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『国家が選択と集中をする愚①』三橋貴明 AJER2018.8.14
https://youtu.be/GyFDt89BgVw
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 チャンネル桜「【討論】日本が危ない!Part②-公共インフラ解体か?[桜H30/8/18]に出演しました。

https://youtu.be/4Oyg6oiKprs
http://www.nicovideo.jp/watch/so33706128


 いやあ、自分で見返して言いますが、今回の討論は凄い。何が凄いかといえば、わたくしがあの席に座っている時点で凄い。(チャンネル桜の討論の席順は年齢順)


 もちろん、席順だけではなく、内容も凄いです。水島社長の台詞を借りれば、「神武天皇以来」ここまで「新自由主義」「グローバリズム」の本質が討論されたのは、日本では初めてだと思います。


 しかも(しつこいですが)討論のメンバーの過半数がわたくしより年下。時代は変わっています、確実に。
 
 昨日は三橋経済塾第七期第八回講義開催日でした。
http://members7.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?page_id=8


 ゲスト講師は上島喜朗先生! インターネット受講の皆さまは、しばらくお待ちください。


 荻原博子さんが、桜の討論とほぼ同じ記事を寄稿していましたので、ご紹介。


安倍政権が推進する水道民営化、国鉄民営化で実質経営破綻のJR北海道の二の舞いも
https://biz-journal.jp/2018/08/post_24434.html
 本連載前回記事で、水道民営化の問題点についてお伝えしました。水道の民営化を含む「水道法改正案」は通常国会で衆議院で可決されたものの成立せず、秋の臨時国会で再び審議される見通しです。
 民営化によって民間事業者のノウハウで効率的な運営が行われることになりますが、そこには光と影が存在します。その象徴的なケースは、約30年前に中曽根康弘内閣で行われた「国鉄分割民営化」でしょう。
 赤字に陥っていた当時の国鉄を立て直すために、中曽根内閣は民間の競争原理と活力を取り入れる「民営化」に踏み切りました。その結果、新幹線が日本中を走り、サービスも向上するなど、その成果は確かに出ています。
 東海道新幹線を持つJR東海などは、総事業費9兆円をかけてリニア中央新幹線を建設するほどの企業になっています。また、JR東日本、JR西日本、JR九州は2018年3月期の当期利益が過去最高を更新しています。JR東日本などは、今や売上高が3兆円に迫る巨大企業になっているほどです。
 こうした華やかな姿は、まさに民営化の光の部分であり、成功した例でもあります。しかし、一方で、民営化には影の部分もあります。JR北海道のように、民営化によって赤字に拍車がかかり、衰退の一途をたどっている企業もあるのです。
 東海道新幹線の東京~新大阪間が開通した約50年前、JR北海道には約4000kmの鉄道網がありました。しかし、利用客の減少と民営化で不採算路線が次々と廃止され、現在は2500km以下まで縮小しています。しかも、自力では立ちゆかず、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が100%の株式を持つ、実質的な国営企業となっています。さらに、毎年400億円を超える営業赤字を垂れ流しており、2017年度の赤字は過去最高の416億円となりました。
 そのため、資金ショートで列車が運行できなくなるかもしれないという危機に直面し、国土交通省は一段と厳しい自助努力をすることを条件に、2019年度と2020年度の2年間で合計400億円超の血税を注ぎ込むことを決めました。
 ただ、将来の展望がないのでサービスは低下の一途をたどり、補修が必要な路線が100カ所もあるにもかかわらず放置されているため、事故が多発しています。(後略)』


         

 

 討論でも議論になっていますが、日本人は改めて「国鉄民営化」について考える必要があります。


 国鉄民営化について語ると、すぐに「旧」賛成派(認●知的不協和派)が、
「いや、あれは国鉄の労働組合が何たらかんたらで、ストが何からかんたらで
 と言い出しますが、「国鉄の労働組合がダメ⇒じゃあ、民営化だ」というレトリックを突き付けられても、意味が分からないとしか言いようがありません。


 別に、国鉄を民営化してもいいのですよ。とはいえ、その場合には、
日本国全体の鉄道ネットワークを、いかに維持するのか。日本の「交通安全保障」は維持されるのか
 という議論がなければなりません。現実には、そんな議論は全く行われず、自民党は新聞広告で、
「ローカル線はなくなりません!」
 という、嘘八百を訴え、国鉄民営化を通しました。


 しかも、確実に黒字になるJR東海と、確実に赤字になるJR北海道、JR四国に同じ「分割民営化」を強制したわけですから、無茶苦茶な話です。


「いや、北海道や四国のJRが赤字になるならば、不採算路線を廃止すればいいじゃないか」
 と、主張する「おバカさん」は大勢いるでしょうし、コメント欄にも登場するのでしょうが、「このバカどもが!」でございます。


 日本のような自然災害大国で、「地方」を見捨てていいはずがありません。例えば、東京都民が首都直下型地震で被災したとき、我々を助けてくれるのは誰なのですか。もちろん、地方の日本国民です。


 とはいえ、「助ける」ためには地方が経済成長し、モノやサービスの生産力を強化しておかなければなりません。だからこそ、我が国は「赤字」であっても、地方の交通インフラは維持しなければならないのです。


 ことは国家の安全保障の問題であり、ビジネスとして、

「利益になる? 利益にならない?」

 は、関係ないのです。


 国家の安全保障と密接にかかわる鉄道を、「ビジネスの利益」の論理で分割民営化してしまった。


 そして、国鉄民営化について何の総括、反省もないままに、今度は水道民営化に乗り出す。


 日本人とは、ここまで愚かな人々なのです。


「いや、日本人はそこまで愚かではない!」
 というならば、国鉄民営化に始まる過去の「構造改革」の負の部分を正しく理解し、政治家に「いい加減にしろ!」と働きかける必要があります。


 討論の冒頭で示しましたが、安倍政権の経済政策は「緊縮財政」「規制緩和」「自由貿易」のパッケージ、すなわちグローバリズムのトリニティから外れるものはないのです。つまりは、日本国民の豊かさ、国家の安全保障の強化につながる政策は一つもないというのが事実なのでございます。 


 日本の2000年を超える歴史上、安倍政権ほど日本を「壊した」政権はありません(次点が小泉政権)。この「事実」を見据えた上で、国民一人一人が、
「特定の「誰か」を富ませるレントシーキング、構造改革路線をやめろ!」
 と、訴えていく必要があります。


「政府は構造改革路線をやめろ!」に、ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

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