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『政府が国債を発行すると家計の預金が増える①』三橋貴明 AJER2019.2.26

https://youtu.be/mBjN9lCa2h8

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三橋TV第63回【実質賃金の正体を暴いてみた】
 本日はかなり重要な話。

 こんなこと書くと、「じゃあ、いつもは重要じゃないのかよw」とか言われそうですが、本当に本日は「いつもより」重要な話です。

 本日のエントリーに書かれた「事実」を理解していないと、多分というか間違いなく勝てない。
 
【グローバリズムのトリニティ】
 
 グローバリズムは、「緊縮財政」「規制緩和」「自由貿易」が必ず三位一体として推進されます。つまりは、トリニティであり、不可分なのです。

 緊縮財政と規制緩和、自由貿易は「根っこが同じ」と言い換えてもいいでしょう。

 最近、反グローバリズムで規制緩和や自由貿易の政策に反対している"言論人"の人が、わたくしに対し、
「三橋さんには怒られると思いますが、私は財政破綻すると思いますよ」
 などと、言ってくることが増えてきました。そのたびに、
「私の前でそういうことを言うと、ボコボコにしますよ」
 と、予告した上で、毎度毎度、ボコボコにするわけですが、アホか! 緊縮財政も自由貿易も規制緩和も、「政府を小さくする」という目的が共通しているんだよ。

 というか、どいつもこいつも、一般人はともかく、なぜ"言論人”に含まれる人は、ド専門家(わたくしはこれで食べているのですよ)に対し、こと経済やら財政やらでは、ド素人の知識で議論吹っ掛けてくるのでしょう? わたくしは、大工さんに対し、
「家はこう建てるべきだよ」
 などと、喧嘩は吹っ掛けませんよ。専門家に勝てるわけないでしょ。

 いずれにせよ、財政破綻論者も、立派なグローバリストです。あるいは、自分が「不整合」なことを口にしていることすら理解できていない、真正のアホです。

 例えば、反グローバリストが、
「日本のタネを守れ! 日本政府は食品の安全を守れ!」
 と、主張したとします。↑これはまことに正しく、わたくしだってそう思いますよ。

 でもね、政府がタネを守る、安全基準を強化し、民間に守らせるためには「政府の支出」が必要なのですよ。当たり前でしょ。

 政府が交通インフラを整備するのも、医療や介護サービスを充実させるのも、科学技術を振興するのも、安全な水道水を適正価格で提供し続けるのも、食料の安定的な供給を維持するのも、タネを守り、グリホサート等の有害物質を排除するのも、全て同じです。

 政府は支出をしなければならないんですよ。ということは、財政破綻論が存在している限り、どれだけ、
「私たちの子供が食べる食品の安全を守って!」
「グリホサートまみれの小麦の輸入はやめて!」
 と、叫んだところで、実現はできないのです。すべては「支出(カネではなく)」の問題なのですよ。
 

 しかも、現在の我が国はデフレーションという「支出不足=需要不足」に苦しめられています。政府が国民を守るためにおカネを支出すれば、デフレ脱却に近づきます。

 さらには、国債の100%が日本円建てで、国債金利は世界最低水準。しかも、日本銀行が国債の50%近くを購入し、返済不要。

 これで、どうやって財政破綻しろというのでしょうか。

 というか、
1975年 通常予算において初となる赤字国債発行。大平正芳蔵相「万死に値する!一生かけて償う」
1982年 鈴木善幸首相「財政非常事態宣言」
1995年 武村正義蔵相「財政危機宣言」
 と、過去に政治家までもが繰り返し財政破綻、財政破綻と叫んできましたが
 
【日本の政府の長期債務残高と対GDP比率】
 
 2018年の政府の長期債務残高は1107.4兆円。村山内閣時の2.7倍、鈴木善幸時の5.4倍、そして「万死に値する」三木内閣時の「34.5倍」、1970年の「152.6倍」に達しているのですよ。

 それにも関わらず、国債金利は十年物でマイナス金利。つまりは、国債が買われ過ぎ、国債価格が高すぎるのです。

「なんか、おかしい・・・・」
 と、思わない方がおかしいよ。

 いずれにせよ、最近のわたくしの活動からして、本ブログを読んでいる反グローバリズムの人は増えているでしょう。お願いですから、「緊縮財政」「規制緩和」「自由貿易」はトリニティであることを理解してい下さい。

 そして、反・規制緩和、反・自由貿易的な政策を推進するには、緊縮財政では不可能なのです。政府は金を使うな。国民の安全は守れ。って、無茶言うな!

 さらに、我が国に財政問題などない。財政破綻の可能性はゼロで、緊縮財政に背を向け、国民の安全や豊かさを守る反・規制緩和、反・自由貿易の政策は、普通に推進できるのです。

 反・緊縮財政、反・規制緩和、反・自由貿易のトリニティこそが、正しい反グローバリズムなのです。

 落ち着いて考えてみれば、誰にでも理解できるでしょ。政府が国民を守るためには、支出を増やさなければならない。そして、デフレで国債金利が超低迷している以上、増やしていいんですよ、現在の日本は。というか、増やさなければならないのです。

 上記の構造が理解できずに、反グローバリズムの運動を進めても、必ず負けます

「うん、国民の安全を守れ。君の言っているのは正しいけど、政府は国の借金で破綻するから、もうおカネは出せないんだよ。残念だね」
 というレトリックで反撃されるだけの話です。

 その際に、「アホか、何が国の借金だ!」と、財政破綻論を完膚なきまで否定できなければ勝てないのです。そして、勝つための「道具」「情報」は、わたくしがいくらでも提供します。(昨日も言いましたが、わたくしは自分が作成した資料に対し著作権を主張しません)

 反グローバリズムの本質を理解して下さい。
 
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