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三橋TV第71回【正しい「経済学」が出現!MMT!】
さて、昨日のエントリーの通り、人類は歴史的に「貨幣認識」を間違え続けてきました。
世界に「おカネのプール」があり、つまりはおカネの量が一定。実体経済を覆うように、おカネのプール(貨幣のヴェール)が存在している。
という、「過つ神」たる経済学様は「本当にばかだなあ・・・」と、嘆息してしまう妄想が前提になっているのです。いや、過つ神が原因で、世界の人類が「余計な貧困」に陥っているわけですから、嘆息では済まないのですが。
ところで、貨幣認識の過ちは、「インフレ」あるいは「デフレ」に対する認識の間違いに繋がります。
「おカネの発行量が増えればインフレになる」
「おカネの発行量が減ればデフレになる」
フリードマンらのマネタリズムを超要約すると上記の通りですが、2013年に山本幸三議員が「デフレ脱却と消費税率引き上げは関係ない」と発言しましたが、背後には「経済学という過つ神」がいたのです。
しかも、フリードマンらマネタリストらは、マネーストック(当時はマネーサプライ)をコントロールすることでインフレ率を制御できると主張していましたが、
「マネーサプライがどれだけ増えても、消費・投資として支出されなければインフレにはならんだろ!」
「そもそも、銀行の貸し出しがメインのマネーサプライを、どうやってコントロールするというんだ!」
といった突っ込みはとりあえず置いておいて、実はおカネの発行量とインフレ率の相関関係がそれほど高くないという「マネタリズムの弱点」を補完するために誕生した考え方が、「いわゆるリフレ」だったりします。
おカネ、例えば現金紙幣を1000兆円発行したところで、それを河原で燃やしてしまえば、インフレにはならんだろ。といった理屈は、過つ神は「スルー」でございます。
というわけで、未だに「おカネを発行したら、はいぱ~いんふれ~しょんになる~っ!」といった頭の
正しい貨幣観に基づき、政府の予算制約を否定する(しつこいですが、供給能力という限界はある)MMTは、過つ神の信者たちにとっては、「はいぱ~いんふれ~しょん」を引き起こす邪神なのです。
『仏中銀総裁、財政拡大理論「MMT」に警戒 「ハイパーインフレのリスク」
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー・フランス銀行(中央銀行)総裁は27日、公的支出を貨幣発行の拡大で賄おうとした国は歴史的に見ても苦境に陥ったとし、財政拡大理論のいわゆる「MMT(現代金融理論)」に対し警鐘を鳴らした。
MMTは米国の進歩派が提唱している理論で、実質的にインフレが制御できていれば、国家は自由に自国通貨を発行できると考える。この理論に従うと、国家はいつでも通貨を発行して債務の返済に充てることができるため、債務不履行(デフォルト)に陥ることはあり得ないということになる。
ビルロワドガロー総裁は、こうした理論にはインフレ高進を招くリスクがあると警告。「残念ながら、自国の債務をマネタイズしようとした国は極めて不幸な経済状況に陥ったことがケーススタディーで繰り返し示されている」と述べた。 』
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー・フランス銀行(中央銀行)総裁は27日、公的支出を貨幣発行の拡大で賄おうとした国は歴史的に見ても苦境に陥ったとし、財政拡大理論のいわゆる「MMT(現代金融理論)」に対し警鐘を鳴らした。
MMTは米国の進歩派が提唱している理論で、実質的にインフレが制御できていれば、国家は自由に自国通貨を発行できると考える。この理論に従うと、国家はいつでも通貨を発行して債務の返済に充てることができるため、債務不履行(デフォルト)に陥ることはあり得ないということになる。
ビルロワドガロー総裁は、こうした理論にはインフレ高進を招くリスクがあると警告。「残念ながら、自国の債務をマネタイズしようとした国は極めて不幸な経済状況に陥ったことがケーススタディーで繰り返し示されている」と述べた。 』
ビルロワド仏銀総裁が本当に「ハイパーインフレーション」と言ったのかどうかは分かりませんが、とりあえずユーロ加盟国はMMTとは関係ないでしょ、と突っ込んでおきます。
自国の中央銀行が自国通貨建て国債を買い取れない以上、デフォルトリスクはそりゃあありますよ。ドイツにしても、フランスにしても、財政破綻の可能性は「ゼロ」ではありません。
それに対し、日本、アメリカ、イギリス、スイスなどは、政府の予算制約はありません。理由は単に、自国通貨建ての国債の債務不履行など起き得ないためです。
とはいえ、しつこいですが「国債を無限に発行できる」という話ではありません。国民経済の供給能力(潜在GDP)を総需要が大きく上回ってしまう規模で政府が国債発行、支出拡大に踏み切ると、インフレ率が健全な範囲を超えて上昇してしまいます。これこそが、国債発行の限界です。
そして、経済力(モノやサービスを生産する力)を強化することで、国債発行の上限は上がっていきます。
ちなみに、ビルロワド総裁が、
「残念ながら、自国の債務をマネタイズしようとした国は極めて不幸な経済状況に陥ったことがケーススタディーで繰り返し示されている」
と語っていますが、そのケーススタディーとやらがいかなるものなのか、誰も例を提示してくれません。
あるいは、「インフレ高進」とは具体的に何パーセントのインフレなのか。不幸な経済状況とは、いかなる経済状況なのか。抽象的過ぎて意味不明です。
てかな、貨幣認識を間違え、過つ神の言うがままに「デフレ期のインフレ対策」を打ち続けている現在の日本の経済状況こそが「不幸な経済状況」でございますよ。何しろ、国民がひたすら貧乏になり、小国化が続き、このままでは中国の属国一直線なのです。
日本が「不幸な経済状況」から脱するためには、ビルロワド総裁らが信仰する過つ神たる「経済学」の超克が必要なのです。
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