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『国家が選択と集中をする愚①』三橋貴明 AJER2018.8.14
https://youtu.be/GyFDt89BgVw
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本日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651
イタリアのジェノバで高速道路の高架橋が崩落した事故を受け、サルビーニ内相は、
「EUの財政基準を上回ってでもインフラ整備・改修を優先すべき」
との見解を示しました。
当たり前といえば当たり前ですが、39人の死者と多数の負傷者を出す大惨事が起きるまで、この手の「当たり前のこと」も言えなかったのが世界の不幸です。
『イタリア橋崩落 死者39人に 内相「インフラ整備優先」
https://mainichi.jp/articles/20180816/k00/00m/030/061000c
イタリア北部ジェノバで14日、高速道路の高架橋が崩落した事故で、死者が39人になったとAFP通信が15日に報じた。欧州連合(EU)に批判的なサルビーニ伊内相は、EUの財政基準を上回ってでもインフラ整備・改修を優先すべきだとの考え方を示した。
15日も、崩落したがれきの下敷きになった人がいないか捜索作業が続けられた。
橋は1960年代に建設され、老朽化や構造上の欠陥が原因として指摘されている。ANSA通信によると、2009年に管理会社が橋の解体を検討したほか、16年には専門家が架け替えの必要性を指摘したが、継続使用されてきた。(後略)』
1960年代、つまりは西側先進諸国がこぞって経済成長していた時代の橋で老朽化しており、かつ専門家が、
「かけ替えの必要性」
を指摘していたにも関わらず、継続使用されていた橋梁。
まさに、他国事ではありません。
サルビーニ内相は、
「財政基準を守ることが国民の安全よりも重要なのか、国民は自問すべきだ。私はそう思わない」
と、発言しています。
まさに、その通り。サルビーニ内相の言葉を、全ての日本の国会議員に送りたいと思います。プライマリーバランス黒字化に代表される財政基準を守ることが、国民の安全よりも重要なのですか。
と、直接問いかけると、
「もちろん財政基準を守ることの方が重要だ」
などと答える政治家はいないのでしょうが(いるのかな?)、現実には国民の生命、財産、安全よりも財政基準が優先され、政治が行われています。
理由はもちろん財務省の緊縮至上主義、構造改革にとって緊縮が都合がいいことなど複数あるのですが、一つはサルビーニ内相のように、
「財政基準を守ることが国民の安全よりも重要なのか?」
と、政治家に直接問いかける「声」がなかったためだと思います(日本の場合)。
多数派が「財政破綻」を信じている政界、学会、経済界、メディアでは、誰もが「財政基準を守ることが国民の安全よりも重要なのか?」といった根源的疑問について「考えること」を拒否し、思考停止状態に陥ります。
財政緊縮全体主義、ですね。
何しろ、疑問に対し「財政基準を守ることが重要だ」との答えを出し、自らが国民の生命、安全、財産を破壊していることを知るのは、特に政治家にとっては嫌なものです。
自らの行動(緊縮財政)が国民を痛めつけているという「真実」を見るのが嫌なので、そもそも「疑問」について考えず、思考停止のまま緊縮財政を推進しているわけです。
ナチス・ドイツにおいて、「ユダヤ人最終的解決」を推進していた官僚たちも、自分たちの行動の善悪、将来的な影響等からは「目をそらし」、思考停止状態で進めていたのでしょう。
日本の場合は、何しろ「空気」までもが緊縮優先ですから、そこで、
「財政破綻などありえない。国民の生命、安全、財産を守ることの方が、財政基準よりも重要だ」
と、真実を口にすると、「少数派」になってしまうのです。しかも、認〇知的不協和に陥った連中から「バカじゃねえの(笑)」と攻撃されることになります。今までのわたくしの活動を見ていれば、お分かり頂けると思います。
というわけで、解決策は発言力が大きい政治家(特に国会議員)の口から、サルビーニ内相のような「正しい発言」を引き出すことです。そのためには、我々自身が政治家に対し、
「財政基準を守ることが国民の安全よりも重要なのか、国民は自問すべきだ。私はそう思わない」
という声を出していかなければなりません。
国民の安全は財政基準を守ることよりも重要なのです。
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