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『嘘つき財務省①』三橋貴明 AJER2018.6.5
https://youtu.be/jE1JXDGyR9w
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 本日は三橋経済塾第七期第六回講義開催日です。テーマは前半は前回リクエストがあった「男系の皇統を維持するためには?」、後半が「我々の時代に訪れる「国難」」でございます。
http://members7.mitsuhashi-keizaijuku.jp/


 ゲスト講師は、初登場、河添恵子先生です。


 中野剛志先生の新刊「日本の没落 」のご紹介。


 本書はいわゆる「日本ダメ論」の本ではなく、オズヴァルト・シュペングラーの「西洋の没落」から、現在の日本が直面する問題を読み解こうとするものです。


 特にショッキングなのは、文化が文明となり、衰退していく過程で「グローバル・シティ」が登場することをシュペングラーが「予言」していることです。厳密には「地方の衰退」と「一極集中」のパッケージです。

 土着の精神を失い、流浪民と化し、大都市に「寄生」し、無宗教的、理智的、不産的で、伝統とは無縁の実際的人間が、無形式のままふらつき、大軍をなす。


 この現象をシュペングラーは「終末に向かう巨歩」と呼んでいますが、まさに現在の日本、そして世界最大のメガロポリス「東京圏」を見ているようです。


 そういうお前も東京都民じゃないか、と言われそうですが、だからこそわたくしはリニア新幹線が名古屋まで開通したら、飯田市(リニアの駅ができる)に引っ越し、家を建て、コメを作りたいと宣言しているわけです(農家をやりたいわけではありません)。


 天竜川に沿った美しい中山間地域で暮らし、土に触れ、土着の精神を取り戻したいと考えているわけでございます。(そして、リニアで品川に通勤する)


 さて、改めて我が国は少子高齢化による生産年齢人口比率の低下により、経済成長の絶好の機会を得ました


 これから深刻化する一方の人手不足、すなわち拡大するインフレギャップを「生産性向上のための投資」で埋めたとき、国民が豊かになる(実質賃金が上昇する)形の経済成長を達成できます。


 というわけで、日本政府がやるべきことは、


(1) 中間層を拡大する政策に転じ、特に逆累進性が高く格差拡大型の消費税は増税凍結、もしくは減税する
(2) 生産性向上のための投資である「交通インフラの整備」及び将来の首都直下型地震、南海トラフ巨大地震に備えた耐震化投資の財政拡大を行う
(3) 移民制限はむしろ強化する



 この三つでいいわけです。

 ところが、大変残念なことに、安倍政権は上記の「真逆」である骨太の方針2018を閣議決定してしまいました。


                                                                  


『「骨太の方針」閣議決定 財政健全化先送り 新たな在留資格創設
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180615/k10011479811000.html
 政府は15日の臨時閣議で、ことしの「骨太の方針」を決定し、基礎的財政収支を黒字化するとした、財政健全化目標の達成時期を2025年度に先送りする一方、来年10月に消費税率を引き上げる方針を明記しました。また、深刻化する人手不足の克服に向け、外国人材の受け入れ拡大を図るため新たな在留資格の創設を盛り込みました。
 15日に閣議決定された、ことしの経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる「骨太の方針」によりますと、財政健全化に向け2020年度までに基礎的財政収支を黒字化するとした、いまの目標の達成時期をこれまでより5年先送りし、2025年度としています。
 一方で、来年10月の消費税率10%への引き上げを「実現する必要がある」として、引き上げ方針を明記し、これに伴う消費の落ち込みを抑えるため、来年度と再来年度の当初予算で、歳出削減の取り組みとは切り離して、財政出動を伴う経済対策を念頭に「臨時・特別の措置を講ずる」などとしています。
 また、深刻化する人手不足の克服に向け、外国人材の受け入れ拡大を図るため、日本で働きながら学ぶ「技能実習制度」を修了した人など、一定の技能を持った人を対象に、業種を限定したうえで、最長で5年の在留を可能とする新たな在留資格の創設も盛り込みました。(後略)』


 消費税は予定通り上げる。

 投資的支出をも制限するPB黒字化目標は、達成時期は先送りされたものの、残る

 移民受入の新たな在留資格を作る。

 見事に「逆」です。

 結局、安倍政権は「財務省」に勝てず、同時に「安い人件費」を求める経済界(経団連の企業など)におもねる政権だった、という話です。


 明日は、骨太の方針2018について詳しく見てみましょう。実は、決して「希望」が皆無というわけでもないのです。


 いずれにせよ、未来を投げ捨てるわけにはいきません。

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