防災のハードとソフト

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『生産性を高めるたった一つの方法①』三橋貴明 AJER2018.8.21
https://youtu.be/MUj21sazBvQ
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 台風21号でお亡くなりになられた方々にお悔やみ申し上げます。また、被害を受けた方々にお見舞い申し上げます。


 看板や街路樹はもちろん、トラックが横転し、家の屋根が吹き飛び、建物までもが「風」の力で倒壊するという、信じがたい光景を目にしてショックを受けています。


 関西空港では高潮で滑走路が浸水し、連絡橋にタンカーが衝突。道路も壊れ、約3000人が孤立状態になっています。


台風、四国・近畿を縦断…7人死亡231人負傷
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180904-OYT1T50027.html
 台風21号は4日昼から夕方にかけて、四国と近畿を縦断し、夜に日本海に抜けた。今年、日本列島に接近した台風で最も強く、関西空港では高潮で滑走路などが冠水。警察や自治体によると、建物の倒壊や転倒などで大阪、滋賀、三重の3府県で7人が死亡したほか、三重県で1人が行方不明、24都府県で231人が負傷した。台風は5日午前にも、北海道の北西沖で温帯低気圧に変わるとみられる。
 気象庁によると、勢力が「非常に強い(風速44メートル以上54メートル未満)」状態での台風の上陸は1993年9月の台風13号以来、25年ぶり。(後略)』


 大阪府田尻町や和歌山市では、最大瞬間風速が57m/s(!)を突破。日本風工学会によると、瞬間風速50m/sを超すと、電柱や街灯が倒れる、さらには走行中のトラックが横転。電話ボックスや自動販売機が倒れたりするとのことです。


 まさに、そのままの光景が西日本で繰り広げられたわけです。


                          


 それにしても、2月の福井豪雪に始まり、火山噴火、相次ぐ地震、西日本号災害、そして台風21号と、2018年は何というか切れ目なく災害が襲い掛かってきます。


 災害列島である以上、仕方がないと言われればそれまでですが、問題はこれほど自然災害が多発しているにも関わらず、防災インフラ整備のを求める声は一向に高まらないことです。


 理由は複数ありますが、


1.財務省の緊縮路線が堅持されており、とにかく「政府の支出を増やす」こと自体が"タブー化"している
2.過去に公共投資を批判を展開した連中が、今さら、
「日本政府は防災インフラの整備をやれ」
 とは言い出せない。
3.とにかく「日本政府」が嫌いで、日本政府のプロジェクトは防災インフラ整備でも嫌(コンクリートから人へ派)


 防災インフラの整備にカネは使いたくないが、さすがにこの有様で「防災の重要性」を否定することはできません。


 というわけで、反公共投資派は「ソフトな防災」を強調します。具体的には、ハザードマップ、防災教育、避難訓練などになります。


 もちろん、ソフトな防災も重要でしょう。とはいえ、、
「ハードな防災(防災インフラ整備)を疎かにし、ソフトな防災で対応する」
 ことなど不可能です。というか、東日本大震災クラスの大震災に「ソフトな防災」で立ち向かえるわけがありません。


 大東亜戦争の終盤に、艦船や航空機といった「ハードな兵器」の生産が間に合わず、精神論、根性論ばかりが蔓延った時代と、現在は本当によく似ています。


 そういえば、以前、サービス業の資本装備率がとんでもない状況になっていることを解説しました。


【日本の製造業・サービス業の資本装備率(万円/人)】
http://mtdata.jp/data_60.html#sangyoubetu


 資本の増強(=投資)ではなく、生産者を安く買い叩き、サービスを生産する。まさに「デフレ病」でございますが、ハードを軽視し、代わりにソフトを重視した「ふり」をして誤魔化すのは、大東亜戦争敗北前からの我が国の「伝統」なのかも知れません。


 大東亜戦争期の兵器不足は、供給能力の問題でした。つまりは、短期的な解決は困難です。


 それに対し、現在の日本には防災面もサービス業も、不足しているのは「投資する意思」つまりはおカネの問題であり、供給能力はボトルネックになっていません。


 といいますか、防災を初めとする公共投資という「投資」を減らしているため、供給能力が毀損し、ボトルネックと化しつつあります。


 やがて、我が国は大東亜戦争終盤と同様に、
「防災インフラを整備しようとしても、企業がない、人材がないので不可能」
 という状況に落ちぶれるのでしょう。(その後は、中国企業に防災インフラの建設を頼むことになると思います)


 日本国民は早急に「ハードの防災インフラ」の重要性を理解し、政治家に働きかけなければなりません。現在のハード軽視の状況が続くと、最終的には「ソフトの防災」があったところで国民が守られない状況に至るのです。 


「ハードの防災インフラ整備を強化せよ!」にご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

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