誤解なき「移民政策」

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『嘘つき安倍政権①』三橋貴明 AJER2018.9.25
https://youtu.be/oSSjTkO9aV4

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三橋TV第10回【中国は日本の20倍の軍事力に?】

https://youtu.be/bsFgk4i2XxI


 農業分野の「生産性向上」の歴史は本当に面白いです。


 日本は端から収量倍率が高い稲作だったため、土地面積当たり養える人口はそれなりに多かったのです。というわけで、日本は江戸時代からすでに欧州諸国と比較すると人口大国でした。


 しかも、動物性タンパク質を魚貝類から摂るため、「牧畜」の必要がありませんでした(宗教上の理由で、四つ足の動物を食べることが禁じられていたためもありますが)。


 対して欧州は、収量倍率が低い麦作中心。かつ畑作であるため、連作障害を避けるために三圃制。


 さらに、動物性タンパク質は家畜から摂るため、広い土地が必要になります


 江戸時代、土地面積あたり養える人口は、欧州は日本の十分の一程度に過ぎませんでした。

 とはいえ、それでも中世以降、欧州の農業はローマ時代と比べると格段に進化したのです。具体的には、鉄製の農機具の普及、犂を引かせる動物が、牛から馬に変わる。さらに馬の轡や曳き革、蹄鉄が発明され、大型の鋤を十頭を超える馬で一気に引けるようになりました。現代でいえば、トラクターの出現のようなものです。


 中世欧州の農業生産性は、11世紀以降の二、三世紀で二倍から四倍に向上したと考えられています。

 となると、むしろあれほどのインフラ技術を誇ったローマ帝国で、なぜ農業分野の生産性が起きなかったのか、という疑問が生じます。


 色々調べた限り、ラティフンディウム(大農場+奴隷制)、コロナートゥス(ほぼ農奴制)といった「制度」にあったとしか考えられないのです。つまりは、働き手(奴隷、小作農)に生産性向上の意欲がなかった、という話です。


 安倍政権は、口では「生産性向上」といいつつ、同時に移民を入れようとしています。カネ目的の移民が、「日本の農業」のために生産性向上に努力してくれるはずがないのです。何しろ、彼らにとって日本の農地は「自分の土地」ではないのです。


     

 

『入管法改正案  外国人労働者受け入れ上限設けず
https://mainichi.jp/articles/20181102/k00/00m/010/171000c
 山下貴司法相は1日の衆院予算委員会で、外国人労働者受け入れ拡大のための在留資格新設を柱とする入管法改正案に関し、受け入れ人数の上限は設けない方針を示した。受け入れ見込み数は「法案審議に資するよう精査する」と述べ、改正案が実質審議入りする時期にも公表する可能性に言及した。一方、主に途上国の外国人が対象の「技能実習制度」で来日した技能実習生のうち、今年1~6月に4279人が失踪したことも明らかにした。政府は2日、改正案を閣議決定する。 (中略)
 安倍晋三首相は予算委で「移民政策をとることは考えていない。誤解を払拭(ふっしょく)したい」と重ねて強調。根本匠厚生労働相は、労働基準法などの労働法制が、労働者の国籍にかかわらず適用されると説明した。長妻氏は外国人技能実習生の失踪が過去最多ペースだと指摘し、「(受け入れを)どんどん広げていくのは無責任だ」と批判した。(後略)』


「移民政策をとることは考えていない。誤解を払拭したい」


 と、安倍総理は発言していますが、今回の入管法改正案は、紛うことなき「移民政策」です

 そもそも、しつこく繰り返しますが、移民とは、
●国連の定義:出生あるいは市民権のある国の外に12カ月以上いる人
●OECDの定義:国内に1年以上滞在する外国人
 なのです。


 しかも、今回の入管法改正が、外国人労働者に「定住」「家族帯同」の道を開き、さらに「受入数に上限を設けない」というのでは、これは移民政策というよりは「過剰な移民受入政策」以外の何物でもありません。


 誤解など、存在しないのですよ、総理。


 特に、現在の日本は生産年齢人口比率の低下を受け、人手不足が深刻化しています。無論、農業分野においても顕著です。


 ならば、政府は移民受入ではなく、生産性向上のための投資に「おカネを支出」する必要があります。具体的には、農業自動化の技術開発を進めつつ、新設備を導入する農家に助成金なり、補助金を出す必要があるのです。

 農家にしても、
「今まで、十人を雇わなければできなかった収穫作業が、一人でできた」
 ということになれば、生産性が十倍になったという話になります。論理的には、所得が「実質」で十倍になるのです。


 これこそが、「国民が豊かになる」であり、経済成長なのです。

 ところが、日本政府は相も変わらず緊縮財政。あらゆる規制を緩和、撤廃し、日本の将来を破壊したとしても、
「政府がカネを使うのだけは嫌だ!」
 というわけで、経済界の要望もあり、人手不足を移民で埋めようとしているわけです。


 グローバリズムのトリニティでいえば、緊縮財政を前提に、規制緩和+自由貿易である「ヒトの国境を越えた移動の自由化」を進めていっているわけでございます。

 結局、根っこに「緊縮財政」がある以上、安倍政権にまともな「経世済民」の政策は打てないのです。


 とはいえ、このまま黙っていても仕方がありませんので、
資本主義国ならば、人手不足は生産性向上で埋める
生産性向上のために、政府は財政支出を拡大する
 といった「正しい政策」をひたすら訴えていくしかありません。

 今後も何千回も繰り返すつもりですが、人手不足は移民ではなく生産性向上で埋めるのです!


 「人手不足は移民ではなく生産性向上で埋める!」に、ご賛同下さる方は、

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