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『骨太の方針と安藤提言(後篇)①』三橋貴明 AJER2018.7.24
https://youtu.be/WiR9Hq0l1_s
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 イタリアのコンテ首相が訪米中です。


 コンテ首相と会談したトランプ大統領は、会談後の共同記者会見で、反移民政策を掲げるコンテ政権を称賛。

 

強い国家には強力な国境が必要だという信念を、首相と私は共有している」
 と発言しました。


 コンテ首相は、アメリカとイタリアが共に移民問題を抱えていることを受け、
「米とイタリアは双子のような国だ」
 と語りましたが、歴史的には違うでしょう。元々、アメリカは移民受け入れ国で、イタリアは移民送り出し国でした。


 移民を送り出すものの、自らは国民国家を何とか維持してきたイタリアが移民国家化していることが問題なのです。


 アメリカは、建国時点から移民国家でした。とういわけで、アメリカ建国の父たちは、アメリカのナショナリズムを醸成するために、様々な工夫をしています。


 アメリカ合衆国憲法、星条旗への忠誠を強制。アメリカ「市民権」という考え方。言語は「アメリカ言語」に限定し、独立戦争を「神話」と化す。外国からの移民の子弟たちは、教育により「アメリカ化」させる。法律が定めた際には「兵役」に従事すること。


 これは推測ですが、移民国家であるアメリカを何とか「国家」として成り立たせるべく、初期のアメリカ人たちが参考にしたのは「ローマ帝国」だと思います。



『「日本の中に別の国」安倍政権はローマの失敗を直視せよ
https://ironna.jp/article/10333
三橋貴明(経世論研究所所長)
 ローマ帝国は元々、一都市国家であったが、領域国家として勢力範囲を拡大していった。そして最盛期には地中海沿岸の全域に加え、ガリア(現フランス)、ブリタニア、ダキア(現ルーマニア)、アルメニア、メソポタミアにまたがる大帝国を築き上げた。ローマ帝国が繁栄したのは、軍事力やインフラ整備(道路や水道など)に関する突出した技術力に加え、「ローマ市民権」を慎重に、同時に着実に拡大していったためである。市民権は、支配下に置いた部族や民族はもちろん、解放奴隷にまで与えられた。
 ローマに征服された属州民であっても、補助兵に志願し、ローマ「国家」のために尽くすことで、世襲のローマ市民権を手に入れることができた。当然ながら、ローマ軍には各属州からも優秀な人材が集まり、軍事力が強化されていく。ちなみに、五賢帝の一人として名高く、ダキアを征服したトラヤヌス帝はスペイン属州の出身である。
 ローマ帝国は、支配する領域を拡大し、被支配地の人々をすら「ローマ国家の一員」として育成することで繁栄した。ローマ軍に屈した地域では、族長の子弟がローマに留学し(人質という意味合いもあったのだろうが)、完全にローマ化された上で故郷へ戻された。いわゆるソフトパワーをも活用し、帝国の「統合」が推進されたのである。
 そういう意味で、ローマ帝国は最近までのアメリカに似ている。アメリカは「移民国家」ではあるものの、アメリカ国籍を取得したい移民は、アメリカ合衆国憲法への「忠誠の誓い」を果たさなければならない。あるいは、法律が定めた場合に「兵役」に従事することも求められる。さらには、「言語」についてもアメリカ英語が強制された(現在は、かなり緩んでしまっているが)。(後略) 』


 というわけで、ironnnaに「「日本の中に別の国」安倍政権はローマの失敗を直視せよ」を寄稿しました。


 移民受入は、「外国人犯罪」の増加、文化伝統の変質等、様々な問題がありますが、わたくしが特に重視しているのは(他にやる人があまりいないので)、経済的側面(生産性向上の阻害)と、ナショナリズムの破壊です。


 特に、世界屈指の自然災害大国「日本」において、ナショナリズム無しで我々は生き延びることはできません。


 もっとも、大東亜戦争敗北後、日本国民は次第にナショナリズムを失っていき、グローバリズムというよりは「エゴイズム」に染まる日本人が増えていきました


 国民の多くが利己的になり、「次なる大災害」が起きたときは、どうなるのでしょう。自己責任、ってやつですか?


 すでにして、日本国民の多くはナショナリズムを忘れ去っています。西日本大災害を受けてさえ、防災インフラ強化のための公共投資拡大が大きな声にならない。


 それどころか、岡山県倉敷市真備町の洪水について、ダムの放流が原因であるかのような印象を与える報道があり、驚愕しました。放流せずに、ダムが決壊した方がよかったとでもいうのでしょうか。


 ダムの貯水量に限界があるならば、公共投資で「ダムを嵩上げしよう」という話になるはずが、「ダム行政の限界」などと意味不明なことを言い出す連中もいるのです。


 結局、エゴイズムに染まった一部の日本人は、表向きは被災者に同情したふりをしていても、「日本国民を守るために投資をしよう」」などとは微塵も思っていないのでしょう


 この状況で、日本に移民が増え、ナショナリズムがますます破壊されていったら・・・・?


 次なる大災害は、必ず発生するのです。そして、移民が壊すナショナリズムが、災害発生時には必要になります。


 そうであるにも関わらず、安倍政権は移民受入政策を続けている。


 iroonaの結びにも書きましたが、安倍政権は「亡国の政権」以外のなにものでもないのです。


「自然災害大国の日本にはナショナリズムが必要だ!」に、ご賛同下さる方は、

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