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『グローバリズムのトリニティ①』三橋貴明 AJER2018.12.4
https://youtu.be/gbihwGhHhbo

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三橋TV第32回【日本で最も重要な職業とは?】

https://youtu.be/0mq1Ga0MOc4


 アメリカ産小麦は刈る前にラウンドアップぶっかけているという話を某専門の先生に聞き、赤ちゃんに何食べさせたらいいか悩んでいたところ、講演先の清里町農協さまが小麦粉送って下さいました。ありがとうございます! 炊飯器でパンとか作れたよね? 



 ちなみに、ラウンドアップとは、発癌性の疑い(さらに妊娠期間の短縮、精子減少も)が濃厚なグリホサートが主成分です。17年12月、厚生労働省はグリホサートの残留基準値について、小麦はそれまでの六倍、ライ麦やソバが150倍! ヒマワリの種子は400倍!!!に引き上げています。


 なぜ? 何の説明もありませんが(そもそも、報道がない)


 わたくしはまあ、半世紀近く生きているから諦めもつきますが、一歳になったばかりの赤ちゃんにグリホーサトで故意に枯らした小麦から作った食品を食べさせるなど・・・ゾッとする、といったレベルじゃないでしょ。


 さて、本日は月刊三橋・三橋経済塾年末合同シンポジウム「デフレ脱却のラストチャンス! 日本の運命が決まる「平成の終わり」が訪れる」の開催日です。


 パネリストは安藤裕衆院議員、藤井聡先生、中野剛志先生、そしてわたくしになります。ご参加される皆様、よろしくお願いいたします。


 ようやく本書の話題を取り上げられます。本当はもっと早く取り上げたかったのですが、ナオミ・クラインの「ショック・ドクトリン」並に長いので、さすがに読むのに二日かかったのです。

 中野剛志先生が解説を書かれた、ダグラス・マレー「西洋の自死」



 邦訳タイトルは「西洋の自死」ですが、元々は「The Strange Death of Europe」になります。つまりは「欧州の奇妙な死」でございますね。



移民という「自死を選んだ」欧州から学ぶこと
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181214-00254395-toyo-bus_all
(前略)■欧州の指導者たちの決断が招いた事態
『西洋の自死 移民・アイデンティティ・イスラム』は、英国のジャーナリストであるダグラス・マレーの問題作にしてベストセラー、『The Strange Death of Europe: Immigration, Identity, Islam』の邦訳である。
 その書き出しからして衝撃的だ。
 「欧州は自死を遂げつつある。少なくとも欧州の指導者たちは、自死することを決意した」
 そして、恐るべきことに、この書き出しが単なるあおり文句ではなく、否定しがたい事実であることが、読むほどに明らかになってゆくのである。
 「欧州が自死を遂げつつある」というのは、欧州の文化が変容し、近い将来には、かつて西洋的と見なされてきた文化や価値観が失われてしまうであろう、ということである。つまり、われわれがイメージする欧州というものが、この世からなくなってしまうというのである。
 なぜ、そうなってしまうのか。それは、欧州が大量の移民を積極的かつ急激に受け入れてきたことによってである。
 本書には、移民の受け入れによって、欧州の社会や文化が壊死しつつある姿が克明に描かれている。1つの偉大な文化が絶滅しつつあるその様には、身の毛がよだつ思いがするであろう。しかも恐ろしいことに、この欧州の文化的絶滅は、欧州の指導者たちの決断が招いた事態なのである。
 もっとも、この移民の受け入れによる文化的な自死という戦慄すべき事態は、対岸の火事などではない。これは、日本の問題でもある。(後略)』


 西洋の自死は、冒頭から衝撃的です。


「大規模な移民は我々の国々の経済を利する」
「移民は国民の雇用の見通しに何ら影響を与えないだろう」
「高齢化する社会では移民を増やすことが必要だ」
「高齢化は歴史的に前例のないものだ。労働者の数は急激に減少し、今世紀半ばまでにほぼ3分の2になりかねない。この試練への最良の回答は国外から次の世代を迎え入れることだ」
「いずれにせよ移民は我々の社会をより文化的で、興味深いものにする」
「たとえ上記がすべて誤りでも、グローバル化が進む限り、大量移民は止められない」


 上記、移民受入のレトリック。日本でお馴染みのレトリックばかりですが、実はこれはマレーが紹介した「欧州」における移民受入の際の大合唱なのでございます


「ええっ!!」
 と、思われた方が多いのではないでしょうか。


 そう。実は、欧州の移民受入論は、日本と同じなのです。というか、日本側が「パクっている」というのが真実です。


 同じなのです、日本も。しかも、レトリックが全て出鱈目であるにも関わらず、社会に蔓延しようとする連中が跋扈し、加えて、
一つの移民受入のレトリックが完全論破されても、次なる異なるレトリックが登場し、移民が推進される
 という点も同じです。(そう、マレーが書いています)

 そしてあらゆるレトリックを論破されると、最後は宿命論


「たとえ上記がすべて誤りでも、グローバル化が進む限り、大量移民は止められない」


 日本の移民推進派は、西欧で使われた(そして、効果を上げた)レトリックをそのまま語っているに過ぎないのです。


 また、マレーは欧州の抱える問題、例えば「少子化」に対する正しい解決策を書いています。


『出生率が人口を維持できるレベルを下回っているのは、国民が子どもを欲しがっていないからではない。事実はその反対だ。たとえば労働党政権下で移民が爆発的に増えていた2002年に、ONSがある人口問題の調査を行った。それによると、子どもを欲しがっていないのは英国人女性のわずか8%であり、子どもは1人だけでいいという女性もたった4%だった。最も多くの英国人女性(55%)は子どもを2人持つことを望んでいた。別の14%は3人の子どもを欲しがり、さらに別の14%は4人を欲しがっていた。5人以上の子どもを望む女性も5%いた。』


 英国女性が子どもを欲しがっているにも関わらず、なぜ少子化なのか。マレーはもちろん、答えを書いています。


『欧州の大半の国々に住む中間的あるいは平均的な所得の夫婦は、1人の子どもを持つことにさえ不安を抱えているのだ。少なくとも、一定期間は夫婦の片方のサラリーが失われることもあり、その子をどうやって養おうかと悩んでいる。2人めを持つことには、さらに多くの懸念と不安が伴う。』


 お分かりでしょう、欧米諸国も日本と全く同じ理由で「少子化」なのです。すなわち、出産適齢世代の所得の不足です。

 そして、移民受入は当然ながら「国民」の所得を抑制します。結果、少子化が進む。だからこそ、移民受入だ!


 という悪循環を進んでしまったのが、現在の西欧諸国なのでございます。


 日本はスタート地点ですが、西欧諸国はゴールに達しています。つまりは、西欧の事例を学ぶことにより、今後の日本の移民国家化を防ぐ「鍵」が見つかるということになります。

 皆様、「西洋の自死」 、是非、ご一読を。長いですが、正月休みを潰して読むに値する一冊です。


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