自然災害との"戦争"

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『生産性を高めるたった一つの方法①』三橋貴明 AJER2018.8.21
https://youtu.be/MUj21sazBvQ
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 本日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651


 18年2月 北陸地方、福井県を中心に平成30年豪雪。福井県が陸の孤島と化す
 4月 島根県西部地震(震度5強)
 6月 大阪府北部地震(震度6強) 老朽化水道管により各地が断水
 7月 西日本豪雨災害 水害土砂災害で死者が200人を超える。
 8月 台風12号上陸 全国熱暑 
 9月 台風20号上陸
     台風21号上陸 西日本各地でトラックが横転、家が倒壊する豪風被害多発 
           北海道地震(震度7) 北海道全域がブラックアウト

 わたくし共は、10年前から、
「日本の公共投資削減は、国家的自殺である」
 と、主張してきました。世界屈指の自然災害大国において、防災インフラ整備を含む公共投資をイデオロギー的に削減しているのです。
まさしく、国家的自殺以外に表現のしようがありません。


 今年になり、実際に自然災害が多発し、国民が死に、あるいは財産を失っていきます。


 それを受け、
「ほら見たことか! 言った通りだろうが!」
 と、反応すると思うでしょうか。違います。心の底から沸き起こってくる思いは、
「なんで、こんな事態になっているんだっ!」
 でございます。


 




 日本国は、すでに自然災害との戦争状態にあるのです。戦争や内戦をやっているわけではないにも関わらず、これほどまでに軍隊(自衛隊)の出動が多発する国は他にないでしょう。


 いや、古代から日本人は自然災害と戦わなければならない、国土的宿命を負っています


 自然災害との戦争は、対人、対国戦争よりも厄介です。何しろ、いつ襲撃があるのか全く分かりません。撃退もできません。さらには、和解、停戦も不可能なのです。


 その現実を忘れ、防災安全保障やエネルギー安全保障を疎かにしてきた。「カネ」とやらが原因で、防災安全保障強化のための公共投資を減らし、狂ったイデオロギーに基づき原発を止め、エネルギー安全保障を疎かにしてきた。結果的に、北海道地震が発生。全道がブラックアウト。


初の「ブラックアウト」 最大火力停止が引き金 
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35092520W8A900C1EA2000/
 管内の電力がほぼすべて止まる「ブラックアウト」。日本の電力会社で初めての大きな事故に至ったのは、震源地の近くにある石炭火力発電所、苫東厚真発電所(厚真町)に北海道電力が電力供給を依存していたためだ。
 同発電所は1、2、4号機の3つの設備がある。経済産業省によると、4号機は地震後の再稼働に向けた作業の中でタービン付近からの出火を確認。1号機、2号機はボイラーが損傷していた。復旧には少なくとも1週間かかる。北電の荒矢貴洋執行役員は同日の記者会見で「そこまで大きい事故は想定していなかった」と語った。
 問題は損傷だけでなく、3基が同時に止まったことにもあった。最大165万キロワットの発電能力が使えなくなり、北海道の使用電力のうち半分程度の供給が瞬時に消えた。
 これが北電の持つ他の発電所にも影響した。電力会社は電力の周波数を安定させるため、需要と供給が一致するように発電能力を調整する。北電は北海道全域でこうした調整をしている。苫東厚真が消えると他の発電所も次々に止まり、電力会社として初めての「ブラックアウト」に至った。(後略)』


 一か所の火力発電所に北海道という広範囲の半分のエネルギー供給を依存していた。


 結果、地震発生により全道がブラックアウト。信号機が停まるレベルの停電が全域で発生。


 北海道電力の場合、苫東厚真発電所のような発電シェアが大きい発電所が停まると、周波数が乱れ、他の発電機のタービンが破損する恐れがあります。結果、全道ブラックアウトとなってしまいました。


 これが"冬"に起きた場合、どれほど悲惨な事態になったか、想像をしたくありません


 また、先週訪れ、今週末にも講演のお仕事で訪れる予定の札幌が、あんな有様になるとは・・・。熊本地震後の阿蘇市にように、道路が数メートルも陥没。


 液状化で建物が傾き、電柱が倒れる。


 全道ブラックアウトであるため、JR全線も航空便もストップ。現代文明がいかに「電力」に依存しているかが分かります。


 しかも、全面停電で直流を交流に変換する設備も止まり、本州と結ぶ連系線を使うこともできませんでした。


 泊原発停止の影響は、まだ書きません。書きませんが、いずれにせよ「特定の何か」に依存した状況で「安全保障」など成り立たないという現実を、全道ブラックアウトはまざまざと見せつけてくれました。


 繰り返しますが、
「このままでは大地震など自然災害で国民の生命や財産がみすみす奪われる」
「このままでは、大停電(ブラックアウト)が起きかねない」
 と、しつこく警告していたわたくしにしても、今回の事態は全く喜んでいません。ただ、ひたすら悲しいです。


 ブラックアウトなど、起きないにこしたことはないのです。とはいえ、これほどまでにエネルギー安全保障を疎かにしている以上、ブラックアウトは起き得るし、実際に起きてしまいました。


 これだけ自然災害が多発し、ブラックアウトまで発生したにも関わらず、それでも、
「防災の強化のために政府は支出するべきだ」
「エネルギー安全保障強化のために、FITは廃止し、原発を全て再稼働するべきだ」
 という声が高まらないとしたら(高まらないでしょうが)、我が国はもうおしまいです。亡国まっしぐらです。


 といいますか、ここまで愚かな国が亡国に至らないとしたら、むしろ"歴史”に対して失礼なような気がしてきます。


 もっとも、「亡国ですか、はいそうですか」というわけには参りませんので、最期の瞬間まであがき続けます。



 日本国には、財政問題など存在しない。政府が支出をしないために、国民の生命や財産が奪われている。そして、自然災害との戦いは"戦争"であるという「真実」を繰り返し叫び続けるのです。

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