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『政府が国債を発行すると家計の預金が増える①』三橋貴明 AJER2019.2.26

https://youtu.be/mBjN9lCa2h8

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三橋TV第65回【日本を救う新・政策集団の政策】

https://youtu.be/kPqWK_cdqZY

 

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 チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演しました。
 
 
 MMT、財政破綻論、自衛隊の萌え勧誘ポスターが関連しているという、不思議なお話。
 
 本日は、三橋経済塾第八期第三回講義開催日です。ゲストは、間もなく御代替わりを控えていることもあり、高清水有子先生。
 講義には、高家望愛さん、そしてsayaさんも参加されますよ。(sayaさんは、元々、塾生だったりします)
 
 先日の経済動向塾の岩田規久男教授の資料の中で、最も面白かった「フィリップス曲線の水平化」(岩田教授は「フィリップス曲線の崩壊」と呼んでいらっしゃいましたが)についてもご紹介します。

 ちなみに、岩田教授に頂いた資料を元に、同じグラフを作ってみたのがこちら。
 
【日本のフィリップス曲線】
 
 個人的には物凄く面白いのですが、一般の人には何が何だか分からないとは思います。詳しくは、経済塾で。
 
 さて、MMTといえば、不思議な話です。桜の番組で、佐藤さんと話していますが、
「Modern Monetary Theory」
 でございます。日本語に訳すと、現代「貨幣」理論になるはずですが、なぜか「現代金融理論」と報じられるケースが多いのです。

 この手の「言葉を変える」ことが行われているときは、何らかの政治的意図があると考えるべきだと思います。

 政府の負債(Government debt)が、なぜか「国の借金」。「政府の負債1000兆円」が、なぜか「財政赤字1000兆円」(今はさすがに消えましたが)、国債の貨幣化(Monetization)が、財政ファイナンス。
 あるいは、United Nations(連合国)が、なぜか「国際連合」(どこにも「International」はないのですが)。「Structural Impediments Initiative」(構造的障壁に関する主導)が、日米構造協議。

 そして、Modern Monetary Theoryが、現代「貨幣」理論ではなく、現代「金融」理論

 実際、MMTは貨幣論ですが、「貨幣とは何か?」について、国民に考えさせたくない勢力があるのかも知れません。さもなければ、Monetaryを「金融」と訳す理由が分かりません。

 もっとも、現代貨幣理論だろうが、現代金融理論だろうが、おカネとは「債務と債権の記録」であり、実は国債もおカネそのものであり、日本の財政破綻があり得ないといった事実を知られるのは、財務省にとっては耐え難いことでしょう。というわけで、日本のマスコミで「バッシング」が起きると思っていたところ、さっそく始まりました。
 
 なぜか日経は現代貨幣理論と、正しく訳していましたが、とりあえず「MMT=放漫財政」という印象操作ですね。

 

 
財政赤字容認論、米で浮上 大統領選控え緩む規律
 米国で「財政赤字は問題ない」とする異端の経済政策論が話題になっている。財政支出拡大を求める民主党左派が支持し、政策当局者や米経済学界を巻き込む論争になっている。2020年の米大統領選も絡んで、大衆迎合的政策で財政規律が緩む恐れもある。
 「自国通貨建てで借り入れができる国は財政赤字を心配しなくてよいという考え方は間違いだ」。2月26日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はこう言い放った。議員が「MMT」について質問した時のことだ。MMTはModern Monetary Theory(現代貨幣理論)の頭文字をとった経済理論で、今はネット上のブログなどを通じて拡散している。
 徴税権を持つ国が発行する貨幣は、国の信用がその裏付けになるという表券主義に基づく理論とされる。
 MMTの支持者は「自国通貨建てで政府が借金し物価が安定している限り、財政赤字は問題ない。政府の借金は将来国民に増税して返せばよい。無理に財政赤字を減らし均衡させることにこそ問題がある」といった趣旨の主張をしている。(後略)』
 
「自国通貨建てで借り入れができる国は財政赤字を心配しなくてよいという考え方は間違いだ」。
 いや、間違いじゃないでしょ。むしろ、自国通貨建て負債を、一体全体、どうすれば「財政破綻」に持っていけるのか、スキームを教えて欲しいほどです。
 
【日本政府の長期債務残高(左軸、兆円)と長期金利(右軸、%)】
 
 金利情報が載っている1974年と比較し、中央政府の長期債務は52倍になっていますが、長期金利は8%台から、2018年には「マイナス」に突っ込んでしまいました。

 政府が財政赤字や「国の借金」を増やすと、国債金利が上昇して「ハタンスル~ッ!!!」ではなかったのですか。

 何か、おかしい。と、思わない方がおかしいよ。

 ちなみに、日本経済新聞が「表券主義」という言葉を使っていますが、まさに「おカネは債務と債権の記録である」という真実の主義を「表券主義」と呼びます。(日経の記事は、相当に分かっている人が書いている)

 逆に、17世紀までの「おカネはモノ」という考え方が、金属主義です。

 日本において、
「クニノシャッキンでハタンする~っ!!!」
「クニノシャッキンは将来世代へのツケの先送り」
「クニノシャッキンは結局は税金で返すしかない」
 と主張している連中は、一人残らず「300年以上も前」の現実を生きていることになります。つまりは、中世人です。

 パウエル議長だろうが、クルーグマン教授やサマーズ教授だろうが、「自分の頭で考える」ことを放棄し、MMTを印象論で否定する連中は、全員、中世人でござます

 そろそろ人類は中世から現代に進化するべきです。といいますか、おカネはメソポタミア時代から「債務と債権の記録」なのです。いい加減に、現実を認めましょう。
 
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