「財務官僚に聞いてみてください。政府は国債発行で家計の銀行預金を借りているのですか? それとも日銀当座預金を借りているのですか? 政府が国債を発行すると、家計の預金は減るのですか? それとも増えるのですか?」
財務省の急所中の急所です。何しろ、
「嘘を答えるか、本当のことを話し、これまでの嘘を認めるか」
のいずれかしか選択肢がないのです。
そして、この決定的な「財務省の嘘」を武器として緊縮財政路線を潰せない限り、我が国に繁栄の未来はありません。何しろ、財務省の緊縮至上主義が立ちふさがる限り、「何もできない」というのが現実なのでございます。
とにかく、「政府のカネを使わない」「消費税の増税」を推進することにかけては、財務省は驚くべき熱心さなのでございます。
財務省は16日、財政制度等審議会に新設した歳出改革部会の初会合を開き、公共事業などの見直し案を示した。整備新幹線の建設費高騰で公費が膨らまないよう、JR各社の負担増を要請。運行するJRが線路使用料(貸付料)を国側へ払い込む期間を、現在の30年から50年に延ばす手法を新たに示した。定員割れの私立大への助成を一段と減らすなど、教育予算の効率化も打ち出した。(後略)』
教育支出も減らす。
橋の撤去や、自治体の集約も推進。
しかも、記事のラストにもありますが、公立小中学校について、統廃合を進め、小規模校を解消する。
これでは、日本国民はますます「地方」に住めなくなり、東京一極集中が加速せざるを得ません。震災大国において人口の都市集中を進めることが、どれほど恐ろしいことか。
財務省により、冗談でも何でもなく「日本を滅ぼす」路線を我々は爆走しているのです。
消費税増税が延期される可能性は、「内需縮小型経済成長」により、大きく高まりました(GDPの中身は、緊縮派は無視するでしょう)。
大げさでも何でもなく、日本国の未来を守るために、財務省と「戦争」をしなければならない時代が訪れたのです。