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『生産性を高めるたった一つの方法①』三橋貴明 AJER2018.8.21
https://youtu.be/MUj21sazBvQ
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 昨日は経営科学出版主催「月刊三橋全国ツアー 仙台講演」開催日でした。ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。


 残りは福岡・広島・名古屋でございます。


 といいますか、もう18年も第3四半期の最終月なんですね。本当に速い・・・・。


 日本の運命を決する四か月間は、恐らく「あっという間」に過ぎ去るのでしょう。


 一昨日は岩手のILC取材、昨日は仙台で講演だったわけですが、ILCはメインでは北上山地の一関市「領域」に建設されます。(延伸されると、奥州市の領域に入ります)


 とはいえ、ILCは一関の話でもなければ、岩手の話でもなく、東北の話でもなく、日本の話ですらなく、世界を変える可能性を秘めた一大プロジェクトであるという点です。


 建設業や製造業だけではありません。北上に数千人の物理学者と「家族」が集まり、暮らすことになるのです。当然ながら、北上に集まった「天才」たちに対する小売りや医療、エンターテイメントといった「サービス業」の需要も膨らむことになります


 さらに、加速器建設時のクライオモジュールやニオブによる超電導トンネルの検査一つとっても、途轍もない需要になります。あるいは、14mに至るクライオモジュールを、いかに港(大船渡や気仙沼)から建設現場に運ぶのか。


 トレーラーはどうするのか。道路は大丈夫なのか。現地における検査はどうなるのか。組み立て以降のチェックはどうなのか。建設関連だけで、途轍もない需要が生まれるのです。


 膨張する北上の「需要」を、一関だけで賄うなどできるはずがありません。需要に対する供給は、東北全域はもちろん、日本全国から行われなければならないのです。


 改めて、ILCは日本の北上山地に長さ20kmの直線型超電導加速器を建設し、ビッグバンの再現やヒッグス粒子の謎を探るというプロジェクトです。


 直線型加速器の技術は、現在は日本が世界ナンバーワンです。しかも、加速器関連の製造業が存続しており、さらに裾野が広い(数多くの中小企業が担い手になっている)。


 誘致予定地である北上山地は「山地」と名がついていますが、実際には「丘陵」という感じで、別に峻嶮ではなく、候補地も普通の中山間地域。川が流れ、水田が広がる「里山」になります

 ということで、大変貴重なILC建設候補地の「近辺」の写真をご紹介。



                       


【ILC建設候補地近辺の写真】







 なぜ「近辺」なのかといえば、ILC建設にかこつけて土地を事前に買い付け、一儲け企むよからぬ人たちが出てくるためです。



 特に、我が国は未だに中国資本に対する土地売買の規制を設けていません。ILCを建設しようとしてみたら、その地域がことごとく「中国資本」という事態は普通にあり得るのです。


 さて、写真を見れば分かりますが、候補地近辺は「里山」あるいは「中山間地域」です。決して「峻険な山地」ではありません。といいますか、普通に人が暮しており、川が流れ、水田が広がっています。


 この美しい日本の里山に、世界最先端の加速器を建設し(実際のトンネルは地下ですが)、世界中から数千人の物理学者が集まり、街が作られ、人々が交流し、岩手や東北はもちろん、日本中から大企業、中小企業が結集し、「世界最大の精密機器」たる超電導加速器を建設し、運用する。


 東北の北上が、世界の知識、知能、知恵の中心になる。


 ちなみに、欧州原子核研究機構(CERN)のLHC(ラージハドロンコライダー)の経済効果は、投入した資金の3倍といわれ、ILCでも同程度の試算が出ています。


 さらに、ILC建設という需要を目指し、様々な技術が開発され、社会に普及していきます。


 毎度毎度繰り返していますが、CERNのLEP(Large Electron-Positron Collider)建設時に誕生したのが「WEB」、LHC建設時に誕生したのが「グリッド」です。


 CERNがLEPやLHCを建設しなかった場合、WEB(HTML)やグリッドが生まれたか・・・・。分かりません。インターネットは存在したでしょうが、未だにメールのやり取り程度しか行われていなかったかも知れないのです。


 それを言えば、そもそもインターネット自体が、アメリカ国防総省の高等研究計画局が資金を投じたARPANETが発祥です。


 インターネット、WEB、グリッド。世界を変えた技術の数々は、政府系機関(米国防総省やCERN)が「支出=需要」を決断したからこそ誕生しました。


 日本がILC建設を決断し、実際にプロジェクトが進んでいくと、文字通り「世界を変える」技術が次々に生まれていくことになります。


 ILCは単なる公共事業ではなく、「世界を変えるプロジェクト」なのです。


「ILCは世界を変えるプロジェクトである!」にご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

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