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『アンフェアなグローバリズム①』三橋貴明 AJER2018.9.18
https://youtu.be/_kcwd297zNM
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 北海道電力の苫東厚真発電所の4号機が稼働し、北海道の電力供給は「一息」ついています。


 また、北電はメンテナンス中だった知内発電所2号機を、予定を一か月以上も早めて9月25日に再稼働。


 結果、電力供給力は461万キロワットとなり、9月の想定ピーク需要は確保が可能となっています。


 もっとも、北海道の電力需要は、これから冬にかけて膨張していきます。18年1月のピーク時は、525万キロワットに達しました。



 全ての(老朽化発電所含む)の発電機を動かしたとしても、「ギリギリ」の状況が続くだけです。北海道の方々は、突発的な停電やブラックアウトに怯えながら、「北海道の冬」を乗り切らなければなりません


 まさに、発展途上国です。

 泊原発を再稼働するしかありません。


動かぬ原発、老朽火力頼み 思考停止が大規模停電招く エネルギー日本の選択 北海道地震が問う危機(上)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3568510023092018SHA000/
 6日午前3時すぎ、緊急地震速報のアラームがなった。「震源は苫東厚真火力発電所に近い」。この情報に北海道電力の社員は身構えた。今の北海道電にとって苫東厚真の役割が重いことを知っていたからだ。
 苫東厚真発電所の停止が大規模停電を引き起こした(北海道電力提供)
 北海道全域で295万戸が停電するブラックアウト。最大の原因は発電能力の過度な集中だった。電力供給の約半分を出力165万キロワットの苫東厚真火力が一手に背負う。砂上の楼閣のようなアンバランスがなぜ放置されていたのか。
 「泊原発が最優先だった」。電力関係者は指摘する。207万キロワットの出力をもちながら停止中の泊原発が再稼働すれば供給が安定するのは確か。問題は安全審査の通過が見通せず再稼働時期がまったくわからないのに、現実を直視した対策を打たなかったことだ。(後略)』

         


 「思考停止が大規模停電招く」という見出しだったため、
「思考停止的に原発を停止していたため、ブラックアウトが起きた」
 と、反省の弁を述べるのかと思いましたが、何と、
「思考停止的に原発に固執したから、ブラックアウトが起きた」
 という、斜め上の記事でございました。

 


 あのね、火力発電所の建設は場所の選定から含めると、十年はかかるのですよ。

 菅直人が「不法」に原発を停止させ、北海道電力は手足を縛られた状況で、北海道民の生活やビジネスを守るためにやれることをやってきました。


 2011年時点では原子力規制委員会が、ここまで頭がおかしい(活断層がないことを証明しろ!)組織となるなど、誰にも予想がつきませんでした。しかも、自民党政権になったため、政治がもう少しまともに動く(原発を再稼働させる)と期待しても、仕方がない話です。


 そもそも、原発が停止した時点で火力発電の建設に手を付けても、2018年には間に合いませんでした。しかも、火力発電は原油はLNGの輸入を増やすため、北海道の電気料金は確実に上昇します。


 北海道電力は、「電力の安定供給」と「電気料金上昇を防ぐ」という課題を「手足を縛られたまま」達成しようとし、原発の耐震化や防災に投資を集中させたのです。それを非専門家の部外者(しかも、道民でもない)である日経の記者が、
『再稼働に向けた工事を優先し、他の発電所への投資は後回しになった。当然、全体の電源バランスの改善は進まない。』
 などと、偉そうに書く。


 吐き気がします。

 

 しかも、日経の記事は、


『原発はいつ、何基を再稼働できるかわからない。頼みの火力発電も老朽化で停止リスクを抱え、特に石炭火力は世界的な地球温暖化対策の流れのなか新設も難しい。早急に思考停止を脱し、災害にも強い電力システムの将来像を固めなければ、日本のエネルギー危機は回避できない。』  


 という文章で記事を絞めているくせに、原発再稼働は主張しない


「早急に思考停止を脱し、災害にも強い電力システムの将来像を固める」
 ために、どうしたらいいのかは一言も書かない。原発再稼働無しで、災害に強い電力システムを早急に構築できるはずがないでしょう。


 思考停止に陥っているのは、むしろ日経新聞の方です。


 思考停止から脱し、現実の北海道電力危機を解決するために、政府が泊原発の再稼働を決断すれば「冬」にはまだ間に合うのです。


 と書くと、必ず「福島原発の事故が~」と言い出す人が出てきますが、福島の事故は空冷式の非常用発電機を屋上に置いておけば防げたのです。いい加減に同じこと書くのにも飽きてきましたが。


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