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『失った所得、失う所得①』三橋貴明 AJER2018.6.26
https://youtu.be/Edj-Fbw8LkU
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時局 2018年 08 月号
に連載「三橋貴明の経世論 第十七回 世界一のお金持ち国家」が掲載されました。
三年前くらいまでは、
「コンビニの時給が安すぎて、日本人が働きたがらないから、外国人(留学生)」
などと「陳腐」かつナイーブ(幼稚、という意味)の主張をする人に対し、
「アホか! コンビニが人手不足ならば完全自動レジ等に投資し、人手を不要にし、少ない日本人を時給3000円で雇えばいい!」
と、反論しても、誰もピンとこなかったようですが、実際に完全自動レジの普及が始まり、ようやく日本人が「資本主義」を思い出しつつあるように感じます。
生産資産(固定資産あるいは資本)におカネを投じ、生産性向上で成長するからこそ資本主義です。資本におカネを投じるからこそ、投資です。投資によって成長するからこそ、資本主義なのです。
もっとも、骨太の方針2018を読めばわかりますが、日本政府の政治家、官僚の大半は、
「人手不足だから、外国人労働者を・・・」
などと、日本の国民国家を破壊し、治安を悪化させ、ナショナリズムをぶち壊す移民受入ばかりを推進する。
反資本主義者だらけです。
現実の政治家や「識者」といえば、
「いや、そんなこと言っても・・・。日本人がやりたがらない仕事を外国人にやって頂くんで・・・」
などと、反資本主義的、かつ外国人を「人間」扱いしない発言を平気で口にする連中ばかり。
あのね、「日本人がやりたがらない」のは、単に所得を十分に稼げないためです。というか、この手の発言を平気でする連中は、特定の職業に対して「蔑視観」があるように思えて、気色悪くて仕方がありません。
キーボードをチャカチャカ叩くよりも、現場で汗水たらし、人々の生活のために手足を動かして働く仕事の方が、絶対に尊いですよ。
ちなみに、わたくしは今からでも、ノウハウ(もしくはノウハウを持つ人材)が手に入るならば、土建業を始めたいです。いや、本気で。もちろん、やるならば「超生産性高く」トライしたいですが。
豪雨災害の被害を受けた方々は、「経済」にとって最も重要なのが何なのか、理解されたはずです。「雨が降る」だけで、運送サービスが停止し、小売店から商品が消え、必要な最低限のモノすら手に入らず、製造業も操業が止まり、「普通の生活」すら成り立たなくなるのが我が国なのです。
今回の豪雨災害では土砂崩れが多発しましたが、土木業無しで、一体いかに「復旧」がするというのでしょう。できるはずがありません。
3Kだろうが何だろうが、技術に投資し、設備に投資し、生産性を向上させ、現場で働く「日本人」が十分な所得を稼ぎ、結婚し、子供を産み、家庭を営み、自家用車を持ち、自宅を建てられるような国にすることが政治の仕事でしょ。
3K(きつい、汚い、危険)を技術により「きつくない、汚くない、安全」で、かつ十分な所得を稼げるようにすればいいだけの話です。月給100万円ならば、今の日本ならば「日本人がやりがたらない仕事」など皆無になるでしょ。
現在、日本で働いている留学生、技能実習生は、卒業する、あるいは期限が来れば、速やかにお帰り頂けばいいのです。彼ら、彼女らの「供給」の穴は、技術と設備で埋めるのです。
『いちご摘みロボットの開発競争 意外な背景
https://www.nhk.or.jp/ohayou/biz/20180705/index.html
アメリカで、いちご摘みロボットの開発が急速に進んでいる意外な理由とは?
カリフォルニア州北部のいちご畑では、収穫の最盛期を迎えています。カリフォルニア産のいちごは、太陽の光をたっぷりと浴びて大粒なのが特徴です。
いちご畑は、日本とは比べ物にならないほど広大です。中腰での作業は重労働で、低賃金で働くメキシコなど中南米からの移民によって支えられています。
ところが、アメリカのトランプ大統領は厳しい移民政策を打ち出し、6月25日には「(不法移民は)ひどいやつばかりだ!」と発言。不法入国して拘束された移民の親子が一時、当局によって引き離される事態も起きました。
今後、働き手が不足するのではないか。そこで急速に進んでいるのが、ロボットの開発です。ロボット開発メーカー「アグロボット」は1月から、いちごを収穫する実験を繰り返しています。
カギとなるのは、AIとカメラを使った色の識別です。90%以上赤ければ収穫に最適だと判断します。今後、摘み取り方の精度を上げて、2019年の商業化を目指します。(後略)』
資本主義の"先輩"であるアメリカでは、トランプ大統領の移民制限政策を受け、いちごの収穫ロボットの開発が急速に進んでいます。
全ての日本人よ、これが資本主義だ。
特に、現在はAIが発達しているため、人手不足を「技術」によりカバーできる可能性が高まっており、そうしなければなりません。
NHKは「意外な背景」と書いていますが、意外でも何でもありません。そもそも、人手不足を技術、設備でカバーするのが資本主義の原則なのです。
今後、日本は生産年齢人口比率の低下により人手不足が深刻化していきます。何と素晴らしい「チャンス」なのでしょう。
企業は「自らの利益」のために投資し、技術を開発し、設備を導入していく。政府は民間の生産性向上の投資を支援し、同時に自らは交通インフラを整備し、日本全体の生産性を引き上げるために尽力する。
まさに、「それ」で経済成長の黄金循環を回し続け、世界第二位の経済大国に成長したのが、高度成長期(からバブル崩壊まで)の日本国の「経済」なのです。
移民を入れず、人手不足が解消しなければどうなるのか。資本主義の先達のアメリカが実証してくれています。あえて言おう。
「今こそ、アメリカを見倣え!」
と。
もっとも、農業関連の技術開発は、日本でも猛烈な勢いで進んでいます(人手不足である以上、当たり前といえば当たり前なのですが)。
この辺りの「現場の現実」についても、今後はチャンネル桜などの媒体を通じ、取材と現場報告という形で皆様にご紹介していく予定でございます。
資本主義国であるならば、人手不足は技術と投資で解消を!
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