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『骨太の方針と安藤提言(後篇)①』三橋貴明 AJER2018.7.24
https://youtu.be/WiR9Hq0l1_s
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 本日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。

http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651


 現在、アメリカ主導のグローバリズム崩壊後の、
権威主義的に政策を変更できる国々(帝国)」
 と、
民主主義や言論の自由により政策を自由にできない国々
 との対峙をテーマに本を書いています。仮タイトルは「帝国の復活」。


 "帝国"の代表である中華人民共和国は、そもそも「中国人の国」ではなく、「中国共産党の国」です。中国人民に主権があるわけではありません。


 党が国家の上に立っているわけで、ナチスと同じですね。


 その「中国共産党の国」がWTOに加盟し、グローバリズムの「果実」のみを享受し続けた


 自国の市場は閉鎖し、資本移動も規制。移民も受け入れない。


 相手国には「グローバリズム」を要求し、製品を売り込み、土地や企業を買収し、移民をガンガン送り込む。実に一方的な「チャイナ・グローバリズム」でございました。


 さらには、技術を盗み、相手国からの資本(工場など)流入を制御下の下で実施。先進国の生産力を「わが物」とするべく、中共は明らかに戦略的に動いてきました。


 投資中心の経済成長を推進し、国内の経済が不振に陥ると、「一帯一路」といったプロジェクトをぶち上げ、外国の需要で国内の生産能力を維持しようとする。ある意味で「立派な国家」でございますよ。日本も見習うべきです。


 さらには、中国製造2025(メイド・イン・チャイナ2025)を宣言し、すべての製品を「自国」で生産することを目指す。そのためには、技術を盗み、他国の知的財産を侵害し、とにかく目的達成のためには手段を選ばない。


 軍事力は、正しい意味における経済力に依存します。すなわち、モノやサービスを生産する能力です。


 カネ、ではありません。カネなど、中央銀行なり政府がいくらでも発行することができます。経済力を決定するのはカネの量ではなく、モノやサービスを生産する力なのです。


 この真の意味の経済力を、中国は2025年に向けて「完全化」しようとしている。当然ながら、軍事力も飛躍的に伸びます。


 この状況の「ノー」とトランプ大統領が言い出したのが、そもそも現在のアメリカと中国の確執の始まりなのです。



米政権、対中関税率25%への引き上げ提案 中国・国内財界は反発
https://jp.reuters.com/article/trump-china-idJPKBN1KM69H
 トランプ米政権は1日、2000億ドル相当の中国製品に課す関税について、税率を当初発表の10%から25%に引き上げることを提案していると明らかにした。
 ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は、中国が米国の要求に応じず米国製品に報復関税を発動したことを踏まえ、トランプ大統領が関税率を当初案の10%から引き上げるよう指示したと明らかにした。
 ライトハイザー代表は声明で「追加関税の税率引き上げは、中国に有害な政策と行動を改め、より公正な市場や全国民の繁栄につながる政策をとるよう促すため、米政権がとり得る選択肢を増やすことを目的としている」と説明した。 (後略) 』


 大企業の経営者など「財界人」は、自社のビジネス拡大が全てです。トランプ政権の対中関税抗争に異を唱えるのは当然でしょう。何しろ、米中の貿易が縮小すれば、自社の利益が減ります。


 とはいえ、国家の安全保障はビジネスの上位に位置します。


 そもそも、このまま中国共産党の力が一方的に拡大していった場合、最終的には「自由な交易」の不可能になります。


 中国側としては、皮肉な話ですが、
「グローバリゼーションは素晴らしい!自由貿易の理念を守ろう!」
 と声高に叫び、トランプ政権を批判することができます。だからとって、自国市場を他国に開放することはない。外国からの投資は「共産党を利する」場合のみ歓迎され、基本的にはNG。自国の生産力が強化されるのは何でもOKですが、逆はダメ。


 この種の「エゴイスティックなチャイナ・グローバリズム」に翻弄されたのが、過去二十年間の世界なのです。


 そして、それに対する反発が「世界」から起き始めている。


 それにも関わらず、日本企業の経営者(恐らく政治家も)は、呑気に中国製造2025に対し、
「日本企業は協力できる分野はあるだろうか?」
「日本企業のビジネスチャンスになるのでは?」
 などとやっており、三菱電機のように人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)などの先端技術分野(寄りにもよって!)で「戦略計画に協力」などと愚かしい真似をするわけです。


 中国共産党は、中国製造2025により「軍事力」を世界最高峰に持ち上げようとしているのです。ビジネスは表層的な話で、本質は「軍事力」なのです。


 その中共に技術面で協力することは、以前も書きましたが「人類に対する罪」であることを、日本企業は理解しなければなりません。


「日本企業は中国製造2025に協力してはならない」に、ご賛同下さる方は、

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