株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから 

三橋貴明のツイッター はこちら
人気ブログランキング に参加しています。

新世紀のビッグブラザーへ blog

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

『国家が選択と集中をする愚①』三橋貴明 AJER2018.8.14
https://youtu.be/GyFDt89BgVw
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆>

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 また、煽りのタイトルを・・・。と、思われたかも知れませんが、実はNewsweekの見出しです。


 日本の技能実習生制度は、「現代の奴隷制」と批判されていますが、理由は日本国内の労働法を逸脱した劣悪な環境で外国人が働かされているためです。


 しかも、彼らは故郷で多額の仲介手数料をブローカーに支払い、借金をして来日します。もっとも、技能実習生の給与では借金の返済はできず、貯蓄もできません。


 それはまあ、逃亡する実習生が増えるのも無理もありません。


 実習生はブローカー及び「低賃金で労働者を雇用したい日本の経営者」という両者から搾取されているわけです。


 もっとも、ヨーロッパの「現代の奴隷制」は、日本の上を行きます


『ヨーロッパによみがえった奴隷貿易
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/08/post-10803_1.php
<奴隷の供給元はアフリカ、仕入れて売るのはヨーロッパの仲介業者だ>
 イタリア南部のフォジアは、トマトの一大産地である。アドリア海の輝く太陽に恵まれてイタリアの全生産量の4分の1以上を占める。ここで、EUの移民問題の根深さを痛感させる事件が起こった。
 8月4日と6日、仕事を終えた農業労働者が、窓もない有蓋小型トラックにすし詰めにされて帰る途中トマトを運ぶ車と衝突し、乗っていた16人のうち4人が負傷した。全員がアフリカ出身の不法移民で、いまだにどこの誰だかわからない。
 こうした動物並みの扱いに、100人ほどの移民労働者が「もう我慢ならない」と抗議のデモをした。アフリカ出身者を中心に、「我々は労働者だ。家畜じゃない」「ゲットー反対、仕事に尊厳を」などと手書きのプラカードをもった参加者の中にはポーランド人、ブルガリア人、インド人もいた。
 彼らは、不潔な貧民街やバラックに住み、朝まだ暗い頃来る小型トラックに定員の倍にもつめこまれて畑に行き、猛暑の中10~12時間働く。休憩はせいぜい30分。そして時給は2~3ユーロ(260~390円)、法律ではイタリアの農業労働者の最低賃金は時給7ユーロで、1日の法定労働時間は最高7時間。
 労働組合によれば、この地方では40万人が農業労働者として働いているが、そのうちの15万人は無届だという。デモをしたのは、不法移民とはちがい、滞在許可証をもっていたり、亡命申請中だったりして正規に居住している人々。だが、労働は無届なので、保険も何もない。(後略)』


            


 何と言いますか、欧米諸国がアジア、アフリカを植民地にした際の「プランテーション」が、欧州国内に再現された印象を受けました。


 しかも、日本とは異なり、欧州ではアフリカなどからの労働者の仲介業は禁止されているのです。つまりは、アフリカ人が奴隷として「密貿易」されていることになります。


 グローバリズムにより、時代は「退化」していっているのです。


 奴隷の密貿易のシステムは、日本に実習生を送り込むブローカーたちとほぼ同じです。アフリカの現地組織が、手数料を払わせ労働者をヨーロッパに送り込む。欧州では、労働者は人手不足に苦しむ経営者の下に送られ、事実上の奴隷労働。


 日本や欧州の現実を見れば、「問題」が見えてくるはずです。


(1) 先進諸国の経営者側には、「高い人件費を払わずに人手を確保したい」という、エゴイスティックな需要がある
(2) 低賃金諸国では「日本で働ける」「欧州で働ける」などと甘い言葉で誘いをかけ、高額な手数料を取り、移民を送り込むビジネスがある
(3) 先進国側で、
「人手不足なのだから外国人労働者受け入れやむなし」
 といった、資本主義的に間違った発想があり、政治家や国民に蔓延している。


 というわけで、(3)がある以上、今後の日本や欧州で出てくるレトリックは、
「人手不足だから外国人は必要。彼らを奴隷のように扱っているのが問題。きちんと移民受入のルール作りをしよう」
 になります。取り合えず、不法に移民を送り込み、国民経済を「外国人依存」にしてしまい、移民受入を既成事実化する。グローバリストのいつもの手法です。


 特に、少子高齢化による生産年齢人口比率の低下を受け、人手不足深刻化が確実な我が国では、「移民受入のルール作りを・・・」といった言説が蔓延するでしょう。


 とはいえ、それでは過去のドイツと同じです。ドイツは、当初はゲストアルバイターとして受け入れていた移民について、受け入れのルール化を進めるうちに、
「●●の仕事はトルコ人無しでは成り立たない
 といった状況が次々に作られていき、最後には移民国家化しました。


 移民受入のルール作りなど、とんでもない話です。といいますか、他国の事例を少しは見ろ、という話。日本がするべきは「移民制限」以外にはありません。


 そして、人手不足を「日本人が働く」「日本人の生産性を上げる」で解消したときにこそ、我が国は本格的な経済成長路線に戻れるのです。


 特に、いわゆる保守系の支持者を失うことを嫌う自民党が、「移民受入をルール化して・・・」などと詭弁を弄してくるでしょう。


 この手の詭弁に国民が騙されると、普通に「ドイツの道」でございます。


 繰り返します。日本がすべきことは「移民制限」であり、ルール作りとやらではありません


「日本がすべきは移民制限!」に、ご賛同下さる方は、

↓このリンクをクリックを!

新世紀のビッグブラザーへ blog

 ◆本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
新世紀のビッグブラザーへ blog
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページは↓こちらです。
   
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページ はこちらです。
メルマガ
「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」
は↓こちらです。