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『韓国の易姓革命①』三橋貴明 AJER2018.4.17
https://youtu.be/9OfVgrlU24k

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  今後、五年間の財政(他)方針を決定する「骨太の方針2018」の閣議決定の日が近づいています。


 骨太の方針に「プライマリーバランス黒字化」目標が入ってしまうと、日本国は「将来」のための投資拡大ができません。19年の消費税増税も決定します。

 理由は、日本は高齢化により社会保障支出(医療、年金、介護)の支出が増え続けるためです。
 PB目標が残った状況で、社会保障支出が増えると、当然ながら、
「他の支出を削減しろ。もしくは増税しろ」
 という話になってしまうのです。


 現在、骨太の方針の閣議決定に向け、財務省が様々な「圧力」を政権にかけ続けています。経団連など、大企業の「既得権益」が消費税率15%への引き上げを提唱し、OECDの事務総長が、
「日本は消費税率を19%に引き上げるべき」
 などと、内政干渉をしてくる。


 さらには、経済財政諮問会議でPB目標ありきの愚かな議論を繰り返す。


経済財政諮問会議  民間議員、国と地方で歳出改革推進
https://mainichi.jp/articles/20180425/k00/00m/020/072000c
 政府は24日、経済財政諮問会議を開いた。民間議員は、歳出改革の推進に向けて国が地方と歩調を合わせて対応し、自治体が自由に使える一般財源の総額の目安を今後も3年程度設けるよう提言した。地方に必要な額を確保しつつ、人口減少や高齢化を見据えて一定水準に抑える。 (中略)
 民間議員は、地方に対して、経済成長で増加が見込まれる税収を、歳出の拡大ではなく債務残高の引き下げに充てるよう要請した。国に対しては、地域間の税収格差の是正に引き続き取り組むことも提言した。
 教育分野では、教員の負担を抑えるため、部活動に外部人材や民間機関を活用していくことを提案した。地域の振興に向け、義務教育と大学をつなぐ高校の質を向上させるべきだとも指摘した。』

            


 もはや「愚か」としか表現のしようがない経済財政諮問会議ですが、具体的に「愚か」な民間議員は、伊藤 元重、榊原 定征、高橋 進、新浪 剛史の四名でございます。


 四名は連名の資料で、
「一般財源の総額に目安を設ける」
「国・地方のPB黒字化に向けては、こうした税収増を地方歳出の増加に充てるのではなく、着実に債務残高の引下げに充てる」
「歳出についても不断の見直しを行っていく」
 など、現在の日本を亡国に追い込む政策を堂々と提言しているのです。


 特に問題なのは、
「国・地方のPB黒字化に向けては、こうした税収増を地方歳出の増加に充てるのではなく、着実に債務残高の引下げに充てる」
 です。


 例えば、政府が増税をしたとしても、それを100%支出(消費、投資)に回すのであれば、国民経済の「所得」に与える影響は限定的になります。(消費税増税では、増税分以上に消費萎縮で消費総額が減るため、あくまで「限定的なマイナス」になってしまいますが)


 ところが、増税分を「債務残高の引き下げ」すなわち借金返済に回されてしまうと、その金額分、まるまる国民の所得が減ります。借金返済は消費でも投資でもないのです。


 増税し、借金返済しろとは、
「国民を貧困化させろ」
 と言っているも同然なのですが、国民経済の知識が皆無の経済財政諮問会議の愚者たち、政治家、マスコミは、その単純な「事実」を無視します。


 結局、
「誰かの支出は、誰かの所得」
「誰かの資産は、誰かの負債」
「誰かの貯蓄(預金、借金返済)は誰の所得にもならない」
 と言った国民経済の基本を学ばず、国民の多くが「愚民」となり、70年以上もやってきた結果その「膿」が一斉に出始めているというのが現在の日本国なのでしょう。


 せめて、せめて、
 政府が借金を返済したら、「自分たちの所得が減る」という、極々当たり前の事実だけでも、日本国民は理解する必要があります。


 さもなければ、我が国の衰退は止まりません。


「政府は借金返済ではなく所得拡大の政策を!」と、思われた方は、↓このリンクをクリックを!

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